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醒眼族の異世界学園覚醒譚  作者: 天御夜 釉
第0章  始まりの始まりは、鉄骨に貫かれての異世界転生でした。
4/442

フライド

------------------【リン視点】


 「最近、リンって家から出てこないよねー。」


 ラン君が私の部屋に居候をはじめて…もう2ヶ月。

 彼は結構勤勉なタイプだった。

 ウェイカーだから、横柄な人かな? って思っても違ったし、なにより…顔がかっこいい。


「聞いてる? リンー?」

「わわっ! …なに? ヘレナ…?」


 ラン君のこと考えすぎちゃって、友達の存在を忘れてた。

 彼女はヘレナ・アリュー。

 フライドの少女で、翼の色は赤。

 私の親友だ。


「…だから、家からでないねって。…もしかして…?」


 彼女は勘が鋭い。

 …バレてる?


「男、連れ込んでたりするの?」


 ブフッ!

 飲み込んでたお茶を吹き出した。

 お茶も、お茶の葉っぱを【地】の魔法で変換チェンジすることで、簡単にできる。

 それよりも、ヘレナ鋭すぎ…。


「そ、そんなことないよ…?」

「動揺してるー! じゃあ今日、リンの部屋に行っても良い?」

「ゴミ屋敷…だよ?」


 これは嘘、ラン君のタメにきれいにしてます。


「ぜんぜん良いよ! …ほら、親友でしょー?」


 ズルズル…。

 ひ、引っ張られる…。




------------------【ラン視点】




 部屋でリンちゃんの帰りを待っていると、テレパシーが飛んできた。


『お願いっ! ベッドの下でもどこでも良いから、隠れてっ!』


 突然の要求。

 慌てて送り返す。

 テレパシーのやり方も、教えてもらっていた。

 まず、送りたい人の顔を思い浮かべ、頭の中でしゃべりかける。


『どうした?』

『友達くるから…! 見つかったらややこしいよ…?』

『あ、了解。』


 おう、見つかったらやばそうだな。

 とりあえず、ベッドの奥に…。

 って。


『ベッドの下、下着類…。』

『うぁ…。今回は気にしないで!』


 気にしなくていいんですか。

 そして、俺が潜り込むとともに。


「やっほー!」


 誰かが入ってきた。





「ほらヘレナ、誰もいないでしょ?」


 ヘレナ、とリンちゃんに呼ばれた子は、明るくて幼げな声をしていた。

 リンちゃんが久しぶりに焦ってる。

 声で分かります。

 むしろ、ここで見つかった方が状況まずくない?


「うーん、そのようだね…。」


 ぺたん、と誰かが座り込む。

 ベッドと床の隙間、その誰かが翼を持っているのが見えた。

 おお、これが翼羽族フライドか。

 漢字は俺の想像である。

 分かる訳ないでしょ!


「そっれにしても、歯ブラシは二つあるよ?」


 しまったー…。


『しまったー…。』


 同じこと考えてますな、リンちゃん?

 テレパシー漏れてますよ?


「いろんなものが2人分あるのは?」

「うぇ!?」


 …もう2ヶ月だよなぁ…。

 魔法も教えてくれて、無一文の俺をこうやって世話してくれて…。

 いや、一度や二度間違いを犯してしまいそうになったことがあるけど…。

 最後は、感謝の気持ちを思いだして踏みとどまった。


「た、たまにお兄さんが帰ってくるんだよ!」

「へー。…リンのお兄ちゃん、かっこいいもんねー。」


 リンちゃんには、兄がいただと…!?


「…イケメンのにおいがする。」


 どんな嗅覚してるんだ!

