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プロローグ

「滅びよ、ニッポォォォン!」


 魔王が絶大なエネルギーを収束し始めた。空に浮く私と魔王の眼下には、日本列島が映し出されている。


 ここは地球ではないが、魔王の魔法とはそういうものだった。世界を超え、映し出された場所に必ず届く。


 私は転生者だ。それも日本からの。私が日本からの転生者だと、魔王は知っていたのだろう。追いつめられると、無力な日本に狙いを定めた。


「あれは、幻想的な破壊をもたらす究極のエネルギー、極大魔法ノヴァファンタジア!」


 魔王の破壊系魔法でも最大級のものだ。あれを日本列島が喰らえば、確実に消滅する。さらに大地を抉り、地球規模で津波が発生するだろう。


「させない。そんなことは、絶対に、させない!」

「ふははははは! もう遅い、完成したわ。消えろ、光の騎士ヴェスティーナの故郷!」


 魔王が、極大魔法ノヴァファンタジアを放つ。幻想的な黒の奔流が日本列島に迫った。


「日本は、私が必ず守る!」


 私は映し出されている日本列島の上に、瞬時に移動する。私はこの素早さで魔王を翻弄したのだ。


 私は迫りくる極大魔法を受け止めるために、全魔力を活性化する。そして、私は極大魔法を受け止めた。


「はぁぁぁぁぁぁぁ!」


 雄たけびを上げながら、私は必死に抗う。だが、私の予想以上に、魔王の極大魔法は強力だった。


「ダ、ダメだ……耐えられない」


 私は、自らの死を悟った。そしてこのままでは、私の犠牲など意味をもたず、日本列島を消し飛ばすだろう。


「ならば、私も使おう極大魔法を!」


 私のこの極大魔法は、諸刃の剣だった。だが、どうせ死ぬなら使えばよい。


「極大魔法、エルゼスター!」


 この魔法は相手の攻撃のエネルギーを肉体で吸収した後、私の魔力と融合させ、何万倍にもして放つ魔法。そのエネルギーに耐えられなければ、私自身が消滅する。


 私は黒の奔流を吸収し始めた。


「な、なにぃぃぃぃぃぃ!?」


 魔王が目を見開いて、驚きのあまり固まっていた。


「フ、魔王よ、隠し玉の一つや二つ、持っておくものだぞ」


 そう、魔王が驚いているのは、この極大魔法を知らないからだ。私はこの世界に転生してこのかた、一度たりとも、この極大魔法を使わなかった。


「自らの極大魔法で、滅びるが良い!」


 私の体から、さらに強力となった黒の奔流が、私の魔力、白光の奔流と共にねじれる様に解き放たれた。


 白と黒の奔流に飲み込まれ、魔王は消滅していく。だが、それは私とて同じ。肉体が消滅を始めていた。


「ふははははは、我は何度でも転生する。今度は貴様のいない次代で、貴様の故郷を滅ぼしてくれる。宇宙を支配するよりも、なによりも先にな。はっはっはっは~」


 魔王は高笑いをしながら、消滅した。


 そして、私の意識も途絶え始めた。


「魔王、貴様の思いどおりには、させない……」


 私の肉体が、完全に消滅した。

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