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能力対策特務二課  作者: ころろん
プロローグ ~物語の始まり~
4/12

プロローグ4

アクセスしていただきありがとうございます.



「ちょっと、多い…」



敵の数が前方に四人、後方の玄関口の先は不明。

幸音は不確定要素を消すために玄関口を凍結させて閉鎖し、美香子と保護対象が潜んでいる寝室のドアも凍結させて閉鎖する。



(どうするべきか……)



幸音は自らの能力を発動させ、敵対する人間を無力化していた。

敵の銃の弾倉の中身及びトリガー部分を凍結させ、敵の足元も凍結させることで動きを封じる。

さらには、自分の前に分厚い氷の障壁を生成し、銃弾を防御している。


氷の障壁にはバスッ、ビシッと弾丸がめり込んンでいたが、幸音に弾丸に対しての恐怖は存在していない。

幸音の能力は攻守ともにバランスよく立ち回ることができる。



(………………)



銃を使用できなくされたテロリストは手にしていた銃を放棄し、

装備していた手榴弾を手に取りピンを抜こうとした。

もちろん、使わせるわけにはいかない。

即座に能力を発動、手榴弾を持った手ごと凍結させる。


人間は長時間氷に触れていると軽度でも凍傷、最悪切断をしなくてはいけなくなる。

ただでさえ氷に触れ続けることは痛みを生じる。

今、幸音が凍結させた部位は手と地面から足首まで。

苦痛の度合いは大きいだろう。


なのに……



(足元の氷を剝がそうとしてる……足が…………)


靴で足を覆っているとはいえ、固定している足を無理やり動かそうとしているのだ。

なにかしら足に負担を強いるのは当たり前である。みりっ,びちっという音まで聴こえてきた.



(……解放してあげる)



幸音は腰に装備していたコンバットナイフを抜いて逆手に持ち、動きを封じたテロリストのもとに疾走する。

テロリスト達が大声で何かしら叫んでいるが、幸音の思考は叫びを認知していなかった。



「ぐふっ……」「がひっ」


ナイフの柄を敵の顎に打ち付け、頭を殴打し,敵の意識を刈りとっていく。

打ち付ける動きに狂いはない。


倒れ伏したテロリストを見渡し、端末を取り出す。



「ミカ、敵を制圧した。警戒を続ける」


『了解しました。こちらも今薬で対象を眠らせました。現場を見せるとさらに精神的に悪そうでしたから』


『橋見だ。玄関口を制圧した。応援を要請したから、応援が合流するまで警戒を続けてくれ』


「了解」『了解です』



通信終了後、幸音はテロリストに再度視線を転じる。

目線の先には自分が意識を奪った人間と、自分が能力を使用して凍らせた部分がある。



幸音はしゃがみこみ、ポツリと声を漏らした。


「…………ごめん」



呟きにはなにかを悔やむような、もしくは悲しむような。

そんな感情が含まれていた。



この後、増援部隊が到着し、無事に対象の保護が完了した。

何も対策が為されていない現場に緊急で突入し、護衛対象に怪我は無し。

結果としては上々な成果と言える。



ただ  応援で駆け付けた部隊が橋見の指示でテロリストを連行する中で




連行されていくテロリストを悔やむように見つめる幸音と


幸音を心配そうに見つめる美香子が現場に佇んでいた。


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