第7章 狂気の女神アイリ、強襲 ―「確率、壊スデスヨ」―
夜の王都。
ムラサカは塔の上で“確率の揺らぎ”を感じていた。
遠くの空間がノイズのように歪む。
「……おかしい。俺の遠隔が、誰かに干渉されてる。」
突如、雷鳴が落ちた。
金色のパチンコ玉が無数に空から降る。
その中心に——笑っていた。
白髪の少女。
血のように赤い目。
そして、満面の笑みでこう言った。
「初めまして、ムラサカ=サン。
確率の神? 笑わせるデスヨ♡」
ムラサカの背筋が凍る。
「お前……誰だ?」
少女は指を鳴らした。
その瞬間、周囲の台が一斉に爆音を上げて“当たり”。
王都中に金色の光が走った。
「ワタシの名前はアイリ。
スキル:《強制当選》デスヨ。」
「確率を……“壊す”だと?」
「ええ♡
アナタがどれだけ理屈を語っても、ワタシが“当たる”って思えば当たるデスヨ。
だって世界は、楽しい方が正しいデスヨ。」
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ムラサカは台に手を置く。
「……おもしれぇ。
確率を信じる俺と、壊すお前。
どっちが神に選ばれるか、打ってみりゃ分かる。」
「フフ……その台詞、待ってたデスヨ♡」
彼らの間に、巨大な黄金台が出現した。
「世界確変台」
回転数、無限。
玉数、天文学的。
勝者が世界の確率を掌握する。
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ムラサカが叫ぶ。
「遠隔確変、全開放ッ!!」
アイリが微笑む。
「壊レロ確率、発動——《ジャッジデス》♡」
空間が弾けた。
世界が“当たり”で埋め尽くされる。
人々は狂喜し、叫び、崩壊する。
「……ククク……これが……究極の確変……!」
「いいえ♡ これは“無限ハマり”の始まりデスヨ。」
アイリの瞳に、狂気の光が走った。
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