表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
清楚系ヤンデレと天使な小悪魔と  作者: みゃゆ
一年 夏休み 前半
24/87

第二十四話 教習所に行こう

あまり教習所ネタが書けませんでしたが読んでください。

 一成達と公園で話したその日の夜、両親が帰ってきたので免許を取りたいと話したらあっさりOKが出た。


 その翌日、部活を終えた俺は地元の自動車教習所に来た。説明と適性検査を受け、明日から講習を受けれるそうだ。ギア付きのMTとギア無しのATがあったのでとりあえずMTにしておいた。講義と技能があるらしくそれぞれの過程を終えたあとに試験があるそうだ。


 身近にバイクに乗っている人がいないのであまり馴染みがないのだが、休日の朝に放送されている某ヒーローなんかを見るとバイクに乗っている人はかっこよく見える。モテ要素アップか?


 帰宅すると藍が出迎えてくれた。犬みたいでかわいいな。


「ただいま」


 藍の頭を撫でてあげる。嬉しそうな顔だ。


「遼兄ぃおかえり。教習所どうだった?」


「今日は説明だけだったよ。明日から講習が受けれるみたい」


「免許取ったら後ろに乗せてね」


 女の子ってバイクの後ろに乗りたがる子が多いのかな? あとで花と桜に聞いてみよう。


「免許とって一年はダメだから来年の夏休み以降だね」


 わかったとテコテコ走ってリビングに戻る。そういえば最近の藍はなんだか落ち着いてきたな。身体的だけじゃなくて精神的にも成長してきてるのかな。兄さん嬉しいよ。


 姉さんは帰ってきていなかった。昨日も遅かったし大学の友達と飲みにでも行ってるのかな?


 今日は母さんがいるので夕飯をお願いして風呂に入ることにした。その前に花と桜に免許の件をメッセージで伝える。


 風呂から上がると花から返信があった。桜からはまだだ。いつも返信の早い桜にしては珍しい。忙しいって言ってたしそれと関係しているのかな?トークアプリを起動する。


『バイクは危ないので怪我をしないようにだけ気を付けてください。

 頑張ってください。免許が取れましたら後ろに乗せてほしいです。』


 やっぱり後ろに乗りたいのか。藍に伝えたことと同じ内容で返信する。夕飯はもう少しかかりそうだ。


「藍、部屋にいるから夕飯ができたら呼びに来てくれないか?」


「わかったー。(ビシッ)」


 親指を立てて了承する藍。行動も変わってきたな。前はこんなことしなかったし藍も行くーとついてきてたのだが。誰に影響されているんだ?


 俺は部屋に行きパソコンを起動する。インターネットの動画サイトを開きブレイクダンスと検索。先日部長から言われた技の繋ぎを勉強するためだ。ボールペンと紙を用意しまずは自分ができる技を書いていく。そこから動画を見ながらできそうな繋ぎをどんどん書いていく。少し難しそうでも練習したらできるやつとかっこいいやつは別で記入。


「遼兄ぃ、ご飯できたって」


 藍が呼びに来た。ちょうど区切りもいいので夕飯にしよう。


「ありがとう藍。行こうか」


 ―――――――――――――――――――――



 今日は三人で夕飯だ。父さんは仕事でまだ帰らない。姉さんもいない。


「遼、教習所はどうだったかしら」


「今日は説明だけで明日から講習を受けれるみたい」


 藍と同じ事を聞いてきたので同じように返す。


 まさか母さんまで後ろに乗せてなんて言わないよね。うん、さすがにもうおばさんなんだしそれはないか。


「そうなのね。免許取ったら後ろに乗せてね」


 元気だなこのババア!


