始まりの悪夢 タナトス
君たちは愚かだねぇ。
なぜかって? なら教えてあげるよ。
君たちは、世界を欲で蝕み続けたのさ。
自分たちの利益のために、自分たちを生かしている自然を、破壊し続けてきたからねぇ。
なのに君たちは、自分たちは関係ないなんて顔してさ、自分の罪を否定する。
愚かしいと思わないかい?
たんなる狂言だと嘲笑するのかい?
ならいいさ。
でも、君たちはもう、お終いだよ。
ボクを造り、世界を造った神が、滅ぼすことを決断したからねぇ……。
ボクはその前哨というわけさ。
その後なんて知らないよ?
どっちにしても、強欲で利己的な傲慢者である君たちには関係ないよねぇ。
だって、今からボクと一緒に地獄に行くんだしね。
ボクの名を知ってるかい?
知らないのなら教えてあげるよ。
ボクの名はタナトス。
君たちにとっての死神さ。
おや? 逃げるのかい?
逃げられないということが決まっているのが分からないのかい?
ボクはいつだって、君の後ろに行けれるんだよ。
ほらね。分かったかい?
ボクから逃げられないということを。
ほら、お喋りはお終いだよ。
諦めて地獄に行こうか。
君たちにはどんな判決が待っているんだろうね?
言っておくけど、君たちの罪は減ることなんて、一切ないからね?
じゃあ、判決を楽しみにね。
バイバイ。愚かしき人間たち。




