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信じたい未来  作者: はる
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幸せを願う



「荒れとるなぁ……」

「うん、荒れとるなぁ……」


あれから私はどう整理をつけていいか分からないままだった。今日が休みでよかった。事情を知っている女友達を急遽呼び出し、私は浴びるようにお酒を飲んでいた。


「…はぁ……」


もう何度零したか分からないため息は、相変わらず深かった。


「で?ちゃんと言えたん?」

「…………」

「え!?言えてないん!?」


友達の言葉に無言になった。その反応を見て別の友達が驚いた。私だってそう思う。でも、あまりにも思っていた展開と早過ぎて夢だと思いたい。


「……だからこの間言ったやん」


そう言いつつも頭を撫でてくれる。本当にこの人たちが傍に居てくれてよかった。きっと私はもっと廃人と化していたんだろう。


「だって……」

「いやいや。まだ思ってることあるやろ?早く伝えや?」


未だにモゴモゴとする私の背中を押してくれる。その温かさにまた泣けてしまいそうだ。


「……早すぎる」

「まぁ、たしかに」


友達2人は速攻で首を縦に振って賛同した。

デートをして2週間。付き合い初めて1ヶ月と少し。


「なんなん……」


私はポツリと呟いた。空になった日本酒のグラスを睨み付ける。私に落ち度があったら伝えてくれたらよかったのに。罵倒されて別れた方が幾分マシに思える。


「きっと、分かってたやん……」


デートの時にもしかしたら異動になるかも。とは言っていた。ただそれが遠方だとは知らなかったし、長期間だとも知らなかった。それに、連絡はもう取れないと言われるとも微塵も思っていなかった。ようやく、不満を零せるようになったのは良いが、お酒が足りない。


「飲みすぎ。一旦ノンアルにし」


私の行動を当てられ、烏龍茶を注文させられた。


「たしかに展開は早すぎるし、付き合う前から分かってたことかもしれんけど……」


友達はまっすぐに私を見ながら言った。


「すぐに離れるって分かってたけど、それでも手に入れたかったんちゃう?」


その言葉に涙が溢れていく。

もし、本当にそうだとしたら嬉しい。別れているのにそんなことを思ってしまった。


告白してくれた時を思い出す。お揃いのネックレスを買った時を思い出す。あの時のデートでイヤリングを貰ったことを思い出す。もっと、彼氏を安心させなければいけなかった。今、私が好きな人はおかぴーでもなく、他の誰でもなく、ちゃんと彼氏なんだということ。


「うー……」


その場で涙腺崩壊しながら、もうどうしようもない現実と向き合わなければならないことを悟った。


「あー、やめて。ここで泣かんといて…」


そう言ってもらい泣きしてくれた友達と抱き寄せながら泣いた。


こんな結末になるとは思わなかった。

おかぴーとの恋が終わって、すぐに切り替えられるか不安だったことも事実。だけど、ちゃんと好きだった。ちゃんと、大切にしたいと思える恋だった。だからこそ、相手に嫌われたくなかった。好きと言ってくれたからこそ、幻滅させたくは無かった。


幸せに出来なくてごめん。好きと言ってくれたのに不安にさせてごめん。



今、私に出来ることはただ彼の幸せを願うことだけ。






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