表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
嘘と偽りと私の中。  作者: 裏の星屑
1/1

本当と真実と外の私

今日も生きた。

無駄に生きた。

真面目に生きた。


私は社会不適合者だ。

この世に生を受けて20年と少し。

毎日同じ作業の繰り返し。

笑って、傷つけて。裏切って。後悔して。

息を潜めて過ごす毎日。


嫌い嫌い嫌い。きらいきらいきらい。

死にたい死にたい死にたい嘘行きたいやっぱり死にたい。



生きるのがこんなに辛くて息苦しいなんて。あの頃は思ってもなかった。


2000年5月。私が生まれた。

母胎から出てくる時に、私の手足が長くて辛かったそうだ。

勿論私は覚えてない。母は朦朧とした意識の中、凄く凄く嬉しかったそうで。それもそうか。私は2人目の子。1人目は、病院側の医療ミスで母胎の中で亡くなってしまった。

母は一度、心臓が止まり、母子共に死んだのだ。

父は仕事仲間と毎日呑みに歩き、帰ってくるのはいつも夜遅い時間。その日も父は、仲間と呑みに行き、ずっと鳴り響く電話の着信音に気づかず酔いつぶれていたのだ。

母の意識が戻る頃には葬儀が終わり、最後まで一度も会えずに、終わってしまったのだ。さよならも。悲しむ事も許されず、子は旅立ってしまったのだ。どれだけ苦しかっただろう。どれだけ絶望したのだろう。どれだけ、自分を責めただろう。どれだけ泣いたのだろう。前を向くのに、どれだけ努力したのだろうか。  私は、2人分の命を背負って生まれた。もし、私が死んでしまったら、母はもうこの世にはいなかった筈だと言っていた。

私が生きて生まれてよかった。弟にも、妹にも会えた。

それだけは、私の誇りだ。私がこの世に生まれた唯一の意味だと思っている。まあ、それも虚しく後悔する時が来るのだが。


評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