ファイナリストの冬(二百文字お題小説)
沢木先生のドSなお題「ファイナリストの冬」に基づくお話です。
遂に来た。
ここまで来るためにどれほど苦労をしたか。
毎日腹筋を千回腕立て伏せ千回背筋千回。
全てはここに立つためだった。
今年こそは絶対に優勝する。
でなければこの一年が報われない。
私は試合会場に足を踏み入れた。
ファイナリストの入場に観客が沸き立つ。
年の瀬の寒空の下だが気にならない。
全力で戦うのみだ。
対戦相手と睨み合い背を向ける。
リングアナがマイクを握った。
「これより全日本尻相撲選手権決勝戦を開始します」
どうにもお粗末様でした。