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相変わらずアホな感じで続きます。

<Side 干物女>


枯れ専を殺す服とな。文字通り萌え殺されました。

どなたかっ!お客様の中にお医者様はいらっしゃいませんかーーー!?


「呼んだか。(冷ややかな視線)」


なにこの人怖い。超怖い。

逆にとどめをさされそうなので別の方でお願いします。


ごほん。

例え干物女・枯女であっても萌えはござる。

趣味&人生ともいえる猫については言わずもがな。

綺麗な女性やかわいい女の子は見ているだけでも眼福だし、

若い方とは違うけど、モデルのカルメン・デロリフィチェさんもなんとお美しいことか。


かっこいいものも大好物だ。

映画の『RED/レッド』とか、

女優のヘレン・ミレンさんが、あまりにキレイでかっこよすぎて悶絶した。

イ・ビョンホンさんもちょっとイっちゃってるところも含めてかっこよかったわぁ。

もちろん、ブルース・ウィルスさんも言うまでもなくカッコイイ!!!

ちょっと古い映画だけど『トップ・ガン』みたいな戦闘モノもサントラ含めて好きなんだよねぇ。


そしてふと何気なく某SNSでタイムラインを追っていて、あるタグを見つけた。


#枯れ専を殺す服 


作ってくれた方。

控えめに言って「ネ申」。

どこのどなたか存じませんが、妄想で作り上げた御姿に後光が射して見えます。

そしてタグ付して投稿してくれた方、皆様なんなの神の御使いなの?

慈悲深いにも程があるだろう。

ありがとう!本当にありがとう!!


くぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅっっ。

たまんねぇなぁオイ!!

ちなみに私の初恋は、ばーちゃんのお父さんの若い頃を写したモノクロ写真なんだよ。

しかも軍服だった。

大事なことなのでもう一度言おう。「軍服」ですよ奥さん。

萌えるわ~~~。うっとり。


そして今現在の愛用のデスクトップパソコンの背景画像には

「#枯れ専を殺す服」で投稿されていた超おっとこまえのポリスメ~ン♪

隣に寄り添うお馬さんも可愛くて2度美味しい。


デスクトップに表示されている画像を見てニヨニヨしている私を先ほどより更に冷めた目で見ているヤツがいる。

これがいわゆる絶対零度ってやつだな。さむさむ。

・・・ふ。負けるものか。

テメェなんぞ、このイケオヂなポリスマンの足元にも及んでたまるか及ばぬわぁぁぁ!


「気の毒に・・・」

「む。私の頭が気の毒とでも?」

「崇高な職業についていらっしゃるこの御仁に対してだ。

 こんな干物&枯&変態女の慰みものになっているとはご当人も思ってないに違いないからな。」

「いい度胸だ表でろやゴルァ」

「ほぉぅ・・・?(ニタリ)」


やば。こちらの御方、ガチムチ体型であることを裏切らず、アホがつくほどの体力&格闘技術の持ち主だった。。。

闘うお医者さんかよ。怖ぇわ。文字通り殺されるわ。瞬殺間違いなしだわ。

しかも医者だけに100%こっちに非があるように隠蔽されるに違いない。

・・・何か手はないのか。

・・・・・・・・・・・考えるまでもなく原因は私だった・・・orz


「ごめんなさいごはんおいしかったですいつもありがとうございますごちそうさまでした。」

ワンブレスで言い切り土下座。

逃げるは恥だが役に立つ。誠に正しい格言だ。


冷気がひき始めたのを見計らい、もう一度デスクトップに目をやる。

本当にかっこいいよな~~~♪イケオヂ万歳♪♪


「・・・まぁいい。ところで。

 君自身が干物で枯れてるんじゃなかったか?枯れ専の方だったのか?」


冒頭に至る。

萌えはあり、萌えは人生に不可欠だと熱心に訴えた。

「うん、確かにデロリフィチェ氏はお美しいな。」

「ですよね~~~~~!!!」


ひとしきり女優さんや男優さんの話、映画の話などで盛り上がった。

こやつ、映画も字幕無しで堪能できるそうな。理系の癖に何か国語できるのさ。うらやま。

映画に限らず舞台、はては古典芸能関係もよく知っていて、色々教えてくれた。

しっかし・・・ほんとに頭がいいというだけでなく、知識が豊富だなぁ。

教えてくれるのは嬉しいけど、なんか悔しいわー。

私の方が数年長く生きてるってのにどういうことだってばよ・・・(遠い目)

