ケロレンジャー流超解説 小倉百人一首 第一首
Web拍手のお礼ネタだったものです。
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秋の田の かりほの庵の 苫をあらみ わが衣手は 露にぬれつつ(天智天皇)
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ミリー「これは、秋に刈り取った稲の夜番をしている時の歌ね。仮小屋の苫が荒いので夜露で袖が濡れると詠っているのよ」
リュー「苫って何だ?」
ミリー「苫というのは、茅や菅で編んだムシロのことよ。仮小屋はそれで作られたものなの」
リュー「ムシロって何だ?」
ディー「そんなことも知らないの? 針のムシロのムシロよう」
リュー「む。針で出来ているのか?」
クリス「いやだなあ、菅や茅で出来てるとミリーが言ったじゃないか」
リュー「ディーは針と言ったぞ」
ディー「ふふ。拷問の時は針で出来たのを使うのよう」
リュー「この男は拷問されているのか? 夜番は拷問の一種なのか?」
ミリー「リュー…、夜番は拷問ではないわ」
リュー「だがディーが」
クリス「ディーの言うことを一々まともにとってたら、話は進まないぜ?」
ディー「あら、失礼ねン」
クリス「君、リューを混乱させて面白がってるだけだろう?」
リュー「そうなのか?」
ディー「そうよン。悪い?」
リュー「いや、悪くはないが」
クリス「………悪くはないんだ」
ディー「じゃあ、いいじゃない」
クリス「う~~ん、リューがいいんのなら、いいのかなあ?」
バコッ。
ミリー「良いわけないでしょう。話が進まないじゃない」
クリス「い、痛いよ、ミリー!」
ミリー「私たちの体が、痛いはずがないでしょう」
クリス「そりゃそうだけどさあ」
ミリー「それはそうと」
クリス「え? 無視なの?」
ミリー「サウザ。貴方、どうして、先程から何も話さないの?」
サウザ「………この歌は妄想の産物だ」
サウザ以外「「「「……………」」」」
ディー「あ、そういえば、作者は天皇だもの。確かに夜番なんてしないわね」
クリス「なるほど、それで空想の産物と言うんだね」
サウザ「………妄想の中で愚痴を言っている」
ミリー「どういうことかしら?」
サウザ「夜露で袖が濡れると文句を言っている」
クリス「ああ、そういう解釈」
ディー「妄想の中で愚痴るなんて、このヒト、電波なの?」
リュー「袖が濡れるのが、そんなに嫌なのか??」
クリス「いやいや、そうじゃないよ。袖が濡れるというのは『泣いている』ことを暗喩してるのさ」
リュー「夜番がつらくて泣いているのか?」
ディー「何ソレ、おっとこらしくな~い」
クリス「いや、僕が思うにね。夜中に逢い引きの約束をしてたのに、彼女が来なかったことを嘆いているんだと思うよ」
リュー「なんでそんな所で逢い引きするんだ? 恋人同士なら堂々と会えばいいだろう」
クリス「きっと相手は人妻なんじゃないかな」
ディー「あ、このヒト、弟の嫁寝取ったって噂がなかった?」
クリス「額田王のことだね」
ミリー「それはあくまでも噂であって、史実かどうかは怪しいようですよ」
ディー「え~、そうなの。つまんな~い」
クリス「ディー、君、不倫は文化だなんて言い出すんじゃないだろうね」
ディー「いやあねえ、そんな事言うわけないでしょ」
クリス「でも君、靴下履かないだろう?」
ディー「アンタだって、履かないじゃないっ。っていうか、アタシ達全員靴下履いてないわよっ」
クリス「あっはっはっはっは。そりゃそうだ」
リュー「………人妻だろうが何だろうが、約束をやぶるような女とは別れるべきだと思うが?」
ディー「きっと旦那さんに見つかったのよ。きっと翌朝は泥沼よ!」
クリス「僕には彼女の気持ちが分かるような気がするよ。だってさ、夜露が染みこむ様な粗末な小屋に女性を呼び出すなんて、デリカシーに欠けすぎてどうかしてるもの」
リュー「む。それは確かに」
ディー「アタシもやあよ。そんなとこで逢い引きするの。でもさ、ソレ全部妄想なんでしょ? チョーウケるんだけど」
ミリー「コホン。そもそもそういう歌ではないのよ」
リュー、クリス、ディー「「「ええ? 違うの!?」」」」
ミリー「藤原定家によれば、夜の静寂さを表現した余情溢れる歌だそうよ」
リュー、クリス、ディー「「「「……………」」」」
サウザ「………百姓の苦労を分かっていない」
ディー「そうよね~~。実際夜番してる身には、余情どころじゃないわよね~~」
リュー「そもそも夜番が必要なのは、夜盗がでるからだろう?」
クリス「治安もろくに取り締まれてないのに、暢気なもんだねえ」
ディー「そんなんだから、死んだ後に弟と息子で内乱させちゃうのよっ」
クリス「二人には、争わないという選択肢もあったと思うけどね」
ディー「何言ってるの。人間は戦争をする生き物なんだから、機会があれば幾らでもしちゃうでしょっ」
リュー「戦いには男のロマンがあるのだ」
バキッ。
リュー「痛くはないが、殴っても何にもならんぞ、ディー」
ディー「五月蠅いわねっ。戦いで傷ついた内臓なんて、美しくないでしょ!」
クリス「それもどうかと思うよ、僕は」
ミリー「………ではそろそろ意見も出尽くしたようですし」
ミリー以外((((無理矢理話まとめに入った!!))))
ミリー「この歌についての総括を」
リュー「男なら愚痴を言うな!」
クリス「う~ん、僕は不倫はしない主義だから」
ディー「夜盗に襲われちゃえば?」
サウザ「所詮、全ては妄想だ」
ミリー「なるほど、全く手前勝手な感想ね」
ディー「そういうミリーはどうなのよ」
ミリー「こんな歌、どうでもいいじゃない」
ミリー以外((((………それが一番キツイんじゃ…))))
「なろう」だと、文字の色が使い分けができないので、ちょっと読みにくいですね。