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愛の共鳴  作者: MV E.Satow maru
最終楽章 夢・愛
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終章・はじまり

 フッと目が覚めたら高速道路を走行中のバス車内だった。愛美は一筋溢れた涙を思わず手で拭った。そしてスマフォを取り出してみると10分も経っていなかった。明らかに夢なのにまるで高校時代に戻って祈里や友達と話し込んだ楽しい時間。ご褒美かもって言った気がするけどきっとそうに違いない。


 悠二は何時間も三人で楽しく話していた気がした。けど、もう1人の子って一体誰なのか思い出せなかった。ただ祈里への思いだけが残っている。そしてもう一人の誰か定かではない友の事を思った。二人も俺のことを応援してくれている人がいるのだ。

 後ろの通路側席に座っていた3年生部員が「皆本先生、大丈夫ですか?」と声を掛けてきてくれた。

「ああ、大丈夫だ。ちょっとだけ寝てしまったみたいだ。ありがとう」

と答える悠二。後席の生徒は安心したようで窓際の子に「でさ、」と言って会話の続きに戻って行った。


 愛美はワイヤレスイヤフォンのケースを傍らのトートバッグから取り出した。


 悠二はワイヤレスイヤフォンをケースから外すと耳に挿した。


 愛美は高校2年生の時、祈里の追悼演奏会で録音した木管四重奏、そしてクラリネットとフルートの二重奏を選んだ。そして夢で祈里に告げられた事をどう校長先生や母親に相談しようかと考えた。祈里はそうしろと言った。もう一人の友もどこかで応援をしてくれているのだ。私はこれからもこの想いで頑張れる。


 悠二の耳朶をクラリネットとトランペットによる二重奏「愛の共鳴」が包んだ。今日のそれは祈里との約束を果たした事による祝祭音楽に聞こえた。祈里と自分のの音楽をもう一人の友に届けたかった。そしてその友と祈里が演奏した音楽もまた聴きたかったなと思いつつ再び睡魔に捕まった。また二人に会えたらいいなと悠二は祈った。

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