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醒眼族の異世界学園覚醒譚  作者: 天御夜 釉
第2部、第5章 赤ちゃんが生まれたよ! …人のじゃないけど。
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評価

最後まで読んでいただければ光栄です!

「なんていうか、クリーゼって魔法使わなくても十分勝てるような気がしたよ。」


 クリーゼの戦い方を、決闘の仕方をみて。

 俺は無意識につぶやいていた。


 彼女クリーゼの武器は腰につけていた大量の投げナイフだ。

 その数、実に十数本。

 しかもクリーゼは仕掛けをしてあり、ナイフの柄には細い紐が括りつけられている。

 いつでも回収が可能、ということか。


 ナイフで狙いを定めるクリーゼの顔は、狩人ハンターの顔だ。

 いつもの無邪気な笑顔は、片鱗すら見せてくれなかった。

 怖いぞ。


『くりねえ、かっこいい!』

「…あの目で見つめられたら?」

『…こ、こわい。』


 エレメがつぶらな目を潤ませる。

 …まったく、いつの間にそんな芸当を。

 …リンセルの知識か、さすがリンセルあざとい。


 でも、可愛いから許そう。


『…えれめも、らんにいたちみたいに…。』

「二足歩行?」

『んー。うん。』


 【ヴルム】には、どのくらい成長すれば《人化ニュートフォーゼ》できるのか、今度カレルに聞いた方がいいかもしれない。


『できるとおもうけどなぁ…。』

「ここでやるのか?」


 冗談じゃない、やめてくれ。

 予想からすると、ペドかロリが裸で出てくるだろう。

 …クラスの男子が野獣になってしまう可能性がある。


「家でこんど、試そうか?」

『んー。』


 ここではさせてくれないのかと、エレメは目をこちらに向ける。

 俺の気持ちも分かってくれたまえよ!


『うるうる。』

「ダメだダメだ。我慢しなさい。」

『しょぼん。』


 あ゛ー、可愛いなこいつぅ!

 さすがリンセルの娘である。…龍だけど。


「キュル。」


 ちなみに、龍の鳴き声はダミーだ。

 ほかの人は、エレメが人語を分かるなんて思っていない。

 それを利用している。


 少なくとも、エレメを危険な目に遭わせたくないからな。



 それにしても…クリーゼは、魔法さえ使わなければ…。

 あれか。

 体力はほぼ無尽蔵なんだな。

 あのときから、体力増強に努めていたのかもしれないけど。


「やぁっ!」


 クリーゼのかけ声とともに、彼女の周りに投げナイフが乱舞する。

 …え、あんなに多くのナイフを制御できるのか!?


 クリーゼの知らないところ、一個発見。

 …俺でも無理なのに…って、俺が驕っている訳じゃないんだぞ?

 正直に言って難しすぎるんだ。

 ほら、相手の生徒も目を白黒させて、開いた口がふさがらない状態になってるし。


 …これからは、クリーゼの評価を改めないといけないみたいだな。

 すこし下に評価していた部分もあるかもしれない。

 これからは、ちゃんと見よう。


「ラン、高みの見物か?」

「クインもそうだろう…。…変な言い方をするんじゃない。」


 後ろから声をかけられる。

 …男勝りな口調はあきらかクレインクインだと断定し、俺は後ろを振り返ることもなく答えた。


「となり、構わないかな。」

「おう。」


 横を向くと、やはりクインだった。

 エレメが、クインの方に足をじたばたさせる。


「ほい。」

「いいのか?」

「…良くない理由がどこにある。」


 エレメが、クインのふくよかな胸にダイブした。

 …うらやましい。あとで俺もアンセルに頼もうか。


『くいねえ~。』


 …別の意味に聞こえなくもないぜ。

 しかし、クインは特に気にした様子もない。


「…可愛いな。」

「そりゃあそうだろう、クインの魔力も含まれているんだ、エレメには。」


 その言葉に、クインが顔を赤くした。

 …はて、何か変なことを言っただろうか。


「…ラン、不意打ちとは卑怯だ。」

「俺何もいってないけど?」


 無意識はもっと卑怯だ、とクインは頬を膨らませる。

 …はて?


「なあ、ラン。…今日の昼間は空いているか?」

「ああ、リンセルたちと飯を食うのが習慣になっているからな、特に何も指定はしていない。」


 もしよければ、とクイン。


「一緒に昼食を食べてくれないか?」

「オッケー。構わないよ。」


 クインから誘ってくれるなんて珍しい。

 俺は、特に用事を思い出さなかったため承諾の意を示した。


「ありがとう。…なら、中庭で構わないか?」

「構わないよ。…学食じゃないんだな。」

「弁当を作ってみたんだ。…食べてもらいたくて。」


 クインの手作りか。

 …これは、期待できそうだ。


ありがとうございました!


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