09【初めての銃砲店その3】
かなひなコンビのかな担当
桜ヶ丘かな、この話の主人公で高校1年生
狩猟に興味が無かったが、とある事がきっかけで猟師を目指す事となる
勉強&運動は中ぐらいの至って普通の女の子である
かなひなコンビのひな担当
小倉ひな、同じく高校1年生
勉強&運動はダメダメだがそれらをカバーする天然属性の元気っ子
かなに比べ女子力は高いが元々の女子力が低い為どんぐりの背比べ状態である
最近かなの勧めてと言うなの策略にハマり二輪免許を取得した
そんな、かなひなコンビが織り成す学園狩猟物語
「銃所持許可の取得方法がわかった所で次は狩猟に向けての説明だね
狩猟と言っても種類は4つあるんだけどね
1つ目が網猟、これは網を使って主に鳥獣向けの狩猟だね
2つ目がわな猟、これが狩猟免許の中で取る人が多いかな
くくり罠や箱罠などを山に設置して捕る
待ちスタイル猟だね
で残りの二つは銃を使っての狩猟免許だね
第二種銃猟免許
これはガス銃および空気銃による狩猟だね
これを持っていれば空気銃等での狩猟が可能になるけどそれ以外にも保険等にも入らないといけないからそれは後で説明するよ
第一種銃猟免許
第二種銃猟免許にライフル銃と散弾銃を足した狩猟免許だね
かなちゃんが猟師を目指すなら、わな猟と第一種銃猟免許がオススメだよ
あと上記の二つを取っていないと銃を使っての狩猟は出来ないから勘違いしないでね
」
「試験自体は知識試験、適性試験、技能試験だね
これは前もって覚えておかないとまず受からないから
知識試験、狩猟に関する法律や狩猟可能な鳥獣などに関する問題
適性試験、まぁー身体能力検査だね
技能試験、実際にわなの設置が正しく行われているかなどの検査だね
あと、取得する種類によって問題がプラスされるから
第一種なら銃の扱い方などだね
因みにこれがわな猟で使われるくくり罠の見本だよ」
そう言うと目の前にワイヤーの塊が置かれた
「これを獣の通り道に埋めてそこを通った際に獣が罠を踏み抜く事によって足にワイヤーが食い込むんだけど
まぁー正直言って始めたばかりの人は全くと言っていいほど掛からないから
こればかりは経験だねほんと、あとは良い先輩猟師から教わる事だね
かなちゃんの場合はお爺さんに教えて貰うのが一番かな?
次に箱罠、よく住宅街とかで猫が掛かってる奴ね
箱罠には踏み板式と吊り餌式と言う二つの仕様が有るんだけど、これは罠を仕掛ける人の好みかな
踏み板は箱の中に有る板を獣が踏むことによって作動する方式
吊り餌は箱の中に有る餌をフックに吊り下げておき獣が餌を食べると同時にフックが引かれ作動する方式
そしてこれを大きく頑丈にしたのが猪等の大型の箱罠、値段は五万からと複数設置する箱罠だから予算がないとキツいね
まぁーくくり罠は外れたりする危険性があるから注意だね
実際くくり罠に獣が掛かっていて近づいた所、足に掛かっていた罠が外れたりして襲われたって事が有るから注意してね
箱罠の場合はそれが少ないけどその分空振りが多いかな
人間からしたら突如通勤に使う道に変な箱が置かれていたら警戒するでしょう?
それに動物達からしたら嗅いだことの無い変な臭いもするしね
だから猟師の中には金属臭を取るため土の中に何ヶ月も埋めて臭い取る人もいるんだよ」
「へぇー結構手間が掛かるんですね」
「まぁー命のやり取りだからね、向こうもおいそれと死にに来てくれないよ
いかに自然界に馴染ませて不思議に思わせないかだね」
「あとは猟友会
まぁーぶっちゃけ入る人も減ってきてるのが現状だね
メリットもデメリットもあるからこればかりは何とも言えないけど
右も左も分からない人は入っておく事をオススメするよ
先輩猟師にも当たり外れがあるし良い環境の猟友会なら良いけど反対だと最悪だしね
猟友会に入ると否応にも年に数回会合で顔を合わせないといけないからね
無理をして入る必要はないよ、会費もいるからね
逆に面倒見の良い先輩に当たれば手取り足取り技術を教えてくれるよ
やっぱりハンター自体も年配者が増えて若い人を育てたい増やしたいってあるから大事に育てようって動きが少なからずあるからね
それが逆に嫌に感じる人もいるわけであってさ、こればかりは難しいよね
まぁーかなちゃんの場合は家族に先輩猟師が居るから大丈夫かな?」
「猟をする際には、入って良い山とダメな山があるからそれは狩猟が解禁になる日までには書類が貰えるから、書類を検討しながらやるんだけど入山届けなどが別途必要になるからね
それと、猟で捕れた獲物はなるべく持ち帰る様にしてくれると有りがたいかな
中にはその場で捌いて放置する不届き者がいてそれを目当てに熊が山を降りて来る場合もあるから放置せずに最低限ちゃんと処理をして下さい
こう言うのは実際に先輩猟師に連れて行って貰って教わることだからそこで教わるといいよ」
「因みに猟にはわな猟以外に犬を使った猟もあるんだよ」
「犬ですか?」
「そうそう、犬まぁー猟犬って言うんだけどね
大体の支部には勢子役と言われる猟犬を飼っている人がいてその人を中心に猟が行われるんだよ
先ずは数人のメンバーで山に入り猪や鹿の痕跡を辿り自分達の居る山に獣が居るか確認してokならその山にメンバー全員でバラバラに配置する
バラバラと言ってもちゃんと獣の通り道を判断して配置するんだけどね
そして勢子役の人が猟犬を山に放ち猟犬は獣を探し山の中を縦横無尽に走り回り獣を寝床から追い出しメンバーの待ち構えてる道に追いやって現れたら撃つ、来なければ待つ
これを何ラウンドか行うのが巻き狩りと言う猟
因みにメンバー同士の連絡はトランシーバーで行われるんだけど、これもアマチュア無線の免許がいるから注意ね」
「狩猟をするなら最初に二丁申請する事をオススメするよ
ここ北海道の場合は特に長距離での射撃を行う機会が多いから、上下二連とサボット弾と言う一発弾を撃てる自動銃又はボルトアクション式をオススメするよ
まぁー銃を持つには、お金と大量の書類と警察署への往復が大事かな?
色々と面倒くさいかも知れないけど分かんない事があったら何時でも相談に来てくれて構わないから
あと、このカタログあげるから家でゆっくり考えておいで」
「ありがとうございます」
こうしてかな達は銃砲店を後にしたのであった
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