本当と真実と外の私
今日も生きた。
無駄に生きた。
真面目に生きた。
私は社会不適合者だ。
この世に生を受けて20年と少し。
毎日同じ作業の繰り返し。
笑って、傷つけて。裏切って。後悔して。
息を潜めて過ごす毎日。
嫌い嫌い嫌い。きらいきらいきらい。
死にたい死にたい死にたい嘘行きたいやっぱり死にたい。
生きるのがこんなに辛くて息苦しいなんて。あの頃は思ってもなかった。
2000年5月。私が生まれた。
母胎から出てくる時に、私の手足が長くて辛かったそうだ。
勿論私は覚えてない。母は朦朧とした意識の中、凄く凄く嬉しかったそうで。それもそうか。私は2人目の子。1人目は、病院側の医療ミスで母胎の中で亡くなってしまった。
母は一度、心臓が止まり、母子共に死んだのだ。
父は仕事仲間と毎日呑みに歩き、帰ってくるのはいつも夜遅い時間。その日も父は、仲間と呑みに行き、ずっと鳴り響く電話の着信音に気づかず酔いつぶれていたのだ。
母の意識が戻る頃には葬儀が終わり、最後まで一度も会えずに、終わってしまったのだ。さよならも。悲しむ事も許されず、子は旅立ってしまったのだ。どれだけ苦しかっただろう。どれだけ絶望したのだろう。どれだけ、自分を責めただろう。どれだけ泣いたのだろう。前を向くのに、どれだけ努力したのだろうか。 私は、2人分の命を背負って生まれた。もし、私が死んでしまったら、母はもうこの世にはいなかった筈だと言っていた。
私が生きて生まれてよかった。弟にも、妹にも会えた。
それだけは、私の誇りだ。私がこの世に生まれた唯一の意味だと思っている。まあ、それも虚しく後悔する時が来るのだが。