 曰く、昔父さんとよくバイクでデートしたそうだ。車を運転する姿しか見たことがないので父さんがバイクの免許を持っているのは知らなかった。昔の写真見たけど父さんはかなりイケメンだった。きっとモテてたに違いない。そのことを母さんに聞くと、


「あの人は行動や発言が変態すぎて周りから引かれていたわよ。はっきり言えばくそ人間だったわ。友達は多かったわね」


 うん、きっと俺の変態性は遺伝子によるものだ。きっとそうに違いない。父よ、恨むぞ。


「父さんも遼と一緒で昔は太っていたそうよ。私は写真でしか見たことないけど。昨日父さんが、遼は昔の俺を再現しているって言ってたわよ」


 へぇー。あまり家族でこういう話することないから初めて知ることが多いな。やっぱり俺の父さんなんだな。


 そう考えると母さんと姉さん、藍は全然性格が違う気がする。姉さんは暴力的だし、最近はよくなっているけど藍は他人に対して口が悪い。ちょっと聞いてみるか。


「俺が父さんに似ていることはわかったけど、姉さんと藍は母さんに似ていないよね?」


「だってこの子達見た目と頭は私のいいところを受け継いでるのに中身は私の悪いところしか受け継いでいないもの」


 ってことは母さんは暴力的で口が悪いのか? 怖いからそこは聞かないでおく。今度父さんにこっそり聞いておこう。



 後日、父さんに昔の母さんの事を聞くと姉さんの暴力や藍の他人に対する口の悪さが全然かわいいんだなと思ってしまった。父さん、苦労したんだね。


 ―――――――――――――――――――――


 夕食後は部屋に戻りダンスの研究を再開した。


「これは……できる。……エアートラックスはまだできないけどかっこいいからこっち」


 まもなく午後十時。そろそろ終わろうかなとパソコンをシャットダウンする。メモした紙に目をやる。これを参考に自分で組んでみて部長と相談しよう。そう考えているとスマホの着信音が鳴った。桜からだ。トークアプリを起動する。


『ごめん遅くなったー! バイクの免許取るんだー。頑張ってね!

 でも怪我はしないように。あと免許取ったら後ろに乗せてね♪』


 みんながみんな後ろに乗せてなんて言うから笑えてきた。そんなに後ろに乗ってみたいのか。


『頑張るよ。でも後ろに乗せてあげれるのは免許取って一年以上たたないといけないから

 乗せるのは来年の夏休み以降だね』


 花に送った同じ内容を送信。いつもの桜ならすぐ返信がくるはずと思い少し待っているとメッセージが来た。


『それは残念。でも楽しみにしているよ。

 それと花火大会行きたかったんだけど今年は無理そう。

 でも来月ある神社でのお祭りは行けそうだからよかったら一緒に行かない?』


 この一緒に行かない?はおそらく“みんなで一緒に”ではなく“二人で一緒に”行きたいの意味だ。間違えてはいけない。花火大会は桜とも行きたかったが花と約束している。お祭りはまだ誰とも約束していないし断る理由がない。


『わかった。花火大会は残念だけどお祭りは一緒に行こう。

 楽しみにしている。忙しいと思うけど体には気をつけて』


 返信。さて、明日も部活でその後は教習所だ。そろそろ眠ろう。


 ―――――――――――――――――――――


 翌日、部活を終え、学園前を通る送迎バスが出ていたのでそれに乗って教習所へ向かう。


 教習所に着いたら早速講義を受ける。講義は運転に対する心構えとか注意するべきところとか道路交通法のことを学ぶそうだ。めんどくさいから受けれる講義を全部受ける。空いているところに技能を入れる。早ければ二、三週間ほどで免許が取れるみたいなので気合を入れる。



 二日後、部活が終わった後石田先輩とラーメンを食べに来ていた。


「今日は何にする? おれチャーシュー麺大盛り」


「今日は暑いから俺は冷麺の大盛りにします」


 食券を購入し席に座る。ここのラーメン屋は学園が近いだけあって人が多いが今日はたまたま待たずに座れた。


「教習所の調子はどうだ?」


「バイクって思っていたより簡単ですね」


 石田先輩と教習所の話をする。実は石田先輩は二年に上がる前の春から通っていたらしく普通二輪の免許を持っているそうだ。バイクはまだ買ってないみたいなので免許を取った後まだ一度も乗っていないそうだ。


