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第一話 Impression No.2

部屋には興味深いものがたくさんあった。

中でもホログラム式のパソコンと一体となったテレビは大変興味が湧いた、テレビで行われているニュースやコマーシャルまでも初めてのものばかりで大変面白い、しかしニュースの話題は経済がついにマイナス成長になっただとか殺人事件があっただとか暗いニュースばかりやっていた。

「こっちの世界も文明が進んでいるわりには社会問題の内容は変わらないんだな」

そんなひとりごとを言っているとコンコンとドアをノックする音が聞こえる。

「どうぞー」

「こんにちわ。今日来た仲間ってのは君かい?」

「ああ、そうだよ」

頭が良さそうな顔つきをした男が入ってきて部屋の中の椅子に座った。

「俺の名前は大沼翔太って言うんだ、神名もあるが聞いたこともないだろうから言わないよ。あとで正式な顔合わせがあるだろうからね。呼び方は翔で構わないよ」

神名ってなんですか?初耳なんですけど。

「神名ってなんでしょうか?」

わからないなら聞けばいい。おそらくこの人ならわかりやすく説明してくれる。

「神名ってのは神様、つまり俺達が公の場で使用する名前のことさ、例に上げると光代さんの場合は「アマテラス」という神名が付いている、君も知ってるよね?」

ああそういうことか公の場で使う神様の名前か、普通の名前ではダメなのだろうか?

「だって神様の名前が"光代"だったらどう思う、威厳がないし神様としての品格もないでしょう?」

確かに神様が普通の名前だったらあまりに不自然すぎる。

「なるほどねー」

ここに来てようやくきちんと話せそうなまともな人が来てくれたと思うが、その認識が間違っていることに気づくのはそう遠くない話である。

「そう言えば君の名前を聞いてなかったね、簡単に自己紹介をお願いできるかな?」

俺は簡単な自己紹介をした。

「ふーん、なんの能力を買われたんだろうねえ・・・」

「能力?」

「そう、あっちの世界でなにか特筆すべき才能を持ってたりしなかった?」

俺は頭を巡らせてみるも思いつかなかった。

「俺は経済学の論文をいくつも書いてかなりの評価を得てたんだ。もう一人の最近入った人は電気・情報に詳しくて向こうの世界でプログラミングのコンテストで優勝してたらしい、俺はあんなものは吐き気がするぐらい嫌いなんだが・・・」

そんなにすごいメンツが集まってるのか、俺はついていけるのかな。

「まあ何かの能力を買われたのは間違いない、ここに来てる人はみんなそうだからね」

改めて考えてみるものの全く思いつかない。

「わからないなら光代さんに聞いて見ることだ、隠すようなことでもないし自分のことでもあるからね」

あとで聞いてみようと思いつつ一つ疑問が浮かぶ。

「なんで俺が来たってこと知ってたの?」

そう、なぜ俺が来たかということを翔太が知っていたかという事だ。

「もうお前のこと屋敷内で噂になってるぞ、新しい神様が来たってな」

そんな大層な人物じゃないよ。と心の中で突っ込む。

「そんな訳でここに来てみたってわけさ、初めての後輩だし」

ああ、この人も新人なのかと心の中で思ったがぐっと心の奥にしまいこんだ。

プルルルル

電話がなったのでかちゃりと電話を取る。翔は邪魔しちゃ悪いと小声で挨拶をする。

「それじゃあ夕飯の時にまた会おうな」

手で合図をするとそのまま部屋を出ていく。

「はい、佐藤です」

『もしもし、スケベバカ野郎のお部屋でしょうか?』

こういう発言する奴は俺は一人しか知らない

「お前メイドなんだからメイドらしくしゃべろよ」

『いやー!佐藤くんが脅してくるー!』

何で俺の名前知ってるんだよ。

「で、何用なのよ」

付き合いきれないと思い、用件を聞く。

『お食事の準備が出来ましたので食堂にいらっしゃってください』

「わかった今いくよ」

俺は電話を切り部屋を出る準備をする。おそらく初顔合わせになるだろうから身だしなみをきちんとする。

「よし!」

しかし部屋を出てしばらく歩いて気づく、食堂の位置がわからないのである・・・

「しまったー・・・」

部屋に館内案内図があったのに持ってくるのを忘れてしまったのだ。

「誰かに助けを求めよう、そのほうが楽だとおもうし」

すると背後からいきなり声が聞こえた。

「お?もしかして新しい人?」

びっくりして振り向くと

「あ、やっぱり新しい人だね見覚えない人だもん。私の名前は原田里見、趣味はプログラミングよこれからよろしく」

どうやら、翔が言ってたプログラミングの人らしい。

「あなたの名前は?」

俺は軽く自己紹介をする。

「豊樹ね、とよくんとよくん・・・」

なぜか名前を復唱し始めた

「俺の名前そんなに覚えにくい?」

「ああ、そんなんじゃなくて私人の名前を覚えられない人なのよ、だからこうやってよく覚えないとすぐ忘れちゃうの。会話するのは何とかできるんだけど相手に失礼だしなるべく覚えるようにしてるの」

なるほどそういう人も確かにいる。

「でどうしたの?こんなところに電柱みたいに立ってて」

俺は道に迷っているという事を素直に言った。

「食堂ね、それならこっちよすぐつくわ」

20秒ほど歩くと食堂らしき大きな扉の前についた。

「ここよ、ねそんなに遠くなかったでしょ?ここってちょうど応接室の真下なのよね」

どうでもいい情報を付け足してくれたが俺には興味が無いので聞き流す。

「先に入っていいよ、今日の主賓なんだし」

「え?」

なんか今妙なことを言わなかった?

「あ、あああ なんでもない なんでもない!とりあえず先にはいって!」

言われるがまま食堂に入るとそこには『ようこそ華界へ』と書かれた横断幕の下に大勢の人が待っていて横断幕書いてある言葉がその場にいた大勢の人たちから発せられた。

「うわっ!」

そして、奥のほうには笑みを浮かべる光代さんが立っていた。

「どこまでフレンドリーなんだよここの神様は・・・」

しかし、ここならば何とかやっていけそうと思い始めてもいた。




ヤル気のあるうちに書いてしまおうと連投しました。

役者もようやく出揃ってきた感じで、主要メンバーは揃った感じです。

まあまだどんなお話なのかは明かしてないですがどうか話が本流に乗るまでご辛抱を。


ああ、誤字脱字等ありましたら遠慮なく突っ込んでください。もちろん校正はしてるんですが見落としてる可能性があるので。

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