6話
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昨日と同じ、6時に起き、6時半に玄関前に来た。
兄様と姉様も準備運動をしていた。
「アレク、ルイス。起きれたんだね。おはよう。」
「「兄様、姉様。おはようございます。」」
「アレク、ルイスおはよう。」
兄様と姉様に朝の挨拶をした後、ランニングを開始する。
ランニング終了後、部屋に入りお風呂で汗を流した後、着替えて朝食に向かった。
朝食時、母様から魔法をしっかり学ぶようにと言われた。
言われずとも異世界で魔法となるとそれだけでテンションが上がる僕たちはしっかり学ぼうと思って、速足で演習場に来た。
僕たちが到着すると先生が待っていた。
「ティアーナ先生、よろしくお願いします。」
「はい。よろしくねぇ。」
初めての魔法の授業が始まった。
「まず、私はエルフ族です。この種族の特徴として、耳がとがっていることと、長寿命。精霊が見えるので魔法を使うことを得意としている種族ということですね。」
「先生の適正属性は何ですか?」
「先生の得意魔法は何ですか?」
「うーん。そうですねぇ。全属性使うことが出来ますが、風属性でしょうか?」
風かぁ。空を飛んだりできるのかな?
「空を飛ぶことはできますか?」
「空?できますよ。あなた達がもう少し大きくなったら見せてあげますよ。」
「やったぁ!」
「では、授業をしていきます。この世界で魔法を使うには2つの条件が必要です。1つ目は、精霊の力を借りないと魔法が使えません。2つ目は、精霊から力を借りるときにどの属性に力を借りるのか自身の魔力で伝えることで、魔力と精霊が出す魔素が合わさって魔法となるのです。簡単に言うと、放出した魔力と空気中にある魔素が合わさって魔法になります。」
「「はい」」
なるほど、詠唱とか、魔法陣を書く必要があるのかな?
「魔力の伝え方はどうするのですか?」
「そうねぇ。人族は精霊が見えないから詠唱をするのが普通かな?例えば・・・[水の精霊よ力を貸して]」
ティアーナ先生は手を握り、人差し指を立て呪文を唱えた。すると、指先から水が出てきた。
「「先生、凄い!」」
「僕たちもできますか?」
「そうですねぇ。呪文を言う時にどのくらい出すのかをイメージを伝えることを忘れずにね。」
「イメージですか?」
「そうです。イメージをして魔力を出すことでより正確に精霊から力を借りれるようになります。」
「分かりました。」
「では、まず先程出した。水の魔法を使ってみましょう。二人一緒にするともしもの時に対応できませんので、兄のアレク君からやってみましょう。」
「はい」
僕は目を閉じ先生が出した水の量を思い浮かべた。
[水の精霊よ力を貸して]
呪文を唱えてから目を開けると、イメージ通りの水が人差し指から出てきた。
「できた!」
「兄ちゃん凄い!」
「よくできました。では、ルイス君お願いします。」
ルイスは目を閉じた。しばらくすると目が開き僕より一回り大きな水が出てきた。
「ルイス呪文は?」
「ん?あれ?でも魔法でたよ?」
「二人とも凄いですね。魔力制御がもう出来ているんですね。」
「魔力制御?」
「そうですね。自身が放出する魔力を調整することですね。魔法のイメージが明確じゃないとできないことです。それとルイス君無詠唱で魔法をやりましたね。」
「何かまずい?」
「いいえ。人間は魔法を使う時呪文を使うのが一般的です。理由は、精霊を見ることが出来ないからです。精霊を見ることが出来ないとイメージを伝えにくいんです。ですが、私たちエルフ族・人魚族・ドワーフ族は精霊が見れるので、ルイス君みたいに無詠唱で魔法を使うことが出来ます。例えば・・・」
そういって人差し指を動かすと僕たちの周りにさわやかな風が吹いた。
「今、無詠唱で風を起こしました。」
「なるほど、分かりました。」「うん。」
「アレク君もやってみます?」
「はい」
もう一度目を閉じ今度は泥団子をイメージしてみた。磨いた後の泥団子はとてもきれいで魔法で作れたら綺麗だろうなと思い。僕が作りたい泥団子をしっかりイメージしそれが手のひらの上に生成するイメージをする。
