Episode4 不遇の子
──────好きな人と結婚するのが夢なんです
「依頼人が隠し事か...その依頼なんかヤバそうじゃ、ないか?」
「そう言われてもね...。受けた依頼は絶対に遂行するのがうちの、もっとうだからさ」
ディパー二は、満更でもない顔をしながら頭の上で手を組んでいた。オーナーがそんなディパー二に呆れるのは言うまでもないだろう。
「まぁ...おまえならそういうと、思ったよ」
溜息をつきながらそういう。この依頼終わったら打ち上げでメイラニンとここに来るよ。ディパー二は、その言葉と共にカクテルを飲み干した。
「少し酔ってしまったようだ。今日は、情報提供ありがとさーん。ということでじゃあ」
不気味な、笑顔を振りかざし、カウンターの席を離れバーの扉に手をかける。
「ルシファーが酔うわけないだろ?」
ディパー二の背を、見つめながらオーナーは独り言を呟いた。その独り言は扉が閉まる音と、同時に消えた。実際、ディパー二は酒に強すぎてカクテル1杯で、酔う訳がない。
◆
ディパー二と、別れた後メイラニンは勝手に家を抜け出したことを侍女にこっぴどく怒られた。
「もう...絶対しませんわ...」
普段穏やかで優しい侍女が、今までの鬱憤を晴らすかの様に鬼の形相で怒ってきたのでメイラニンは、もう侍女を怒らせるようなことは、しないと胸の中で決意した。普段優しい人が怒ると、怖いというのは間違いでは、ありませんでしたわ...。と、思わぬ形で証明をしてしまった。
「今日は、色んなことがありましたわ、、、婚約破棄できるかしら?」
今日のことを、ベッドに寝転がりながら思い馳せる。ルシファー=ディパー二...。今日の出来事で1番印象に残ってるのは、言うまでもないだろう。あの胡散臭いなんでも屋の店主だ。
今日の出来事を、振り返っているとメイラニンの部屋の扉を叩く音がした。誰かしら?と思い、重い体を起こして扉を開けた。
「メイラニン嬢。今日公爵家を抜け出したと聞き心配で来たのですが...大丈夫でしょうか?」
ディパー二とは、違いキラキラした笑顔でメイラニンの部屋に押しかけてきたのは、婚約者のエジューリオ=グロックだった。
「...エ、エジューリオ様でしたか。どのようなご要件で、、、」
無理やり口角をあげたので、引きつった笑顔になっていた。メイラニン駄目よ!!笑顔を崩してはダメよ!!と自分に言い聞かせる。
「それは今言った通りです。メイラニン嬢のことを心配に思い、きた次第です。」
「そ、、そうなんですか?心配して下さりありがとうございますわ...ウフフ」
「私は、今日疲れてしまいましたので"妹"と寝させていただきます。」
はやく話を切り上げたく、おやすみなさいと切り出してメイラニンの妹の部屋に向かった。そんなメイラニンの背をエジューリオは、目を細めてジッと見つめた。
「シャリー?開けて下さいまし...。メイラニンですわ。」
コンコンと、部屋の扉をノックした。ノックをすると、か細い声が聞こえた。
「ッお...お姉様」
「開けますね?」
と、許可を取り部屋の扉を開けた。メイラニンの目に移ったシャリーは、全身傷だらけでガリガリだったメイラニンとは違い髪色が黒かった。その姿のシャリーを、見てメイラニンは泣きそうになった。
こんな不遇な扱いを受けているのは、シャリーの髪色のせいだろう。メイラニンの親は、両方メイラニンと似たブロンドヘヤーなのにシャリーだけが髪色が黒かった。髪色が黒いと、この国では何かと苦労するのだ。黒髪ってだけで差別や偏見の的だ。また、両親二人と髪色が違ったため、違う両親から生まれたのでは?と噂されている。こんな、境遇の妹を見て私は絶対にシャリーの味方でありつづけると決めていたのだ。
「シャリー...。ごめんなさい。ごめんなさい。」
痛々しいシャリーの姿を、見ると謝らないといけないような気持ちになった。ギュッと、シャリーに抱きついて泣きじゃくった。ごめんなさい。ごめんなさいといい。メイラニンと年齢が三つしか、変わらないのにガリガリすぎて、余計に涙が溢れた。
「お、お姉様?」
なんで謝っているのかしら?と言う様に首を傾げた。
位の高い男性の口調描きずらいって思うのは、わたしだけでしょうか?




