第四十六話 お兄ちゃんのプライドにかけて
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俺をボコるのが飽きたのか女性陣は一成が持つ飲み物を受け取り休憩をとった。少しは俺にも優しくしてほしい。
「そういえば詩織ちゃんは花と滑ったのか?」
「まだよ。この二人に体を弄られていたわよ」
「遼兄ぃ、詩織さんは何もなかった」
「遼、詩織は何もなかったわよ」
おいおい二人とも何やっているんだ。詩織ちゃんが二人の言葉を聞いて落ち込んだじゃないか。何もないのぐらい見たらわかるよ。
「もう自信がなくなってきた……」
「詩織さん、今日は楽しむんですよ! この後は私と一緒に乗りましょうね」
花よ、持つものが持たざるものに対しての優しさほど酷いものはないんだよ。
そう思っていたのだが、その考えと反して詩織ちゃんは顔を明るくしてまるで神を崇めるかのように花を見つめている。
「うぅー、花ちゃんが優しいよ。まるで女神様のようだよ」
詩織ちゃんが復活してくれてよかったよ。やっぱりこういうとこでは楽しまないとね。でも花と滑った後の詩織ちゃんは多分、いや間違いなくさっきよりも落ち込むかもしれない。
「よしっ! 休憩終わり! 遼行くわよ!」
桜が急に立ち上がり俺の手を掴みウォータースライダーへ掛けていく。急がなくても今の時間はかなり空いているのですぐに順番が回ってくるはずだ。
「今度は私が前でいいかしら?」
「さっきは俺が前だったから別に構わないぞ」
そう言って桜はスライダーの入り口で俺の前に向かい合って座った。藍に感化されたに違いない。
「桜、前を見てくれないか?」
「これじゃだめなの?」
「お前キスするつもりだろ?」
「あら、別にいいじゃない」
俺はため息をついて桜の体を持ち上げ無理矢理前を向かせる。そうでもしないとスライダーの中で桜に何をされるかわからない。さっきの藍の件もあることだし体面座位は禁止だ。
花のようにお腹に手を回そうかと考えたが桜が発情すると面倒なので肩を掴むことにした。いや、すでに発情しているのだが抑えられないぐらいになるとやっかいだ。
「遼、手はそこじゃないでしょ?」
そう言って桜が肩に置いた手を掴み、自分の胸に押し付けた。
これ傍から見ると俺が桜の胸を揉んでいるようにしか見えないよな。しかし柔らかい。花ほどではないがやはり大きさは関係なくおっぱいはいいものだ。あ、詩織ちゃんほどないと話は別だけどね。
そのまま滑るわけには行かないので後ろから桜の頭を軽く頭突きし手をお腹へと回した。これが最大限の譲歩だ。
桜が一度振り返り目が合ったのだが、少し恥ずかしそうな顔をしれいる。この子は自分から攻めるのには恥じらいを感じないくせに攻められると恥ずかしがる変な子だなと思い滑り出した。
滑っている最中は花のようにおっぱいが手に当たることがなかったのでいたずらしようなんてことも思わず、入り口と同じ体勢のまま出口から飛び出した。
「なんで何もしてこないのよ!?」
何を望んでいたのかわからないが桜は少し不満気味だ。花のときのようにおっぱいでも触ればよかったのだろうが、そんなことしたら間違いなく今日はお持ち帰りされてしまう。別に嫌ではないのだがまだそういう関係ではないから仕方ないのだ。
「何かする必要はないだろ?」
「花のおっぱいは揉んだんでしょ?」
「揉んではいない。手に当たってただけだ。あんな激しく動く中で花のおっぱいが暴れないわけないだろ。」
「……それもそうね」
納得したのか桜がプールサイドへと向かったので、後ろから着いていく。プールサイドには藍と一成がいたので花と詩織ちゃんが一緒に滑っているのだろう。
プールサイドに上がると藍がとことこ走ってきて両手を掴み、ぴょんぴょんと跳ねた。かわいい妹だ。成長途中の胸が上下に揺れている。
「遼兄ぃ、今度は藍と」
少し休憩も入れたかったので苦笑いを浮かべてスライダーの入り口へと向かう。今度は藍を前にしてはいけないと考えていたので入り口に着くとすぐさま藍が前に座れないように陣取る。
藍は少し頬を膨らませて不満そうな顔をしたが俺の背中にしっかりとしがみつきいつでもいいよと言ってきた。胸は成長途中だが柔らかいな。
藍がしっかり掴まったのを確認したので、二人で滑り出す。何度体験しても落ちるような感覚なのだが恐怖はいっさいなく楽しめる。
「んっ、あっ、ふぅ、はぅぅ……」
後ろから艶かしい声が聞こえてくると思ったら、藍は自分の胸を俺の背中に擦り付けかわいい喘ぎ声を出しているではないか。興奮してきた。いやいや、妹だぞ。さっきのこともあるし藍は何をしているんだ!?