 しかし、焦っているうちにヘレナさんは帰っていった。




「…大丈夫だよ? 出てきて良いよ?」


 声を確認して、這いでる。

 リンちゃんは、顔を真っ赤にしていた。


「…なんか…いろいろとごめん。」

「ううん。大丈夫。…じゃ、今日の勉強を始めよっか。」


 しかし、急にドアは開いた。


「忘れものし…た…よ?」







 フライドの少女は、呆然としていた。

 俺をみて、リンちゃんをみて、俺をみて…。

 顔を真っ赤にした。


「「誤解です!」」


 必死に否定する。

 誤解だあああ。

 …ん、それにしても、この子も可愛いんだな。

 パッチリした目に、長いまつげ。


「…なにが誤解なの…? 異種間だよしかも…。」


 …異種族の間だと何かいけないのだろうか。

 さすがに、そんなことは聞いてなかったな。


「…なにも間違いは起こってないから! …ヘレナ、大丈夫。」

「て、貞操とか…。」


 …なにを言い出すんだこのアマめ。

 痴女なんですねはい。


「大丈夫だってば!」

「本当に…? 大丈夫なの?」


 リンちゃんは必死に誤解を解こうとしている。

 …これは俺は…入らないようにするのが吉か。

 ヘレナさんは、なんだか…。

 からかっているわけではなく、本気で心配しているらしい。


「…うん、大丈夫。…幸い、ここは…ね。」


 幸いなんなんだろうか。

 すると、ヘレナさんが俺の方をみた。


「あ、自己紹介がまだだったね! 私の名前はヘレナ・エール。ヘレナって呼んでね。…ご覧の通り、フライドよ?」

「…ああ、ラン・ロキアスだ。…種族はウェイカー。」


 そう返すと、ヘレナさ…ヘレナは驚いたような顔をした。


「ここにウェイカーかぁ…。リンが保護したくなるのも分かるような。」

「…それどういう意味?」


 リンちゃんは、完璧にあきらめたようだ。

 しかし、さっきとは打って変わって、ヘレナは真面目そうにリンちゃんの言葉を聞いていた。


「ほぇー。…私もその学園にいくから、一緒にいく?」


 美少女から、思いがけないお誘いがきました。

 …と思ったら、多分顔目当てだ。

 …自分の顔、もうちょっと悪くならないかな。

 昔の俺だったら、絶対に「リア充死ね!」って言ってそうだもん。


「じゃあ、またね。」

「絶対に他の人に言っちゃダメだよ?」


 リンちゃんが念を押す。

 ヘレナは、はいはーいと返事をして去っていった。


「…ラン君が、空気を読んでくれてよかったよ…。」


 …あのー。

 …だ、抱きつかないでくださーい。

 柔らかいんだよこの子…。

 女の子と暮らしてるんだ、っていうね…。

 実感がわくよね!


「…仲良くしてあげてね。…来年、同じクラスになると思うから。」















 なんだかんだで、1年がすぎた。


4話まで読んでくれた方々、ありがとうございました。


一応設定を載せておきます。


エリシュ(知逸族)

 知力と信仰を至高と考える種族。

 非常に温厚で頭がいい。

 戦いでは遠距離狙撃、回復に徹する後衛援護型。

 種族的に細く、美形が多い。耳が少し長い。鎖骨近くに太陽を思わせる紋章。

 魔法に秀でている代わりに体力系は苦手。

 鎖骨あたりに太陽を思わせる紋章。

 魔:体:脳で5:1:4


ウェイカー(醒眼族)

 力を宿し、力を目的に使う種族。

 条件付きで、自分を一定時間強化できる「アッパー」を有する。

 その能力に耐えるべきか、筋肉質が多い。

 二の腕に、腕輪のような紋章。

 しかし脳筋ではない。

 魔:体:脳で2:5:3


 「アッパー」

  ウェイカーの固有能力。

  ある一定の条件により、一定時間自身を強化する。

  強化項目も、強化条件も自分で探し出さないといけない。



フライド(翼羽族)

 翼と隠された爪を有する種族。

 移動力は随一であり、空気を利用するためか、気まぐれな人々が多い。翼は自分の所有する属性の色。

 翼の付け根に同じく翼のような紋章。

 基本的にのほほんとしている。明るい性格。

 魔:体:脳で4:2:4



評価、感想、指摘など、お待ちしております。

イラストも募集中です。

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