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恒星間移民船

銀河宇宙のサムライ・ソルジャー

作者:川越トーマ
 国土を失った大和民族は、日本文化を愛する人たちとともに新天地を求めて広大な宇宙に旅立った。
 『大和皇国』と名付けた巨大な恒星間移民船に乗り、何世代にもわたる苦難の旅の末、彼らはようやく理想的な惑星へとたどり着く。
 太陽系から二十四光年ほど離れた赤色矮星グリーゼ六六七Cの第二惑星は、太陽の光が赤みがかっていること以外は大気組成、気温、重力など、すべてにおいて移住に最適と思われた。
 移民船はお祭り騒ぎに沸くが、惑星探査の過程で問題点が浮上してくる。どうやら、その惑星には「先客」がいるらしいのだ。

 俺は、仲間とともに強行偵察艦『朧(おぼろ)』に乗艦し、惑星調査の任についた。だが、不幸な行き違いから「先客」と戦闘になってしまう。
 『大和皇国』は「先客」に対する軍事デモンストレーションを実施することにした。そのデモンストレーションは巨大な移民船に搭載されている戦闘艦を総動員した大規模なもので、俺たちの乗る『朧』も参加する。
 強力な火力を誇る宇宙戦艦を中心とした宇宙艦隊に敵は恐れをなし、安易に我々に手出しはしないだろうというのが、『大和皇国』の指導者たちの考えだった。
 しかし、そんな甘い考えは早々に打ち砕かれる。
 敵は、亜高速ミサイルで先制攻撃を仕掛けてきたのだ。
 そして、レーダーに反応しないうえレーザーも可視光線も透過する装甲を装備した敵戦闘艦が、絶大な破壊力を有する粒子砲を使って大和皇国の宇宙戦闘艦を次々に破壊していく。信じがたいことに、敵は俺たちよりも遥かに優れた科学力を有していた。
 俺たちの宇宙艦隊は壊滅状況に陥り『朧』は孤立する。
 『朧』はそもそも全長一〇〇メートル程の小型艦で強力な火器は搭載されていない。長所と言えばステルス性能くらいで、戦闘においては大型艦のサポートに徹する位置づけだ。そんな俺たちが最後の攻撃手段として選択したのは敵戦闘艦に対する移乗白兵戦だった。
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