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ソニック・ブレイド  作者: 生田英作
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[81]


「さくらちゃん……あなた、まさか……」



 さやかは、ゆっくりとさくらに近づいて足下のそれを拾い上げる。

 手に取ったそれは、チョーカーのようにも見えるが、内側に付いているのは、あきらかに精密機械を織り込んだ工学繊維。


 間違いない。


 今、さやかの手の中にあるそれは、囚人輸送や要人の誘拐を行う際に対象となる人の口を、声を封じるための道具、『声帯制動帯(ヴォイス・ストッパー)』だった。

 しかも――


(……光学迷彩!)


 なるほど、道理で今まで気が付かなかった筈である。

 さやかは、手の中の声帯制動帯(ヴォイス・ストッパー)を丁寧に折り畳んで近くのソファの上に置くと、目の前の少女へ再び視線を向けた。



「さくらちゃん……あなた本当は、話せるのね?」



 さやかの問い掛けにさくらは、こっくりと頷いた。



「……ごめんなさい」


「うううん。そうじゃ無くて……これってさくらちゃんにとってすごく大事って言うか、切り札だよね? どうして、私に教えてくれる気になったの?」


「それは……ね……」



 さくらは、伏し目がちにさやかの方を見つつ、もじもじと言いにくそうにしていたが、しばらくすると、そっと深呼吸をひとつしてから、言いにくそうに切り出した。



「朝、お風呂入ったでしょ……その時……隊長さんの背中に――」



 と言ってさくらは、自身の背中をさやかに向けて見せてその左の上の方を指差した。



「小さなあざがあったでしょ? それに、さっきマンドリンで弾いてくれた曲……前にも聞いた事があって――」


「まさか、あなた…………」


「隊長さん――」



 さくら、その瞳を涙でいっぱいにしながら、さやかを見つめて言った。



「隊長さんが、誉先生の妹なの?」


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