素材の違いもここまでくるか。世の中無常よのう。

・・・と、思わず本音がこぼれると、

珍しく胡散臭くない顔で笑って、頭をぽふぽふされました。


「ま・・・」

「・・・ま?」

「ママン!!!」

「誰がママンか。」


延髄反射かというスピードで頭をどつかれたことをご報告いたします・・・。



--------------------------------------------------------------

<Side 好男子>


年季の入った干物女を虜にするとは。

恐るべし萌え。

とはいえ、いくら魅力的だからといって

写真や個人情報が全世界に晒されてしまうこのご時世、いかがなものだろう。



彼女がまた何やら見つけたようだ。

いつも思うが、自分の欲望に忠実というか己の趣向に沿ったものを見つける情報収集能力は大したものだと思う。


某SNSでいろいろタグ付きで情報が回ってくるが、

今回の萌えポイントとやらは「枯れ専を殺す服」なるタグで、

その中の1枚の写真をいたく気に入ったらしい。


彼女が使用しているパソコンの背景は、

お気に入り画像(猫)と今回みつけたお気に入りの写真も加えて

コラージュした画像に設定し直されていた。

・・・相変わらずこういうことにかけては妙に実力を発揮する、というか全く器用な事だ。

猫と渋い外人男性をどのように組み合わせるのかと思ったが、

違和感がないどころか、思った以上になかなかの仕上がりだったりする。

ただし、邪な考えはいただけない。きっちり釘をさしておいた。

写真の男性よ。この干物に限っては不正な使い方は決してさせないから安心してくれ。


***


彼女には、俺の勤務先の病院に定期的に検査に通うようにしてもらっている。

本人は通院にかこつけて仕事を早退できると喜んでいたりするが、まぁ目をつむろう。


以前に来院した際にぶっ倒れた挙句、人の診断を最終結論・診断を猫に強制的に上書きした彼女は

俺の職場では彼女は「行き倒れ猫」として認識されつつある・・・

人間への道のりは遠いぞ。思い知れ。


また、同じく担当した看護師に大層気に入られ世話を焼かれてもいる。

というか、餌付けされている。

検査結果に特に問題はないとはいえ。あの菓子類、あとで没収だ。


で、仲のいい女性同士が集まると、どうしても色恋の話に向かうようで、彼女達も例外ではないようだ。

そこでも枯れっぷり、干物っぷりをいかんなく発揮しており、例の看護師を含めて病院スタッフの女性陣のツボにハマっているらしい。


ただ、今回はちょっと様子が違った。

自分でいうのもなんだが、俺は女性に勘違いされやすい性質でもある。

干物女な彼女を特別扱いしていると思ってか、とある女性が彼女に絡んでいたようだ・・・のだが。


「失礼ですが。貴女。ドクターとはどういうご関係なのですか?」

「え。ここでは行き倒れ猫で通っていますね。」

「寝子ぉ!?」

「あ。なんか曲解されましたね。私の名誉にかけて全力で否定させていただきます。

 餌付けされつつ治療中、健康状態回復につとめております。」

「・・・・・。」

「あの方、料理はうまいし、一見きちんとしてるし、私などが言えた義理じゃないですが・・・

個人的には…正直、おすすめできかねる物件ですよ。

 お嬢さんみたいな美人さんにはもっといい方がいるんじゃないですかね。」

「・・・・・・・・・どういう意味ですか?」

「あの方は根っからの腹黒狸です。みすみす美女が毒牙にかかるのを見過ごすわけにはいきません。

 それにお医者さんがいいなら、あの腹黒以外にもっといい人いるじゃないですか。」

「・・・・・・・・・・・・たとえば?」

「ほら~。たまにお昼時に木陰のベンチで本を読んでる先生なんかいかがでしょう♪」

「「「「「「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・。」」」」」


あまりに空気を読まない発言の連発に、奇妙な沈黙が流れていた。

だが聞き捨てならん!


「君は!どういうつもりだ!」

「げ・・・聞いてやがりましたか。」

「先生は人間としても医師としても素晴らしい方だ間違っても君みたいな危険生物がどうこうしてよい方ではないぞというか金輪際近寄るな絶対に話しかけるな先生に限ってないと思うが万が一君の堕落っぷりが伝染したら人類にとっての損失だ!そして何より俺の名誉に関わるわっっ!」

「最後の言葉にいろいろ集約されてますねそして息継ぎ無しで言いやがったな。

 ほほほ、こないだ帰りがけにちょこっとお話させてもらった♪あーんど飴ちゃんまでもらった~☆☆」

「!!!君というやつはぁぁぁ~~~!目を離すとすぐにいらんことを!!

 しかもいい大人が他人からホイホイ食べ物をもらって!何かあったらどうするつもりだ!

 保育園もしくは幼稚園から人生をやり直せ!!!」

「センセイと違ってあの先生はそんな事はなさいません♪超紳士ですから☆」

「ほほぅ。。。いいだろう。この喧嘩、いい値で買ってやろう。」



ちょっとした騒ぎになっているうちに、当初からその場にいた女性陣が

なんともいえない表情で遠巻きにこちらをうかがっていた。

例の看護師は声も出ないほど笑い転げていたが。


ただ、、この騒動後、なんというか、例の女性を含めて

患者というか女性陣からのウケが更によくなってしまった・・・。

何故だ。


「あまりに胡散臭い狸仮面の下がちょっと見えて安心されたからでは?

 つまり私のおかげじゃね?」


納得できん。

いや認めん。


「そんな私にご褒美くれください。

 あの木陰の素敵な先生の食べ物のお好みを教えろください。」

「・・・・・・・・・・・」

「教えてくれない場合、非道の数々を看護師のお嬢さん方にすべて暴露してくれる。」

「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・饅頭とあんぱん。」

「やった♪素敵ジェントルマン先生の個人情報ゲット~☆

 お菓子の御礼に今度、それとなく差し入れしようっと☆☆」



まずい。非常にまずい。

俺としたことがうっかり言ってしまった。

先生にコイツの事を報告して避けていただかねば。

・・・全くこの行き倒れ猫、どうしてくれよう。



お読みくださり、ありがとうございました。


ちなみに○イッターで #枯れ専を殺す服=実在します。

「#枯れ専を殺す服」で投稿されていた超おっとこまえのポリスメ~ン♪ も実在します。

そして今更ですが、「私」さんのお気に入りの「先生」はとあるゲームの白い軍服姿な軍医がイメージです。

「俺」さんは、それをもう少し若くしたイメージで書いていたりします。。なので話し方が古風だったり。


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