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言語遊戯

アナグラムの学舎

作者: 鈴木結七


アナグラムとは

文字の順番を入れ替えて、別の言葉を成立させるもの。


例えば



       かなえらび(仮名選び)



という仮名選びをし、並び替えると



       ならびかえ(並び替え)



になる。そんな感じ。


では本題…というか物語の方参ります。



〜 〜 〜 〜 〜 〜 〜 〜 〜 〜 〜 〜 〜 〜


anagramアナグラムの学舎』


田村「此処が『anagramアナグラムの学舎』かぁ」


??「如何いかにも」


田村「うわっ」


??「此処はアナグラムで人の心を癒したいと願う者がすだく学舎じゃ」


田村「な、なるほど」


??「わしは『仙人』と呼ばれておる」


田村「では『仙人』様」


仙人「なんじゃ」


田村「私は此処に来るまでに険しい道を辿って、疲れ切っています。僕を癒すことは出来ますか?」


仙人「なるほど、試しおったか。よしやってやろう

   『山の並び、なぐ』」


田村「おぉ!」


仙人「どうじゃ、光景が浮かぶじゃろう」


田村「はい、なんだかすっきりした気分です!でも今のは…」


仙人「『アナグラムの学舎』でアナグラムをしたんじゃ」


田村「…っ流石です!着いて行きます!」


仙人「さっきも言った通り、アナグラムは療法の一つとして捉えられる」


田村「ほぉ」


仙人「つまり『医学の道』なんじゃ」


田村(来るか?)


仙人「内容は意外と過酷なもので、体力がなくてはいけない。そこで『飲み食いがち』になるとは思うがあくまでこれは『命磨く』ためのすべであることを忘れるでないぞ」


田村「はい!(来た〜っ!)」


仙人「何か質問はあるか?」


田村「あ、はい…申し訳ないんですが、僕アナグラムに興味があって来ただけなんですよ」


仙人「なにっ?!『白衣の理想を』追っていると『祈り嘘を吐く』なぞ許せん!」


田村「いえ、そういう訳では…」


仙人「ええい、滝行で反省してこい!」


田村「すみません!」


             ・

             ・

             ・


田村「『クソ寒い』っ!」


仙人「リタイアしても良いぞ」


田村「いや、まだいけます」


仙人「おぉ、『即、勇む』とは中々…」


田村「『そむく際』には滝行をさせるんですか?」


仙人「そうじゃ」


田村「それじゃあ逆に風邪引いて『無、息災(達者である事)』になりません?」


仙人「ほぉ…気に入った、特別に許してやろう」


田村「やったぁぁ」


仙人「それにしてもお主中々やりおるのう、名はなんだ?」


田村「田村です」


仙人「修行もせずに先程の返し、天性の才能じゃな」


田村「そっすねwww」


仙人「らくをしおって、『胡座あぐら組んだな田村』」


田村「これこそ神が『企んだアナグラム』ですよ」


            〜完〜

終わり方は綺麗に、まるで『落語』。これこそ『娯楽』。

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