18【大丈夫!大丈~夫!!】
かなひなコンビのかな担当
桜ヶ丘かな、この話の主人公で高校1年生
狩猟に興味が無かったが、とある事がきっかけで猟師を目指す事となる
勉強&運動は中ぐらいの至って普通の女の子である
かなひなコンビのひな担当
小倉ひな、同じく高校1年生
勉強&運動はダメダメだがそれらをカバーする天然属性の元気っ子
かなに比べ女子力は高いが元々の女子力が低い為どんぐりの背比べ状態である
最近かなの勧めてと言うなの策略にハマり二輪免許を取得した
そんな、かなひなコンビが織り成す学園狩猟物語
「なぁー本当に取るのか?」
「当たり前だよ!かなちゃんとの約束だしね」
「いやまぁーそう何だけどさ、無理して取りに行かなくても良いんだぞ?」
「大丈夫!」
一体何が大丈夫なのやら
いま私たちはバイクで学園前の銃砲店に向かっている
ひなが銃を見たいと言い出したからだ
「へぇーこんな街中に売ってるんだね」
「そうそう、売ってる事を知らないと先ず入らないよねこういうお店」
「だね、ほらかなちゃん早くお店に入ろうよ!」
そう言い放つとひなはかなの背中をグイグイと押し始めた
ピンポーン♪
電子音が店内に鳴り響く
「いらっしゃい」
「こんにちわ~」
かなは店長に挨拶を交わしお店を訪ねた理由を話した
「なるほどねぇーそれで射撃部復活の為に射撃をしたいと」
「なんかすみません」
恥ずかしそうにするかなとは対照的に店内をウロウロと見て回るひな
それはまるでおもちゃ屋に居る子供の様であった
「ハハハッどんな理由であろうと銃と言う物に若い子が興味を持ってくれるのは有り難い事だよ、特に女の子が興味持ってくれるのは嬉しいね」
「そうなんですか?」
店内を一通り見渡したひなが突如として会話に入って来た
「そうだね、あっ、別にへんな意味は無いよ
ただ、銃とか男は好きな子が多いけど女の子となると少ないよね
それに銃を持つとなると、敷居が高いと思って遠慮する人が大半だからね」
「そうですね、そもそも日本で一般人が銃を持てるって事自体を知らない人もいるぐらいに日本人は銃とは無縁の関係ですからね」
「そうだね、知り合いとかに猟師とかいないと知らないよねハァー」
店長が深くため息をついた
まぁー確かに全盛期に比べハンター人口は半数以下になり更に毎年減少の一途を辿っている現状を知っているだけに心が痛いのは事実だ
実際、女性ハンターはハンター人口全体の
一割にも遠く届かず約2%と程だと言われ
ピーク時のハンター人口は50万人を越えていたが現在は20万人を下回っているのが現状である
「暗い話をしていても悲しくなるだけだから止めよう!
じゃあ取り敢えず、ひなちゃんだっけ?どういう銃が見たいのかな?」
「えっ、あ、あのパーンって撃つ奴が見たいです!」
自信満々に語るひなにかなは肩を震わせながらなんとか笑いをこらえた
すると店長も笑いをこらえるのに必死だったみたいで肩が震えていた
しかしそこは大人な対応を見せ平常心で接客をこなす店長
「そ、そうだね取り敢えず標準的な銃を」
店長が模擬銃を数点出してくれた
「まずこれが上下二連散弾銃、最もオーソドックスでポピュラーな散弾銃
次に自動散弾銃、連射が可能な銃って言っても日本では上下二連で事足りるけどね
後は空気銃、空気の力で弾を飛ばすから反動や音も少ない銃
欠点は見た目がオモチャぽい事かな?
こんなとこかな初めに取得出来る銃は」
ひながへぇーと呟きながら手に取る
「アレ?この銃ってアレが無いんですねアレ?」
ひなはアレアレと連呼しながら手を動かすジェスチャーをする
「ああっポンプアクションだね」
そう言うと店主は店の奥からポンプアクションの銃を一丁取り出してきた
それを手にとり構えるひな
「ねぇーねぇーかなちゃんどう?似合ってる?」
「まぁ一応」
「ええっ!一応ってなんなのさー」
「いやなんて言うか子供が玩具の銃持ってるみたいな感じかな」
「えっ!?」
確かにひなの見た目は小柄な為、子供が
玩具の銃を持って遊んでいる様にしか見えない
「じゃあこれは?」
空気銃を構える
「余計に玩具ぽい」
空気銃はプラスチックな見た目の為か余計に玩具を構える子供にしか見えなかった
「ええーなんか残念だよーこの銃カッコイイから気に入っていたのにー」
「ひなそれちなみに五十万位するからな」
「高っ!」
そっとテーブルに置き直すひなに笑いながら店長が廃銃だから大丈夫と声を掛けてくれた
「空気銃が気に入ったのかい?」
「はい、なんか凄くカッコ良くて近未来的です!」
「ハハハッ確かに空気銃も昔に比べて種類も各段に増えたからねー
けど値段が散弾銃と比べると高いのが痛い所だね」
因みにひながカッコイイといっているのは猫科の名前が付いている某空気銃である
「まぁ空気銃は散弾銃に比べて許可の過程が少ないからオススメだよ
特に鳥撃ちなど小物を狙うハンターさんには特にね」
店長の言葉を真剣な眼差しで聞くひなにかなは、その真剣差を勉学にも生かせないものなのだろうかと思ったのであった
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