表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
ソニック・ブレイド  作者: 生田英作
129/133

[129]


 夏彦は、さやかの攻撃を横薙ぎの一閃で振り払うと彼女が思わず目を見張るほどの跳躍で距離を取る。

 そして、



「…………!」



 と、身構えるさやかに対してゆっくりと顔を上げた。



「結論が出た?」


「ええ」



 相変わらずの澄んだ瞳で見つめてくるさやかに対して、夏彦は口元にこびり付いた血を拭い取るとゆっくりと正眼に構えた。



「俺が戦う理由……生きていく目的が分かりました。いや、再確認できました。さやか先輩」


「なあに?」


「まさか、このために俺と――?」


「さあね……私は、『さくら』ちゃん奪還を目指す夏彦やエマの敵だから――」



 ――少なくとも今この瞬間は。

 さやかは、そう言ってクスリと笑った。



「それに、いい? 私を斃さないとさくらちゃんは返って来ないんだよ、夏彦」


「ええ、分かりました……」



 夏彦は、目を閉じると大きく息を吸い込んだ。

 この次の攻撃が最後の一撃になるだろう。

 体力に余力は無く、体に負ったダメージも大きい。

 持てる力の全てを注ぎ、

 自身の持てる全てを賭けて――


 この技を放つ。



「全力で行きます、さやか先輩」


「うん。私も全力で相手するよ、夏彦」 



 夏彦は、ゆっくりと電磁軍刀を構え直し相手を見つめた。

 敵意、

 恐怖、

 畏れ、

 そう言った戦いに本来付き物であるはずの感情は一切無い。

 だが、何も無いわけではない。

 そこにあるのは、相手を斃すというただそれだけの物とは一線を画したもの。

 静かな闘志と相手であるさやかに対する畏敬の念。

 そして、密かな確信だった。

 今なら、

 今の自分になら、

 出来る。


(……大尉、見ていて下さい)


 夏彦は、勢いよく一歩を踏み出した。



 ――音速斬撃(ソニック・ブレイド)!!


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
cont_access.php?citi_cont_id=723477946&s
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