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信じたい未来  作者: はる
19/22

すれ違い



『今日、電話してもいい?』

『うん、いいよ!』


二つ返事で返ってきた言葉にホッとした。コラムの記事を鵜呑みにできるほど、まだ冷めていないはず。


(きっと、大丈夫)


願うように、祈るように心の中で呟いた。

ポツリと降り出した雨。空を見上げれば、少し不安な気持ちが大きくなった。振り払うように、小さく首を横に振った。


「…大丈夫」


小さく、決意するかのように呟いた。



___




「お疲れー…」

「おつー……」


4日ぶりの通話はお互いに第一声で疲労しているとわかった。疲労し過ぎて、その後の言葉が無言になる。たった一言で安心してしまった。その状況にふふっと笑みを溢す。


「…なに?」


彼氏には苦笑いを浮かべたと思われたのかもしれない。少しだけトーンが低くなった。いつもならさほど気にしないのに、今日はなんだか気になってしまう。


「ううん、ごめん。お互いに疲れてるなぁって…」

「たしかに…」


なんだか波長が合わない。そんな感じがする。きっとお互いに疲れているだけ。何か、話題を切り替えようとするも何も浮かばない。


「………ごめん。今日は疲れてるからまた今度話そう」

「うん。…わかった」


急に今までどう接していたかが分からなくなる。こんな展開を望んでいたわけじゃないのに。電話をすれば心が晴れるかと思ったのに、今は冷たい風が吹き荒れている。不安が増した。


___



それからも繁忙期は続き、どこかギクシャクとした関係が続いていた。


(やっぱり、あの時押し倒すとかすれば良かったんだろうか…)


おはよー!という言葉とともに、スタンプを送ったものの既読スルーになっているLINEを睨む。こういう時の対処法がよくわからない。急に好きとか言ってみたらいいのだろうか。モヤモヤとする気持ちと、焦る気持ちが合わさる。


「あー……ね」


彼氏と付き合った時からの一連の流れを知っている友達に、今の現状を伝えると歯切れの悪い言葉が返ってきた。


「んー…」


いつもは色々とアドバイスをくれるのに、今回に至ってはどうしていいのか分からないらしく言葉を濁した。


「すっごい彼氏のこと好きなんやなぁ…って今一緒にいるから伝わるけど…。ちゃんと伝えてる?」


友達は私をまっすぐに見て問いかけてきた。


「…伝える……」


友達の言葉を反芻する。その様子を見ていた友達はやっぱりというようにため息を溢した。


「やっぱりなぁ…。ちゃんと伝えた方がいいで?」


良いことも、悪いことも。友達はそう付け足した。






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