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醒眼族の異世界学園覚醒譚  作者: 天御夜 釉
第1部、第9章 決戦の時。僕は大切な人の人生のために戦います。…貴方はこんな時、誰のために戦いますか?
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第一関門 4 -究極武器-

どうぞお読みください!

「護衛にしては、二人にも対応できないの?」

「あまり身構えなくても良かったか?」


 まず動いたのはリューだった。

 俺に目配せし、ゼロ=オールから見て左側に走り出す。


 もちろん、こっち()を警戒しながらもあちら(リュー)を気にするだろう。


 そもそも、第一巻門で俺が大きく動くことは、怒りが爆発しない限り無いと思った方がいい。



 ゼロ=オールが腕をチェンソー型に変形させる。

 鋭利な刃が、高速回転を始めた。


「《不殺の魔導陣》は、私にとっても、好都合だ。」

「へー。」


 チェンソーを横薙ぎに振るゼロ=オールにたいし、リューは宙を舞うことによって回避。

 空中で拳銃を構え、撃つ。一連の動作を、リューは息を吸うかのようにやってのけた。


 しかしそれでやられはしないだろう。

 まっすぐ俺に向かってダッシュするゼロ=オールに対して、俺は光と闇の剣を構える。


 それぞれ、浄化系魔法と汚染系魔法が付与されている二つの剣。


 その剣を薙ぐ…、と見せかけて足払いをかけた。

 クイン聖王陛下から教わったフェイント。


 フェイント、というと相手を騙したようで悪い気もすると思う。

 でも、クインは女だから。

 力では男に勝てないだろう。


「その体術…、王家の。」

「クインから教えてもらった。」

「陛下を、そう、呼ぶのか?」


 クインは普通を求めていた。

 だから、普通に名前で呼ぶさ。


「お前は、無礼と、いう、言葉を、しらない。陛下は、…そんなヒトじゃない。」

「それはお前の主観であって僕たちの主観じゃないともさ。」


 リューが後ろに回り込んだようだ。

 すぐに発砲。

 ゼロ=オールはそれをよけたが…。


 もちろん、反対側には俺がいる。


 剣を構えて魔法の銃弾を、バットの要領で跳ね返した。



「うぐ。」


 わずかなうなり声。

 ゼロ=オールの肩に突き刺さる弾丸。


 浄化と汚染を無理矢理付与させたのだが…。


 付与量が足りないのか、あまり効果は得られなかった。


「早く倒さないと、時間が長引くと面倒なんだよね!」


 リューが間髪を入れずに発砲。

 しかも、おもいっきり邪笑している。


 不気味だ。そして怖い。


「分かった。一気に蹴りを付ける。」


 俺は、レイカー家当主のルークさんに勝つために、4種族でなにか混合的な物を開発した。

 今から、それを使おうと思う。


「できるものなら…!」

「やってやるよ。」


 まず、ウェイカーの瞬発力とケレイジの屈強さを利用。

 高速で間合いを詰める。

 止まる気はない。蹴りはすぐにつける。


「んなっ!」

「《融合せよ、光と闇、聖と魔のつるぎよ!》」




 【光聖剣ヘブンズ・ソード】と【闇魔剣アビス・ブレード】が、今一つになる。




 宣言した。



「【光・闇】属性無階級・・・近距離創造魔法、《聖魔天獄柩バルデュバル・ラキーヴ》。」










 現れたのは、一つのひつぎであった。


 階級未分類、いや、階級設定なし。

 俺オリジナルの、たった一つの魔法。


 黒と白が複雑に、幾何学的な模様を形どっている。


 形は、吸血鬼の棺を思い浮かべれば分かるだろうか。

 あれを薄くしてほしい。…そう、それでも高さ2メートル、奥行き30センチくらいはある。


















 ゼロ=オールが口を開けて唖然としていた。


 関係ない。


 そのまま、渾身の力で振り下ろした。

次回話から、第二関門の始まりです。

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