「簡単ってお前、最初の頃は難しいだろ?」


「え? 乗り方さえわかれば普通に乗れましたよ?」


「それお前だからだよ。お前やり方さえわかればなんでもできちゃうじゃん」


 そんなもんなのか?でも俺よりも姉さんのほうが遥かにすごいぞ。あの人はやり方がわからなくてもできてしまう人だし。


「そういえばこの前話した子とは遊んでいるのか?」


「はい、この前一成達と一緒に海に行きましたよ」


「女の子と海だと!?」


 ラーメンが来た。食べるとしますか。暑い日にはやっぱり冷えた食べ物だね。


「それにあさっての花火大会も一緒に行くことになりました」


「おいおい、それってリア充じゃないか。かわいかった遼はどこへ行ったのやら」


 そうか。俺は今リア充なのか。確かにリアルの生活はかなり充実しているな。


「石田先輩は彼女いないんですか?」


 そういう話をしたことがなかったので聞いてみた。そういえば俺って一成以外とはあまりこういう話をしたことがないな。


「俺か? いるぞ」


「先輩もリア充じゃないですか」


「最近喧嘩したからなー。そうとも言えるしそうとも言えないかも」


 やっぱり付き合っていると喧嘩はするものなのか。一成達が喧嘩したという話は聞いたことないな。


「まあなんとかなるだろ!お前も頑張れよ。この後も教習所か?」


「はい、明日の講習が終われば第二段階に進めます」


 ラーメンを食べ終え外に出る。ちょうど送迎バスが来るのが見えた。


「じゃあ先輩、俺あれで行くんで」


「おー頑張ってなー」


 ―――――――――――――――――――――


「今日の技能はスラロームと低速運転を行う」


 教習所についた俺は早速技能の講習を受けている。スラロームとはいわゆる蛇行で、体重移動とハンドルの切り替えし、アクセルのタイミングがコツとなっている。低速運転はニーグリップ(燃料タンクを膝で挟む姿勢)でクラッチ操作を行うのがコツらしい。


「じゃあ篠崎君、やってみてくれ」


 まずはスラローム。言われた通りに操作する。曲がるタイミングで体を倒しハンドルを少し曲げる。その瞬間に少しだけアクセルを回す。その繰り返しだ。やってみると結構簡単である。


 低速運転はそんな難しいものではなかった。スピードが落ちたら半クラッチでハンドルを回し少しだけスピードを出しながらバランスを取る。スピードが遅い時にクラッチを開けるとエンストしてしまうので注意が必要。


「大丈夫そうだな。それでは前を走るので同じ動きで着いてくるように」


 そんな感じで今日の講習が終わった。安全運転を徹底すればバイクは難しくもないし怖くもない。怖いのは公道でバイクを軽視する車のドライバーだ。だろう運転は危険なのでライダーは特に注意するようにと念を押された。


「篠崎は明日の講習を終わったら第二段階だな。大丈夫とは思うが第二段階でも気を抜かないように」


 ―――――――――――――――――――――


 翌日、今日は部活もないので午前中から教習所へ行く。受付で今日の講習の予約を取る。


「ねえねえ君~」


 なんかすごい化粧の濃い人に声を掛けられた。正直化粧の濃い人は苦手だ。そういう人は外見だけじゃなくて内面まで分厚いフィルターをかけていることが多い。見た目で判断するのはよくないけどあまり好きなタイプじゃないんだよな。


「君さ~明日ヒマ~? お姉さんと一緒に花火大会に行かな~い?」


 何だただのナンパか。明日の花火大会は花と行く約束だし普通に断ればいいか。


「明日は一緒に行く人がいるので……」


「あらそう? じゃあまたね~」


 またがないことを期待します。


「篠崎さーん、この時間技能空いてるから行ってきていいわよ」


 受付のおばちゃんがそういうのでお礼をして技能の講習に向かう。今日も頑張りますか。



「じゃあ篠崎君は来週から第二段階に進んでくれ」


 なんだかあっさり第一段階が終わってしまったな。一度もつまずくことはなかったし講義も普通に聞いていればわからないことはなかった。第二段階もこの調子でサクサク進んでくれたらすぐに免許ゲットだぜ。


父親のくだりなのですが、私の親父がクソ野郎だったのを思い出して書いてみました。

ずっといいとこの大学に行ってたと聞かされていたのですが、私の大学受験の時に祖母から一年もしないで中退したと聞かされたときは怒りました。さらに私の生まれた理由が親父が付き合っている人がいたのに浮気をして、できた子が私で浮気相手だった人が私の母と知らされました。後者の話を聞いたとき親父と弟と三人で飲んでたのですが、私と弟はブチ切れでしたね(笑)。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