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おまけ

「おいファン!どこだ出てこい!」


日曜日の夕方、グラニエ城から家に戻ってきたテリーは妹のリンからグラニエ城祭の舞踏会がコスプレ舞踏会に決まったと教えてもらったのだが、最終的に自分が碧華の小説に登場する人物で、ファンがシャナー役をやりたい為に相手役のラファイル王子役のコスプレをすることになったと告げられ、舞踏会ではファンと一緒にダンスをすることになると告げられたのだ。


「どうして僕がお前とダンスをするために王子様の格好をしないといけないんだあー!」


怒り狂うテリーからちょこまかと屋敷中を走り逃げ回りながらファンが叫んだ。


「いいじゃないか、僕はドレスが着たいんだ。僕は男だから堂々と着れるのはこんな機会しかないんだから。テリーもドレスを着ろって言ってないだろ!僕の身長と釣り合うのテリーしかいないんだから仕方ないじゃないか!」


「じゃあ一人でダンスをすればいいじゃないか」


「やだよ」


二人は長い時間言い合いをしていたが最終的にテリーが折れ、ファンの希望通りのコスプレをすることで決まったが、その代わりにテリーは本来ならテマソンがする予定になっていた巨大サイズのレヴァント家の家系図用の似顔絵描きを絵が得意なファンにさせるようにとビルに提案したのだ。


ファンはブツブツ文句を言いながらも割と楽しんで書いている姿がこの年の夏グラニエ城で見られたのだった。


もちろんテリーも家系図をより詳しく調べるのにグラニエ城に入り浸っていたのは言うまでもなかった。



さて、グラニエ城祭のもう一つのビックイベントの舞踏会はというと、これもまた大盛況のうちに幕を閉じた。舞踏会に参加した全ての人達が碧華の作品のコスプレや自分が尊敬する偉人のコスプレなど、思い思いに着飾り参加していたこともあり、普段では写真撮影など互いにしない男性陣たちまでもこの日ばかりは互いに完成度の高さを披露し合い、大いに盛り上がったのは言うまでもなかった。


この舞踏会の様子はアトラス中にテレビ中継され、それからしばらく、碧華の作品が新旧問わず再び飛ぶように売れたという。


レヴァント家は今日もそして明日もずっと笑い声が絶えることなく続いてゆくだろう。

碧華おばさんの夢に描いた理想の家族の形として


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