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最終章 INFINITE JACKPOT ― 世界最後の一打 ―

 夜空が裂け、無数の玉が星のように舞う。

 ムラサカは塔の上で、台に手を置いた。

 その隣には、白髪の少女――アイリ。


 彼女は微笑み、いつもの調子で言う。

 「結局ワタシたち、打ち続けるバカデスヨね♡」

 「バカでいいさ。打たない奴には、当たりも来ねぇ。」


 二人は並んで座る。

 台はひとつ。

 席は二つ。

 盤面の中心には、“∞”のマーク。


 「これが……オリジン・セブンか。」

 「最初で最後の台デスヨ。

  “世界を一度だけ書き換える”確率。成功率0.0000001%デスヨ。」

 「十分だ。確率は低い方が燃える。」



---


 カチン——。


 玉が放たれ、光の中を転がる。

 時空が揺れ、宇宙が静止する。

 数字がゆっくりと揃っていく。


 7……7……


 最後の一桁が止まらない。

 世界中の人々が息を飲む。


 ムラサカが呟いた。

 「なぁアイリ。お前、何で壊したかったんだ?」

 アイリは少しだけ寂しそうに笑う。

 「壊せば、誰も負けなくなると思ったデスヨ。

  でも……壊した世界は、楽しくなかったデスヨ。」

 「だろ?

  負けるから、当たりが光るんだ。」


 カチン——。


 最後のリールが止まる。


 ——7・7・7。


 当たり。

 世界が再び光に包まれる。

 確率が、正しい場所へ戻っていく。



---


 アイリが笑う。

 「……アナタ、また当てたデスヨ。」

 ムラサカは肩をすくめる。

 「運じゃねぇ。打ち続けた結果だ。」


 光の中で二人の姿が薄れていく。

 ムラサカの声が最後に響く。


 「確率は、生きてる限り、回り続けるんだ。」

 アイリの声が重なる。

 「次の世界でも、また打つデスヨ♡」



---


 ——ピュイイイイイイン✨


 静寂。

 盤面の奥で、ひとつの玉が転がった。

 それは永遠の回転。



---


エピローグ:∞確変


 どこか遠い未来。

 無人の台に座る少年がいた。

 玉を一つ弾く。


 カチン——。


 盤面が光り、声が響く。


 > 「よう。打ち方、教えてやろうか?」



--



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