すると手に感触があり、目を開けるとこの世界の土で出来たものなのかとてもきれいな泥団子が生成されていた。
「・・・できた。」
「兄ちゃんやったね。」
「おめでとう。イメージの仕方は分かりましたか?」
「「はい。」」
魔法の出し方は、出したい魔法をイメージしてそれに合わして魔力を出すことにより、精霊に出したい魔法を認識させ一緒に出す。この時に精霊に伝わらないと、魔法が出なかったりする。逆に力一杯に魔力を放出すると魔法が大きくなり制御が出来なかったり、事故になるそうだ。
「今日の授業はここまでにしましょうか。まだ勝手に魔法を使うことはやめてくださいね。私がいる前でないとだめですよ。」
「「分かりました。」」
1時間の授業が終わり、次の授業へと向かった。
体育の授業は昨日と同じくストレッチと体感トレーニングだった。
午前の授業が終わり、昼食を食べ、お昼寝をすました後、午後の授業に向かった。
「サレス先生。よろしくお願い致します。」
「はい。よろしくお願いします。」
「午前魔法の授業がある日は、疲れていると思いますので、疑問質問に答えながらの授業をしようと思います。」
「「はい。」」
「では、初めての魔法の授業どうでしたか?」
「精霊の力を借りて魔法が使えると知りました。実際に水の魔法を使ってみたのですが、難しかったです。」
「そうでしょう。魔法が使えるようになるまで1カ月~2カ月かかりますものね。」
「そうなんですか?手から水が出ましたよ。」
先生の話にルイスが答えた。
「え?嘘ですよね?今日魔法使えたの・・・」
「嘘じゃないです。僕たち水の魔法使えました。」
「・・・へぇ。」
先生は驚いた顔をしてから疑いの目を向けてきた。
「ティアーナ先生がいるところでしか魔法を使ってはいけないと言われたので、明後日の魔法の授業見に来てください。」
疑っている相手には証拠となるものを見せればいいと言うし、実際に魔法の授業中に来てもらい見て貰った方がいいに決まってる。なので先生を誘った。
「・・そこまで自信があるのでしたらティアーナ先生に言って、明後日の授業見に行きせてもらいます。」
元の雰囲気に戻り、雑談が再開した。サレス先生の得意属性は何かを聞いてみた。
先生の得意属性は水と答えてくれた。
その他に日常で魔法を使う機会があるのかと聞くと、魔物と戦う時や人を守る時の他に、料理もお風呂も様々なところで使われているそうだ。水を出すときは蛇口をひねると出るが、それは魔道具になっていて自然と魔力を使って生活しているんですよ。と教えて貰った。
魔道具の話になると、ルイスが目を輝かせて聞いていた。
授業の雑談タイムが終了し、お風呂やご飯などやることを終了させ、部屋で寝る前の休憩をしている。
「ルイス魔道具に興味あるの?」
「うん、あるよ。魔物と戦う時の武器や装備も好きなんだぁ。兄ちゃんはどうなの?」
「僕は、あんまりそっちは詳しくないかな?魔法は極めたいし、冒険者に興味あるから魔物を倒して素材採集は楽しそうだなと思ったなぁ。」
「なら、ボクは魔道具の勉強をして、兄ちゃんが取ってきた素材を使って兄ちゃんの装備を作るよ。ボクの持っているスキルは鑑定だからできる事沢山ある気がするし・・・」
「それいいな!弟が作ってくれたものなら他の物より力が湧いてくるし、絶対楽しくなるな。」
「うん。沢山便利なものを作るよ。」
「よし、これからの目標は、体作りと魔物と戦える戦闘力を身に着ける事かぁ。前世引きこもってた分こっちでは体使って楽しみますか!」
「うん。ボクは、家の物を鑑定して、魔道具がどれなのか見つけるところから始めないとなぁ。それと魔道具に関する本を沢山読んでボク自身が作りたいものを作るぞ!」
今日僕たちは、異世界を楽しむ為の目標を一つ見つけて眠りについた。
お読み下さりありがとうございます。
書いた文章を読み直しをあまりしていないので誤字脱字あるかもしれませんが、よろしくお願い致します。
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