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行方不明捜索①

四人が宝物庫に閉じ込められている間、のんきに歴代のグラニエ城主の宝物を見学している頃、時間は既に日が落ち夜が更けていっていた。


夕飯時になっても戻る気配のない四人に栞が心配になりファミリーに一斉集合をかけていた。栞から連絡を受けてぞくぞくとグラニエ城にはファミリーが集合していた。


家にいたライフや優、それに三人の子供達、それにルルーシュやアル、ビンセント家に行っていたジャンニとシャリーそれにビルと栄治も戻ってきていた。リリーも連絡を受けてグラニ城に来ていた。会社に行ったはずのフレッドとエンリーは日が沈む前に引き返してきており、宝物庫の行き方が他に記されていないか図書館の資料をもう一度捜していた。


「ちょっと、栞ちゃんどういう状況なの?」


何が何だかわからずかけつけてきたライフに栞は今日一日の事を簡単に説明した。


「つまり、叔父さんと碧ちゃんとテリーとフェルの四人がその宝物庫を捜しに行ったきり戻ってこないどころか携帯も通じないってこと?しかもそこへの行き方もわからないってこと?」


「そうなのよ、子どもたちだけじゃないからまだ安心なんだけど、途中が崩れたとかでトラブルに巻き込まれたんじゃないかって心配で」


「そうだね、何百年も昔に作られた場所で、補修工事もされていないのなら何が起こるか分からないしな。とにかく、その場所の特定が先だな。母さんは聞いたことないのかよ、おじい様から」


「そんな宝物庫があるなんて知らないわよ。多分、テマソンが聞いていたんじゃないかしら」


リリーがいうと栞が付け加えた。


「それがテマソン先生も覚えてないって言ってて、チャーリー大叔母様のお持ちのバルテ二アスって方が書いた日誌とテマソン先生が子供の頃に作成したこの城の見取り図にはどうやら行き方が書いてあったみたいなんです」


「そう・・・ママンはどう?お父様から何か聞いていない?」


心配で図書室に駆けつけたヴィクトリアにリリーがたずねたがヴィクトリアも正確な場所は知らないようだった。


「ごめんなさい、私もあの宝物庫の扉の鍵と別の入り口の鍵はテマソンと碧ちゃんにあげた腕輪だってことは知っているんだけど」


「ねえおばあ様、その腕輪が鍵だって知っていたのなら場所とか聞いていなかったの?」


「聞いたわ、だけど、教えてはくれなかったわ。お父様が亡くなる時に私に、テマソンの運命の相手がみつかったら渡すようにって言われたのよ。栄治さんには申し訳ないけど、テマソンにとって碧ちゃんは運命の人だって思ったから、あの二人が一緒にこの城に来た時に渡したのよ。あの二人が宝物庫の存在に気付いて捜しに行くか、そのままなのか二人に任せようと思ったのよ。私には無理だったから」


「はあ・・・今になってどうして宝物庫なんか」


「ごめんなさい、私のせいね、私が探し物があるってつぶやいたから」


「ヴィクトリアおばあ様のせいではありませんわ、それなら私がみんなに言わなければ・・・」


栞がいうとライフがそれを遮った。


「とにかく、そのことは今置いといて、四人が今何らかのトラブルに巻き込まれているってことだよね。今はその宝物庫へ行く方法を探すのが先決だ」


「そうなのよ、問題はそこに行く方法なのよ。今、フレッド兄さんとエンリーの二人で宝物庫に行く方法が書かれた記述がないかもう一度調べてもらっている状況よ」


栞がライフに状況を説明していると、仕事から戻ったチャーリーが駆け込んできた。


「みんな聞いて、あのね、私思い出したのよ」


既にチャーリーにも状況を携帯に連絡済みだったため、チャーリーもみんなが玄関ホールで集まっていた場所に慌てた様子で駆け込んできた。


「チャーリー大叔母、何を思い出したのですか?」


ライフがたずねるとチャーリーは息を整えながら答えた。


「昔、私がまだ7歳ぐらいの時よ、珍しくワインを飲み過ぎて酔っていたお父様がね私に話してくれたことがあるのよ」


そう言ってチャーリーが話し出した。


(お前が男だったら、お前に宝物庫のありかを教えるんだけどな)


(お父様、私宝物庫みたい!もし私が男になったら教えてくれるの?そしたらお父様嬉しい?)


(はははっ生まれ変われるのならな、だがお前は女だ。それは覆らんよ。だが、ヒントをやろう)


(あの宝物庫に行く方法は二つあるんだよ。だから鍵も二つあるんだよ。一つは宝物庫の入り口の鍵、もう一つは宝物庫に空気を入れる為の物だよ。二番目の入り口のある場所はいつも水が入っていてそこから攻略するのはお前には無理だろうな)


(じゃあそこを教えてほしいな。私には行けないなら聞くだけならいいでしょ)


(そうだな、わかったとしてもそこから行くのは大変だからお前にはむりだろうしな、細くて狭い通路を横ばいで進まないといけないし、最後にはすごいものが待ってるんだぞ)


(お父様はそこから行ったことがあるの?)


(いやないよ、聞いた時に血の気が引いたぞ)


(私なら大丈夫よ)


(そうか、なら教えてやろう。まず暗い地下はいって、はしごをのぼって右に進むと天井の扉を押し開いてさらに左に進んで右左右右に進むんだ。突き当たったら床の扉をつき破れば目的地までは急降下だそうだ)


(急降下?)

(ああ、マティリア様の周りをな。下から見上げたがすごかったぞ)


チャーリーが話し終わると、栞が言った。


「そこってママが昔閉じ込めれた貯水槽室のことかしら」


「そうだよきっと、だけど、あそこに入るのには碧ちゃんの腕輪がいるんだろ?」


「その腕輪なら私預かってるのよ。近々あそこの修繕を依頼しようかと思って水も抜いているし、業者さんに確認してもらう為にママから預かってたのよ」


「よし、じゃあ早速いこう。ありったけのライトを集めて、扉をさがそう」

ライフの指示で、城のスタッフも動き出した。真っ先に飛び出したのはライフと栞だった。


「そうだ、優、図書室のエンリーにこの事伝えといて」


栞がいうと、ファンが代わりに返事をした。


「僕が話してくるよ」


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