08【初めて銃砲店その2 】
かなひなコンビのかな担当
桜ヶ丘かな、この話の主人公で高校1年生
狩猟に興味が無かったが、とある事がきっかけで猟師を目指す事となる
勉強&運動は中ぐらいの至って普通の女の子である
かなひなコンビのひな担当
小倉ひな、同じく高校1年生
勉強&運動はダメダメだがそれらをカバーする天然属性の元気っ子
かなに比べ女子力は高いが元々の女子力が低い為どんぐりの背比べ状態である
最近かなの勧めてと言うなの策略にハマり二輪免許を取得した
そんな、かなひなコンビが織り成す学園狩猟物語
「まずは流れを大雑把に紹介しよう
初心者講習&試験→身辺調査→射撃訓練&試験→身辺調査→所持許可
だいぶ端折ったけどこんな感じだね
一番はやはり書類の提出がややこしい事かな
働いてると平日に自由に時間が取れないからなかなか取りにいけないからね
因みに銃砲所持許可はあくまでクレー射撃などの射撃場で射撃目的の所持であって、狩猟に使う際は狩猟免許を取得して登録しないといけないからね」
「じゃあここからが本題の銃を取得する際にどうするかと言うと最寄りの銃砲店又は警察署に行きます
因みに交番では無くて警察署の方ね
でも最初は銃砲店の方をオススメするよ、色々と予備知識を教えてくれるし店員の態度でそのお店が良い店か判断する材料になるからね
銃を持つと言う事は、これから何十年とそのお店にお世話になる場合があるから、お店選びも大切だよ特に初心者の方はね
店員に何でも気軽に相談できるお店がオススメだよ
銃だって安い買い物じゃないし弾だって数を買えば馬鹿にならないからね」
「先ずは必要書類(無くても警察署で貰える)を持って管轄の警察署へ手続きするんだけど、その際に6900円が初心者講習の費用として必要になるからね
それと書類を提出する際に軽く警察の方から質疑応答があるから
内容は何故銃を取得しようと思ったのかとか家族構成や犯罪歴は無いかなどの簡単な質問だから安心して
書類が受理されると講習の日程と初心者講習に向けての問題集が貰えるから講習日まで予習復習しておくように
初心者講習の内容は午前中は銃の扱い方についての講義が行われるわけで、実際手にとって銃の仕組み分解等を学ぶ
そして午後は法律などの講義を受けその後試験が行われる
1時間で20門中14門正解で合格の問題集を予習復習していれば比較的簡単に取れる問題ばかりだから安心してね
合格発表は大体一週間も掛からない内に所轄の警察署から連絡又は確認と言う形になるかな?」
「因みに前回の講師は爺ちゃんが呼ばれてたよ」
「えっ!?そうなのお父さん?」
「まぁーああ見えて爺さんもこの地区の猟友会会長だからな」
「へぇー知らなかった」
「次は診断書の提出だね、これは病院によるけど五千円もしないよ
その他にも戸籍謄本などを提出して本命の射撃訓練を受ける訳だけど一応ここで申請者の身元調査などが行われる」
「身元調査?」
「大雑把に言うとデータベース上に犯罪歴などの確認
近辺調査などで申請者に異常行動がないかなどを調べられるんだよ
あと警察官が自宅訪問して再度所持目的や保管場所の確認をするんだよ
スムーズに行けば二週間ぐらいで教習射撃訓練の許可が降りるからいつもの警察署に行って書類代を払って猟銃用火薬類等譲受許可書を貰うんだけど数日掛かる場合もあるから
そして指定された日時になったら指定された射撃場に行って射撃訓練と試験を行い合格すると教習終了証明書が手に入る
これでようやく所持許可申請が出来る様になる」
「射撃訓練は銃の取り扱い射撃場でのマナーなどを教わり実際に射撃をしてそれから試験と言う形になってるから
試験は動作の確認、銃を適切に扱っているかとクレーによる射撃試験
クレーと言う皿がフリスビーの様に空に舞うからそれを撃ち落とす
スピードは遅いから焦らず狙えば大丈夫
クレーは25枚中3枚を撃ち落とせば合格だけどそこで油断して動作の確認を行わず不合格になる人もいるから注意してね」
「ここまできたら後は銃を選ぶんだけど、こればかしは購入者の趣味だよね
見た目重視で買う人もいれば、値段と相談の人もいるし、他人と違う銃が欲しいから彫刻を彫って貰う人もいるし様々だよ
まぁー自分にあった銃を選ぶことだね」
そう言うと店長は、かな達を引き連れ店の奥にある銃が並ぶショーケースの前に案内した
「外から見えなかったけどこんなにも銃があるんですね」
「まぁー一応防犯の為に外から見えない様に配置してるんだよ、それにショーケースには鍵と銃1丁1丁チェーンで繋いでいてシャッターも降ろす仕様になってるからね」
「なるほど盗まれたら大変ですもんね」
「最低限の防犯はしておかないとね
それにお客さんから預かっている銃も有るわけだしね
因みにかなちゃんは自宅保管?それとも委託保管にするのかな?」
「自宅保管?委託保管?」
「銃を所持するにあたって保管管理する場所だよ
それぞれメリットデメリットもあるんだけどね
自宅保管はその名の通り自宅に保管する事をいうんだけども、こういうガンロッカーが必要になるんだよね
普通のロッカーと違い強固に作られガンロッカー自体を壁に固定しなければいけないから賃貸住まいの人にはハードルが高いよね
ただ自宅保管は自由に銃砲を取り出す事が出来るメリットがある
その分ガンロッカーや弾装ロッカーを購入設置しなくてはならい
因みに店では3丁用ガンロッカーで4万円
それに弾装ロッカーで1万5千円の計5万5千円掛かるし、それプラス運搬&設置費用で5千円の計6万円だね
中古だと2~3万ぐらいかな?
もう一つの方法が委託保管
要するに銃砲店に保管してもらう方法
これなら家にガンロッカーを置く必要も無いので楽と言えば楽だけど保管料が発生するんだよね、うちは月に3千円の年間2万6千円を4月に一括で支払って貰ってるよ
委託保管だとお店が開店するまで待たないといけないし閉店時間も決まってる
それに日曜日などのお店が休日の日には取り出す事が出来ないからね
ただセキュリティーは万全だけどね
射撃だけの人なら委託保管をオススメするかな、楽だから
自分に合う環境を選ぶといいよ」
「まぁー家の場合は自宅保管かな?
かなも自分の部屋が有るわけだし無理して委託保管する必要もないよ
それに狩猟をすると朝早くから出発するからその時間にはお店開いてないからな
委託だと獲物が捕れた場合、自宅とお店を往復するハメになるからな」
「そうだね自宅で保管出来るなら私は自宅で保管がしたいかな」
「後はベストやらの小物とかだけどかなちゃんは猟友会に入るみたいだしそこでベストは買うから必要ないかな?
ガンケースとメンテナンスキットはうちで銃を購入してくれるならサービスするよ!」
「わぁーありがとうございます」
「まぁー初心者講習まで時間はあるから焦らずに予算に合った好きな銃を選ぶといいよ」
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