名のない死神
死神、そう呼ばれた男が過去にいた。
彼は多くの人を殺め、その手を主が為に汚してきた。
「お前に頼みがある。息子を、守ってやってはくれないか。俺は今後どうなるかわからん。仮にどうなっても、息子だけは守って欲しい」
「それは、命令でしょうか」
「命令ではあるが、命令では無い」
「御意に」
死神と呼ばれた男は、もう一度その手に死を纏う。
主を守る。それだけの為に。
彼は多くの人を殺め、その手を主が為に汚してきた。
「お前に頼みがある。息子を、守ってやってはくれないか。俺は今後どうなるかわからん。仮にどうなっても、息子だけは守って欲しい」
「それは、命令でしょうか」
「命令ではあるが、命令では無い」
「御意に」
死神と呼ばれた男は、もう一度その手に死を纏う。
主を守る。それだけの為に。