表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。

『君と最後に出会った夏(でも、その君はもう…)』

作者:茅ヶ崎 渚

それは、ある蒸し暑い夏の出来事だった。
東京で暮らす主人公たちは、サークルの仲間同士で久しぶりに集まり、ある場所へ足を踏み入れることになる。そこは地元では噂になっているお化け屋敷……かってここに越してくる家族がなんらかの理由で亡くなり、それ以来“出る”と言われている場所だ。

好奇心と少しの怖いもの見たさで始まった遊び心、明るくて盛り上げ役のあきらも、この時はまだ冗談半分で笑っていた。

だが、その日を境に状況は一変する。
あきらが突然の体調不良で倒れ、入院することになったのだ。医師の診断では原因がはっきりしない。ただ、彼の容体は不安定で、仲間たちも面会すらできない。

その夜、修は奇妙な夢を見た。
見知らぬ場所で、小さな男の子と出会ったのだ。まだ幼いその子は、無邪気な瞳でこちらを見上げ、まるで昔からの友達に話しかけるみたいに「遊ぼう」と声をかけてきた。どこか懐かしさを覚えるその笑顔に、俺は思わずうなずいていた。

――その約束が、すべての始まりだったのかもしれない。

翌朝、目を覚ました俺は、夢の内容を思い出すたびに胸の奥がざわつくのを感じていた。夢にすぎないはずなのに、どうしても忘れられない。まるであの子の存在が、これから先の出来事を暗示しているように思えてならなかった。

修とひな。
二人で過ごす時間は、もっと穏やかで楽しいものになるはずだった。映画を観たり、美味しいものを食べたり、夏らしいデートを重ねて、ただ笑い合える未来を描いていた。
けれど――現実に待ち受けていたのは、想像とはまるで違う展開だった。

その小さな夢の断片が、後に訪れる不可解で恐ろしい体験へと、確実につながっていくことを、このときはまだ誰も知る由もなかった

やがて彼らは知ることになる――この夏が、生涯忘れられない夏になることを…
1 プロローグ
2025/08/17 23:50
2 夏の冒険
2025/08/19 00:00
3 お化け屋敷
2025/08/20 09:03
4 不安
2025/08/21 00:01
5 バイト
2025/08/22 00:24
6 約束
2025/08/23 00:02
7 偶然
2025/08/24 00:16
8 容態
2025/08/25 00:02
9 記憶
2025/08/26 00:02
10 疑問
2025/08/27 00:06
11 居場所
2025/08/28 01:33
12 常連
2025/08/28 23:57
13 少女
2025/08/30 00:09
14 経過した時間
2025/08/30 23:58
15 女の子
2025/09/01 00:04
16 手のひら
2025/09/02 00:03
17 疑問
2025/09/02 23:58
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