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醒眼族の異世界学園覚醒譚  作者: 天御夜 釉
第1部、第4章 課題を出されました。…しかし、その前にもっと大きい問題が発生しました。これから、それを叩き潰しに行ってきます。 
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突撃

------------------【リンセル視点】



「やはり、可愛いな…。リンセルスフィア嬢?」

「…なにを…。」


 身体が動かなかった。

 …怖い。

 この人たちは、リュー君を殺した人たちだから。

 ラン君はまだ目覚めていないはず。

 …気を失いそうになる絶望だけど、気を失ったら何をされるかわからないから。


「アンセリスティア嬢も可愛いけどね。」

「…さわらないで。」


 後ろ手に手を縛られ、動けない状態でもお姉ちゃんは冷静だった。

 …でも、その身体をさわられて、嫌悪感を露わにしていた。

 『魔能力サイキック』は、なぜか使えない。

 …おそらく、何らかの抑制が掛かっている…。


「つれないなぁ…。一緒に寝たこともあるのに。」

「あのときは貴方が無理矢理…っ!」


 お姉ちゃんに絡んでいる男の名前は、ゼガイルだったと思う。

 …でも、お姉ちゃんの純潔はまだ汚されていない…はず。

 一緒に寝かされていたけど、あのときは何もされなかった。


「…リンセリスティア嬢は、もう初めてなくなっちゃったかな?」

「…下ネタ言ってる場合じゃないと思う。」


 ラン君の生体反応が、どんどん近づいてくるから。

 この前、ラン君を発見したのも、あながち嘘じゃないんだよ?

 大好きな人だから。

 …ふふ、ヤンデレの素質があるかも。


「君たちの第一の救世主は、呆気なく死んじゃったけど、2人目はいるの? …言っておくけど、3回目はないよ? …今回、相手を殺せたら君を貫くから。」


 …沸き上がる嫌悪感。

 …気持ち悪い。

 …目も合わせたくないのに、彼は私の顎をつかんでくる。


「ほら、もっと俺を見て? …君のその美しい顔が、泣き顔に変わっていくのを見たいんだよ。」


 …変態さんだから。

 …ラン君…助けて…。


「んお、来たようだね。」


 倉庫の外から喧噪。

 ラン君の生体反応は、いっさいスピードを変えずにこっちに近づいてきた。


「…さて、君たちの王子様は誰かな?」







------------------【ラン視点】



「【闇】属性上級・・近距離創造魔法、《闇魔剣アビス・ブレード》。【光】属性上級・・近距離創造魔法、《光聖剣ヘブンズ・ソード》。」


 おお!

 全く持って魔力を消費している感覚がない。


『いやー。だって、君の鎖骨の紋章がさ。かなり濃くなってるからね。』


 一属性しか扱えないはずのこの世界で、2つの属性が扱えるのは、都合がいい。

 

 《光聖剣ヘブンズ・ソード》は、本当にアニメとかでも出てきそうな光輝く白い剣だ。

 眩しい。…持っている本人が眩しいんだ。

  逆に《闇魔剣アビス・ブレード》は、THE:闇の剣ダークネス・ソードみたいな。

 黒いもやが掛かっていて、その下には赤黒く、鈍く光るいかにも危険ですよ、みたいな剣が。



 こちらに突進してきた男を薙ぎ、走ったまま切り伏せる。

 次。


「【火】属性初級遠距離攻撃魔法、《赤球レッド・ボール》っ!」


 火の玉を射出してきたが、それの真ん中を切って霧散させる。

 簡単に言えば、《光聖剣ヘブンズ・ソード》が【火】の属性を、そのまま光に変えた。

 さすが上級【浄化系】創造武器。

 ちなみに《闇魔剣アビス・ブレード》は上級【汚染系】創造武器の部類らしい。

 カレルに聞いた。

 これ、豆知識ね!


「んなっ!」

「遅い。」


 結局相手はウェイカーだから。

 初級魔法しか使えないんだな。

 火の玉をだしたツンツン頭の腹を蹴り上げ、吹き飛ばす。


「邪魔だ!」


 本当に邪魔になったため、俺は一気に走り出した。
















「おお、来たね。」


 相手のボスらしい人が、ニヤリと笑った。

 薄気味悪い、というのが第1の印象である。

 目は見開いていて、髪の毛は黒くボサボサ。


「君は、この二人の救世主になれるかな?」

「さあな。」


 リンセルもアンセルも…ちょっとやばいか。


「…お前ら、剥いておけ。手は出すな。」


 男がわんさか、アンセルとリンセルに群がった。

 …ああ、逆鱗が行きそう。

 …逆鱗が行くってなんだ。


 リンセルの泣き声が聞こえる。

 アンセルの悲鳴が聞こえる。

 リーダー思わしき男は、ニヤリと笑った。


 だが、俺の紋章もいっそう強く光り始めている。


「どうだい? 何かするかい?」

「ああ、するよ。」


 リュー。復讐といくか?


『肯定しよう。…行動は君に任せる。』


 俺は、さっきは不可能だった事を、実行した。

 一か八か。

 二つの剣を霧散させ、唱える。













「【闇】属性禁術・・近距離創造魔法、《闇夜魔神剣レーヴァテイン》」



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