一触即発 2
リンセルキャラ崩壊注意
少年は何も言わず、顔を真っ赤にして俺を見つめたままだった。
少女は俺を怖々とした目で見つめ、決して自分に発せられたものではないと感じたのかほっと息をこぼす。
安心しろウルフェリアス。じっくり時間をかけてお前を俺のハーレムに取り入れてやる。
「お前のせいで、お父様に怒られたんだぞ!」
「それを妹に当たるのもどうかと思うがな。」
次こそ、ウルフェリアスは跳ねた。
「なぜ…。」
「痣が残ってる。」
俺はぶっきらぼうにそう告げると、少女から目を離して少年を見つめる。
少年の方は、少々動揺したような顔で俺を見つめている。
俺は、その状態を好機と見て…さっさとこの場から離れようとしたのだが。
俺が反応する前に、後ろから高温が一気に流れ出て前に。
次の瞬間、赤い拳が、アスフェリウスの顔に突き刺さっていた。
「はっ!?」
「…昨日のお返し。」
そう、リンセルである。
『魔能力』を発動し、それを高温でたぎらせ。
渾身の力を込めて、殴りつける様は妙に様になっていた。
「こんの、アマが…。」
アスフェリウスは、殴られた上に焼かれて真っ赤になった顔を押さえながら、リンセルを睨みつけるも。
リンセルは静かな殺意を抱きながら、彼を見つめていた。
正直、憎悪の化身と化している少年よりも、リンセルの方が何倍も怖い。
アスフェリウスがなにをするか知ったこっちゃないが、リンセルが爆発した場合、アンセルの極限状態と同じ事になるのは知っている。
分かっているのだ。それこそ怖いだろう。
「おっと、剣は抜くなよアスフェリウス・ドラファ。剣を抜いたら俺が介入する。」
「お前の彼女だろう。僕がどんな身分か分かってそんな態度をしているの?」
「よく分かってる。『たかが』魔法科長の息子でしょう?」
たかがって…。
まあ、確かにリンセルから見たらたかがなんだけどさぁ。
…リンセルがそんなことを言うのは初めてだから、俺は逆に新鮮に思えた。
「はぁ?」
「私のフルネーム、あなたのお父様から聞いていないの? あ、教えられても頭が悪いから覚えてないか…。」
リンセル、口が悪くなっています。
俺が今まで経験したことのないくらい、リンセルは怒っていた。
同時に、怒りすぎて顔はゆがんだ笑顔を見せている。
「虚勢を…!」
「虚勢? …うーん。」
リンセルはパスポートカードを目前の少年に見せつけながら、言い放った。
「私の名前はリンセルスフィア・フレイア・レイカー。『カエシウス聖王国』の【準】王族よ。」
こんなキャラじゃないです。最新話だけ見ている方はごめんなさい( ;∀;)
読了ありがとうございました!




