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2.

2.

確か、この辺だったはず、だよな?

辺りを見渡しながら、波音の家を探す。

もう日が暮れる頃。

小さいが、外装みためはそれなりに綺麗な店が目に入る。

店の前の看板には、「波音なみおとが聞こえる店 Cake shop namine」と書いてある。

どうやら間違い無さそうだ。

俺は中を覗いて見る。

店内はいかにもケーキ屋らしかった。

まあ、当たり前か。

俺が見たところ、店には誰もいないようだ。

この時間だから飯でも食っているのだろうか。

とりあえず、出来るだけ静かに店内に入る。

中に入ると、店から自宅に繋がっている事がわかる。

「なんか、不法侵入したみたいだな」

独り言をもらす。

まあ、このまま黙ってもいられない。よって、俺は覚悟を決める。

息を吸い込んで声を出してみる。

「あの~。誰かいないのかー?」

自宅の方から声が聞こえる。「お客さんですよ」とか、「んじゃ、俺が行くよ」とかだ。

俺、なんか、緊張をしている。

そういえば、女子の家なんか来たのは小学以来かも。

「おう。なんだ?誰かの誕生日か何かか?」

急に声をかけられ、驚いて振り向くと、背の高い男が立っていた。

「なんだよ。用も無いのに呼んだのか?ったく。クソガキが」

もし、客だったらどうするんだ?

苦笑いを隠しきれない。

「えー。波音さんに忘れ物を届けに来たんだけど」

俺がそう言った瞬間に口の悪いオッサンが目を真ん丸くする。

そのリアクションは何だ?

俺が心の中で思った瞬間、そのオッサンが俺の肩をつかんで揺さぶる。

「なんだよ!渚の友達か!?上がれよ。娘の友達なら大歓迎だぜ!」

急に大声出すなよ……。っつーか、つば飛んでるって。

言いたい事はたくさんあったが、俺はそのまま強引に家の中に連れられる。


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