閑話 ナミニッサ
一目惚れでした。
謎の集団に襲われた私は逃げ、指輪に魔力を流して助けを求めていると颯爽と現れた彼に心を奪われました。どこがと言われれば頭の先からつま先まで全てが愛しいと答えられるくらいに、もう完全に。
冒険者だというワズ様に依頼を出し、私は報酬として自分を差し出すと言っちゃいました。絶対に彼のモノになる覚悟です。婚約者?そんな人関係ありません。父様達もわかってくれるでしょう。
マイマの村へ向かう途中、私はワズ様の友達だというオーランド様に情報収集を試みました。好きな食べ物やら、ご趣味等、そして最も重要な恋人が居るのか居ないのか。ワズ様に現在恋人は居ないとわかった時は、この場に誰も居なければ私は狂喜乱舞していたかもしれません。チラチラとワズ様の後ろ姿を見ていましたがバレてませんでしょうか?後ろ姿も素敵すぎです。
マイマの村ではワズ様が単身突撃いたしました。私は物陰に隠れその様子を伺っておりましたが、ワズ様のあまりの強さとかっこよさに興奮し、ハァハァと息が荒くなってしまいます。オーランド様がそんな私の姿に苦笑いを浮かべておりました。
あっという間にフロイドとクミアを助けて頂いたワズ様には感謝の気持ちで一杯です。その後私達は王都へと向かい、協力者であるレライヤ様に会うため冒険者ギルドへと入ります。私がアポイントメントを取ってワズ様達の所へ戻ると、ワズ様がはしたない格好の女性冒険者の方に目を奪われておりました。嫉妬に駆られた私はワズ様を引っ張って行きます。私もあのような格好をすればワズ様の目を釘付けに出来るのでしょうか?
大変な事が起こりました。
レライヤ様と話をしていると南の勇者様が訪ねにまいりました。すると、ワズ様が急に取り乱して隠れてしまいます。どうしたのでしょうか?
アリアと会うのも久しぶりでした。どこか疲れている様子でしたが大丈夫でしょうか?アリアが最後にレライヤさんに訪ねようとしていた事が無性に気になります。
アリア達が帰り、ワズ様が急に倒れた事には驚きました。心配で心配で落ち着きません。そわそわしていると、レライヤさんに引っ張られてお風呂へと連れていかれました。ワズ様に気にして貰えるよう念入りに体を磨いておかないと……シャンプーとリンスは素晴らしい物です。
お風呂から戻るとワズ様が起きていました。私はいてもたってもいられず、ついつい抱き着いてしまいます。うふふ……これがワズ様の匂い……すんすん……
ワズ様の泣きそうなお顔を見ているだけで胸がぎゅ~っと締め付けられます。私はそっと手を重ね、少しでも心が癒される事を願って声を掛けます。私の言葉に少し癒されたのかワズ様が笑顔になりました。どんと抱き着いてきてもいいんですよ。周りの目なんか気にせずに!!
ワズ様の私を見る目が熱っぽくなったような気がします。その目を向けられるだけで私の下半身は……おっと、はしたないですね。
ナヴィリオ兄様とナレリナ姉様がおかしくなった原因がわかりました。ですが、同時に既に2人が戦いを始めようとしている聞き、私達は直ぐにその場所へと向かいます。
ボンド平原では騎士達が陣形を組み戦いが始まろうとしています。私は確かに兄様姉様を救い出したいと思っておりますが、その渦中で騎士達が傷付くのも見ていられません。私には何も出来ないのでしょうか?なんと無力なのでしょう……そんな私にワズ様が声を掛けてきます。その真剣な眼差しに私は頼ってしまいました。ワズ様は私達に一通り指示を出すと1人で騎士達の所へ向かってしまいました。ワズ様がお強いのは知っていますが、私はいてもたってもいられず着いていこうとしましたが、オーランド様に止められると「ワズに任せておけば大丈夫」と私を落ち着かせるように言い、私達はその場でワズ様の様子を伺います。
……あっという間でした。あっという間にナヴィリオ兄様を救い出しました。ワズ様の想像以上の強さにただただ驚きました。ワズ様がナヴィリオ兄様と一緒にナレリナ姉様の元へと向かい出しました。私達も少しでも手助けが出来ないかと、その場へと向かいます。
結果、私達が辿り着く前にナレリナ姉様は助け出されました。ナレリナ姉様は助け出された体勢のままワズ様に抱き着いています……ナレリナ姉様……いい加減離れて下さい……怒りますよ……ワズ様もワズ様です!!確かにナレリナ姉様は私よりも胸は大きいです……ですが、私だってそこそこあるんですよ!!胸の感触を楽しみたいなら、私の胸の感触を楽しんで下さいよ!!
ナヴィリオ兄様とナレリナ姉様と無事を祝いあい、ワズ様へ感謝をすると、まだ終わってないと言われました。どういう事でしょうか?ワズ様の話によると森の方にナヴィリオ兄様とナレリナ姉様に呪具を渡した者が居るという……その人物がデンローガ様であると言われた私は心の中でガッツポーズを取りました。これで婚約者の話は無くなった。今すぐワズ様のモノになりたいです。
そして、私達の前に元婚約者が現れた。




