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2人の小さいお姫様…

「ととさまー!」


ドス!


「げふ!」


「ととさま。おきてー!」


「おおう…どうした?孫登(そんとう)。」


「ととさま、きょうは、おやすみなんでしょ?」


「そうだな…。」


「あそんでー」


「なるほど、お父さんと遊びたかったのか…しかし、なんでまた急に…」


甘述(かんじゅつ)がととさまとあそぶって、いってたから…」


「あー…なるほど?甘述に先を越されないように起きてすぐに来たのか。」


「うん!」


「よーし、じゃあ、お父さんと一緒にお顔を洗って、ご飯を食べてから遊ぼうなー?」


「わかった!ほらととさま!いこ!」


「はいはい…」


小さな手に引かれついて行く。顔を洗い、朝食を済ませて…


「さて、何して遊ぼうか…」


「んー…おにごっこ!」


「鬼ごっこはもっと人が多い時に遊ぶのが良いんじゃないか?」


「じゃあ…んー…」


「あー!ちちうえ!いたー!」


「あ、甘述…」


「ねえさま!ずるい!さきに、ちちうえと、あそぶなんて…」


「甘述が、さきに、ととさまとあそぶっていったんじゃん!」


「だって述は、ちちうえと、やくそくしたもん!」


「ん?約束…?」


「ちちうえ、とおのりにつれていって、くれるっていったもん!」


「あー…そんな約束したっけか…?」


「うん!このまえ、ねるまえにやくそくしたもん!」


「あ…あの時は寝ぼけて…」(しまった…テキトーに返事しちゃってたか…恐るべし子供の記憶力!)


「だから、きょうは述と、とおのりにいくんだもん!」


「あー…甘述?お母さんにも伝えてないし、遠乗りはまた今度な?」


「うう…」


「ああ、ごめんて、泣くな泣くな…」


アワアワしていると…


「あら?玄助?」


「おお、蓮華。」


「かかさま!」


「れんふぁかあさま。ちちうえが、ひどいの。」


「あらあら…玄助?何をしたの?」


「いやあ…寝ぼけて甘述と遠乗りに行く約束をしたらしい…」


「それは…思春は知ってるの?」


「いや…どうだろ…」


「思春からの良しを貰えれば良いのよね?」


「いや、それもそうなんだが…今日は孫登(そんとう)が一番乗りでな?」


「なら孫登も連れて行ってあげたら良いじゃない。」


「馬に3人乗りは危険だろ。それに2人はまだ子供だし…」


「前に乗せれば良いじゃない。2人はじっと出来るわよね?」


「うん!」「はい!」


「なら、問題ないじゃない。思春には私から言っておくから行って来なさい。」


「あー…うん…」


なんか蓮華に言われたらこの2人を連れて行くしかなさそうだ…まあ…遠乗りと言っても川に行くだけだし…大丈夫だろ…うん。


そうして言われるがまま、なすがまま…馬に乗り3人で川へ向かう


「ととさま!かわがみえる!」


「おう。そうだなー…」


「ちちうえ!述はつりがしたいです!」


「あー…釣りは竿を持ってきてないからなあ…釣りは無理だけど…魚は取れるぞー」


「ほんとうですか!」


「おう。お父さんに任せなさい。」


「じゃあ、おさかなが、たべられるんですね!」


「そうだなー。」


「ととさま、わたしも!」


「おう。勿論、孫登にも食わせるぞ」


「やったー。」


「さて、着いたっと…」


ヒラリと馬から降りて、2人を抱っこして降ろす


「よし…それじゃあ…2人は薪を拾ってきてくれるか?遠くには行くなよ?」


「はーい。」


テクテクと茂みの中に入っていく2人。それを見送って俺はズボンの裾を捲り、川に入り魚を手づかみで取っていく…


「よっ!そりゃ!」


ピチピチと魚は跳ねるが陸にあげてしまえばこちらのモノ。


「ととさまー。これくらいでいい?」


「おう。十分だ。」


「述もがんばりました!」


「2人ともよく頑張ったな。偉いぞー。これで魚が焼けるなー。」


「ひはー?」


「お父さんがタバコを吸うことを忘れてないかい?ちゃんと火なら準備してある。」


ポケットからジッポを取り出し薪に火を付ける


「さすがととさま!」


「ちちうえはすごいです!」


「ははは。これくらいで凄いって言われてもなあ…」


そうして魚を火にかけ、じっくり焼いていく…


「おいしそう…」


「ちちうえ、まだですか?」


「まだだぞー。」


「うー…」


「ふはは。待てんか。ちょっと待ってな?」


スマホを取り出し、某アンパンヒーローの曲を流す


「これでも聞いておけ。そうすればすぐ焼けるさ。」


「はーい。」


そうして待つこと数分…


「よし、も良いだろ。」


「ほんとう?」


「おう。待ってな?お父さんがちゃんと火が通ってるか確かめるから。ハグ…ングング…。うん。大丈夫だ。ほら、食べて良いぞ。」


「いただきまーす!」


ガブっとかぶりつく2人


「おいしい!」


「ちちうえ!おいしいです!」


「おう。そうか、良かったなー。」


2人の頭を撫でる…ふと思ってしまう…この行動もあと何回出来るのか…この時間はすぐに過ぎ去ってしまう…もっと大切にしないとな…


「ととさま、すきー。」


「述もだいすきです!」


「お父さんも2人のことが大好きだぞー?」


「ほんと?」


「お父さんが嘘を言ったことがあるか?」


「ないです。」


「じゃあ、本当だよ。」


「わーい!」


「コラコラ…大人しく食べなさい。お行儀が悪いぞー?」


「はーい。」


そうして大人しく魚を食べる2人


「ごちそうさまー。」


「おいしかったね。ねえさま。」


「そうだねー。」


「さて、食ったら寝るぞ?お昼寝だ」


「はーい。」


そうして2人を木陰に寝かせ俺は2人の頭をゆっくり撫でる。と2人は寝息を立て始めた…


「ふう…これでゆっくり出来る…」


少し離れたところで一服する…こんな人気の無い場所で誘拐されることは無いと思うが念の為に俺は起きておこう…


そうして夕方の少し前くらいまで2人を寝かせ…


「孫登?甘述?起きろー。」


「ん…。んー…」


「んぅ…ん…」


「起きたか?帰るぞ?」


「もうそんなこくげん?」


「おう。もうすぐ夜だ。」


「はやくかえらないと。ははうえがしんぱいします…」


「まあ…俺が一緒だから大丈夫だと思ってると思うが…取り敢えず帰ろう」


「はーい。」


そうして2人を馬に乗せ帰るのであった。

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