妹だろうと興奮するものは仕方が無く、しっかりと股間は元気になっていた。妹で興奮する兄なんて最低だと思いながらも体は正直なのだ。
気がつくとお腹に回されていた藍の手は股間の近くまで忍び寄っていた。そして海パンの上からナニを掴み手を上下に動かした。
「遼兄ぃ、今日は藍でいっぱい楽しんでね」
あ、これ布の上からでも気持ちいい。背中のおっぱいの感触と前の快感。いやいや、妹に抜いてもらうなんてありえない。さっきは俺の不注意だ。今回は予防線を張ったのだがこれは快感。だから違ーう!
「うんしょっ、うんしょっ、遼兄ぃ、気持ちいい?」
「気持ちいいです! じゃなくて、藍手を止めて!」
「気持ちいいのにやめてもいいの?」
気持ちいいのはやめたくないのだが、これはお兄ちゃんのプライドにかけて妹に抜いてもらうなんて二度目はないのだ。
藍の手は止まらない。快感が増していくのだが、すでに一回達しているのでまだ余裕がありそうだった。藍に困った時の対応法のいくつかを考え導き出して口を開く。
「藍、今やめなかったら今後ハーゲンダッツは買ってこないぞ」
その言葉を聞いて藍は一瞬体をビクっと震わせて後手を止めた。そこまでハーゲンダッツが好きなのかと思ったのだが藍の手はまだ握ったままなので、この手も離してもらう必要がある。
「手も離さないと今日からハーゲンダッツはなしになるぞ」
「遼兄ぃほんとにいいの?」
こんな会話をしているが手を止めた時点で俺のほぼ勝ちなのだ。これは時間稼ぎ。あと三十秒ぐらいで出口のはず。残り時間で手も離してもらわないといけない。
「藍がもうハーゲンダッツ食べたくないのならいいよ」
後ろでむむむとうなり声を上げている。顔は見えないが困った表情をしているに違いない。困った顔もかわいいから見たかったのだが、今はそれどころではない。あと十五秒ぐらいか。
「……わかった」
藍が手を離すと同時に出口からの光が見え二人でスライダーの外へ投げ出された。なんとか兄のプライドを守ることができたとほっとしながらプールの中へ沈んでいく。
藍とプールサイドに向かうとやはり不満そうな顔をしていたので頭を撫でてやると少し嬉しそうな顔になってくれた。なんてちょろい妹なのだろう。
「……帰りにハーゲンダッツ買ってね」
「わかったよ。ストロベリーでいいよね?」
藍がこくりと頷いたのでもう一度頭を撫でてあげる。俺達は普通の仲のいい兄妹なのだ。性的関係を持ってはいけないと今度教えてやら無いといけないと考えた。
俺と藍のやり取りを見ていた花は何の話をしているのかわかっていなさそうだが、その目は仲のいい兄弟を見る目であった。一人っ子の花にとっては微笑ましい光景に見えているに違いないのでギリギリの闘いだったなんて知られたくない。というか花以外の他の人にも知られるとまずいよね。
「じゃあ遼さん、今度は私ともう一度滑りましょう」
そういえば花とは二回目がまだだった。少し休憩したいのだが花に手を取られてスライダーの入り口へと向かうのであった。




