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02【免許】

【20xx年】

政府は深刻なハンター不足による二次被害に頭を抱えていた

ハンター不足により鳥獣達が増加し農作物への被害が増大した

その打開策として新たな法律を政府が発表した

猟銃による狩猟免許取得年齢改正法

今までの取得年齢20歳を大きく下回る16歳に設定したのである

それにより今この瞬間、新たなハンターが生まれようとしていた


そして時はさかのぼり高校入学から1ヶ月後


【学校】


「じゃーん!」


「わぁー免許証!かなちゃんいつ取ったの?」


「ひなを驚かそうと思って隠れて取りに行きました」


「いいなー私も取りに行こうかな~」


「取りに行け取りに、そして私が教習所を紹介してやろう」


「え~何か怪しい」


「さすが幼なじみ鋭いな、通ってた教習所は友達紹介すると1万円貰えるだよ」


「そんなのが有るんだ」


「だから取りに行けって紹介料で焼き肉奢ってやるからさー」


「ホントに~?でも私免許取れるの1ヶ月先だよ~」


「大丈夫、教習所に通うだけなら1ヶ月前からでも通えるからだから帰りに教習所に寄ろう」


「因みに幾ら掛かったの?」


「全部で学割効いて10万円」


「この話は無かった事に」


「ちょっと待てぃ!確かひなお前小学校の頃からお年玉貯金してたよな?だいぶ貯まってるだろ?」


「ん~払えないことも無いけど~」


「だろ?じゃあ決定で」


「ええ~」


キ~ン♪コ~ン♪カ~ン♪コ~ン♪


「よっしゃ、ひな教習所行こうぜ」


「え~本当に行くの?」


「当たり前じゃんほら行くぞ」


「おーい、かな居るか?」


「先生どうしたのー?」


「例の書類出来たから後で取りに来いよ」


「はーい」


「例の書類?」


「バイク通学の書類だよ」


【バイク通学】

私の通う陽垂学園はバイク通学の出来る数少ない学校である

その分色々と規則が有るが

以下バイク通学にまつわる禁止事項一例

・2教科以上赤点を取った者

・理由無き欠席、遅刻「三回」を行った者

・重大な交通違反をした者

・1ヶ月に一度担当の教員に免許証の提示を行わない者

・ヘルメットは顔を覆うシールド又はゴーグルを着用しなくてはならない

・通学用バイクは125cc未満である事


「こんな所かな、これを破ったら最大一年以下のバイク通学禁止&停学になるから」


「こんなルール有るんだ知らなかった~」


「生徒手帳に載ってるよ、と言うことで行くか教習所」


「ええ~」


私はひなを引きずりながら教習所へ向かった


【教習所】


「こんにちわー」


「あら、かなちゃんじゃないどうしの?」


「いやー友達がバイクに興味があって書類を貰いに」


「あら嬉しいわね」


「こ、こんにちは」


「あらあら可愛い子ね」


「いえいえそんな事無いですよ」


そう言いながらもひなは少し嬉しそうにしている


「友達のひなです、でこちらが教官の工藤先生」


「教官?先生?」


「ああそれわね元々近くで学校の先生をしてたのよ、それで元教え子達が教官と呼ばずに先生先生って呼ぶようになっちゃたのよね、だからひなちゃんも好きな方で呼んで頂戴」


「はい工藤先生」


「ここの教習所は女性の生徒には女性の教官が教えるから安心して授業受けれるわよ」


「へぇ~そうなんだ」


「車だとどうしても男の人と密室になるから嫌がる女性が多いのよね」


「そうそう女性に対して高圧的になる人とかいるらしいし」


「ええ~そんな人いるの?」


「ネットに書いてあったんだよ」


「なんだここじゃないんだ良かった」


「フフッ、ここにはそんな教官はいないから安心してね、はいパンフレットと書類

未成年だから親御さんの許可が必要だからちゃんと話し合って決めてね」


「ありがとうございます、ちゃんと話し合います」


工藤先生ー!


「あら呼ばれたから行くね」


「ありがとうございました、優しそうな先生だったね」


「実際優しかったから工藤先生はオススメだよ」


「私もあそこなら通えそうな気がする」


「そうそう、その意気その意気」


【夜】


ピコン!


「なんだひなか」

「ヤッホーいま大丈夫?」

「どうした?」

「お父さんが通ってもいいって」

「おお!やったな!」

「しかもですよ入学祝いにお金出してくれるって」

「おおーよかったじゃん」

「ありがとー」

「後は学科より実技が心配だなひなは」

「大丈夫だよかなちゃんも受かったんだし」

「ひなと一緒にされても困る」

「ええーっ連れないなー」

「ひなはバイクの引き起こしでつまづきそう」

「引き起こし?」

「うん、引き起こし倒れたバイクを起こすんだけど大体170kgぐらいかな」

「170kg?無理だよそんなの」

「無理だから習うんだけどな」

「でもそんな重たいの無理だよ」

「まぁーひなのプニプニの腕じゃなー」

「プニプニじゃないよ!」

「じゃあ何なんだよ?」

「...プニプニ?」

「やっぱプニプニじゃん」

「もーあんまりプニプニって言わないでよ」

「ごめんごめん、まぁーコツを掴めば簡単だから」

「ほんとに?」

「ほんとほんと工藤先生が教えてくれるよ」

「だったら明日、学校の帰りに書類出しに行きたいからついて来てくれないかなー?」

「あっ!ごめん明日私塾があるから無理だわごめんねー」

「かなちゃん塾なんて行ってないの知ってるよ」

「明日から通う予定」

「ウソだージュース奢るからさー」

「ええー仕方がないなー」

「ありがとー」

「まぁー誘ったの私だしね」

「じゃあ明日よろしくー」

「じゃあねー」


【教習所】


「ううっ緊張するよかなちゃん!」


「こんな所で緊張してどうするのよほら入った入った」


「かなちゃん先に入ってよ」


「いやいや今度から独りで通うんだからそう言うのも慣れないと」


「えっ?ついて来てくれないの?」


「どれだけ授業あると思ってんの?」


「ええっ!?」


キラキラした目で何かを訴えてくる


「わかったよ毎日は無理でもたまにならな」


「わーいヤッターありがとう大好きかなちゃん!」


「ほら早く入った入った」


「こ、こんにひはー」


あっひなのやつ噛んだな


「はいこんにちは、本日はどうされましたか?」


「書類を持ってきたのですが」


「ではこちらの番号札をお持ちになってあちらの席でお待ち下さい」


「はひ!」


また噛んだ


ううっ、緊張のあまり噛んでしまった恥ずかしーよかなちゃん


「8番でお待ちの方ー」


「.....」


「ひな呼ばれてるぞ」


「えっ!?あっ!はひ!」


緊張しすぎたけど大丈夫かな?


「あらあら、ひなちゃんそんなに緊張しなくて大丈夫だからね、深呼吸深呼吸」


「スーーーハーーーありがとうございます」


「じゃあ適性検査を始めますのでついて来て下さい」


「はい」


一時間程がたった頃ひなが戻ってきた


「お疲れーどうだった?」


「うん、色々ビデオとか観たけどよくわかんなかった」


「まぁー一応引き起こし出来てたから大丈夫だな」


「でも次やれって言われたら無理」


「まぁー練習あるのみだな」


「ひぃー」


こうしてひなの教習所通いが始まった

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