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次に創る物

次に何を具現化させようかと英治は考え……。

 英治から聞きながらティラベルはゲームをやっていた。

 そんな二人をみてルゼリウスは自分もゲームがやりたくなる。

 さっき英治に具現化してもらった携帯ゲーム機を操作し【フェニックスクエスト】をやり始めた。

 ゲームをやりながらルゼリウスは、ふと疑問に思い英治の方へ視線を向ける。


「そういえば、なんでオレ達の世界にあるゲームが具現化できたんだ?」

「原理は良く分からない。だが、この世界の物なら大丈夫らしいんだ」

「なるほど……そういう事か」


 そう言うとルゼリウスは、ニヤッと不敵な笑みを浮かべる。


「そういえば、このままゲームをしてて大丈夫なのか?」

「エイジ、やってる分には問題ない。だが、そういえばやること残ってたな」

「ボクは、まだゲームやってたい」


 頬を膨らませティラベルは訴えかける目で二人をみた。


「じゃあティラ抜きで話を進めるか。それに、まだここを離れる訳じゃないしな」

「そうだな……それで次は何をする?」

「そうだった! 監視用の装置を具現化してくれないか?」


 それを聞き英治は不安になる。


「できるか分からない。だが……やってみるか。ってことで具体的に教えてくれ」


 そう言われルゼリウスは、どんな監視用の装置なのかを詳しく説明した。


「監視用の装置って云うよりも……それって偵察用じゃないのか?」

「偵察……ってなんだ?」

「まさか、この世界に存在しない言葉なのか?」


 そう言葉によっては、この世界に存在しないものもある。


「ああ……多分な。意味は似ているのか?」

「似てはいる。監視は番をして見張ることに対し偵察って相手の様子と動きや地形などを観察、観測し情報を得るって意味だ」

「そう、か……じゃあエイジの世界だと言葉が豊富にあるってことだな」


 ルゼリウスは羨ましく思い英治の世界へ行きたくなった。


「どうだろうな。この世界の単語が、どれだけあるのか分からない」


 一呼吸おき再び話し始める。


「それと、コッチの世界の言語に変えられているせいなのか調べられないんだ」

「プレートで調べても無理なのか?」

「調べてみたけど……この世界の言語については何も記載されてない」


 それを聞きルゼリウスは納得した。


「まあ、いいか。それよりも具現化……どうなんだ?」

「俺が思ってる物でもいいのか?」

「フッ、それが良い物ならな」


 そう言われ英治は「勿論だ」と笑みを浮かべる。

 その後、英治は脳内で具現化する物を思い浮かべながら整理し纏めた。


(俺の知る限りの物ってことになると限定される。殆どがアニメや映画、小説とか漫画などに出て来たような物にな)


 考えが纏まると英治は手を前に翳して妄想し始める。


 《創作スキル【妄想】!!》


 そう言い放つと翳した手の前に魔法陣が現れ発光した。チカチカと光って段々形になってくる。

 全て形を現し姿をみせた物は手のひらサイズの球体だ。


「黒い球体……これってなんだ? 間違いなく、オレが頼んだ物なんだよな」

「ああ……俺が考えた物プラス、この世界の仕様を組み合わせた偵察用のステルス浮遊球体だ」

「ステルスってことは、この球体……姿を隠せるのか?」


 そう問われ英治は、コクッと頷いた。


「このステルス浮遊球体の動力は魔力だ。まあ動力に関しては、この世界の仕組みからなんだろうがな」

「そうか……試したいが、スイッチはどれだ?」

「スイッチはない……いやあるな。球体の何処からでも魔力を注げば動きだす」


 その説明を聞きながらルゼリウスは、ステルス浮遊球体を英治から受け取ると食い入るようにみる。

 本当に説明の通りなのかと思いルゼリウスは球体に魔力を注いだ。すると球体から緑色の光が放たれ宙に浮き上がる。

 ルゼリウスの顔の高さまでくると停止した。

 それと同時に球体から放たれた光は緑色の線を宙に描きながら、メニュー画面のようなものを表示させる。


「この宙に浮いてる文字って、ホロカードの原理で表示させているのか?」

「表示はそうだ。だが入力操作は俺の知識にある妄想からだ」

「ちょっと待て! 浮かんでいる文字を操作する? まさか、そんなことが可能なのか?」


 そんなことができる訳ないとルゼリウスは頭を抱え首を横に振った。


「コッチじゃ、そう云う機能ってないのか?」

「他じゃどうかは分からない。だがオレの知っている限りじゃ聞いたことないぞ」

「魔法や魔術なんかで、できそうだと思うんだがな。それに恐らく、この画面って……この世界の仕様になっているはずだ」


 それが本当なら具現化しなくてもできるはずだと思いルゼリウスはステルス浮游球体を触りながら隅々までみる。

 そのせいか宙に描かれていた文字が残像のように至る所に現れては消えるを繰り返していた。


「なるほど……映し出している文字は一ヶ所からか。あとで分解して調べてみよう」

「壊すなよな」

「そう云うなよ。具現化すればいいだけだろ」


 そう言われ英治は、なるほどと納得する。


「じゃあ、もう何個か具現化するか」


 そう言い英治はステルス浮游球体を具現化し始めた。

読んで頂きありがとうございます(*^▽^*)


では次話もよろしくお願いします( ̄^ ̄)ゞ

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