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12話

お待たせしました。今回もよろしくお願いします。

前回と今回の話は、そのうち書き直すかもしれません。


僕は異空間を出て孤児院の地下部屋の前にやってきた。

ドアを開けるとそこには、やせ細った子供たちが怯えた顔をしてこっちを見ていた。


僕は、座っている子供たちと目線を合わせて安心させるように言った。

「初めまして、君たちを助けに来ました。」


子供たちは怯えていて反応がない。

「僕は、アレクです。アオにこの部屋のことを教えて貰って、ここに来ました。」


アオの名前を出してみた。

すると、一人の少女が呟いた。


「・・・アオにぃに?」

「そうだよ。君たちはここにいちゃだめだ。危険なものがあるからね。僕についてきてくれる?」


こうして僕たちは、部屋を出てみんなが居る部屋に向かって歩いた。

部屋に行く為には、応接室を通らないといけないので、応接室のドアを開けた。


開けたとたんデルダが驚き立ち上がった。

すぐににこやかな顔になった。

「アレス様。子供たちと部屋で過ごしていたのではなかったですか?」

「この孤児院のことが見て見たくなって、探検してました。」


僕は後ろの子供たちを隠すように前にでてにこやかに対応する。

「そうですか。何かいいものでも見つけることが出来ましたか?」

そういって近づいてきた。

僕の後ろにいる子供たちを見たとたん驚き、一瞬で笑みを浮かべた。

「こりゃまぁ。この子供たちが何か悪さを致しましたでしょうか?よろしければ今から貴族様に対する教育を致しましょうか?この子達は、理解に少し時間がかかる為。この子達で遊ぶのは次に来た時にでもよろしくお願いします。」


「いいえ。この子たちは皆いい子でしたよ。私の方こそ、勝手に見させてもらっていました。そろそろ時間なのでルイスを連れて帰ろうと思います。」

「そうですか。この子達が不快な思いを与えていなくて安心しました。」


僕はルイスの居る部屋に行った。

「兄ちゃん。子供たちは見つかった?」

「あぁ。応接室に連れてきてる。でも今日は帰るよ。」

「え?助けないの?」

「あぁ。今は助けない。」

『帰ったと見せかけて中の様子を見張る。子供たちに暴力を振るうところを実際に見たら捕えようと思っているよ。その前にお母様に連絡しないといけないから。いったん出るよ。』

『了解!念のため防御結界の魔道具を2つほど子供たちに渡していいかな?』

『あぁ。好きにしたらいいと思う。』

「そうだね。僕たちだけの力では助けれないよね。」


僕たちが話している内容が部屋にいる子供たちにも聞こえていたみたいで、空気が重く静まり返っていた。


「アオ話があるんだが、いいか?」

「何?結局俺達を見捨てるんだろ?」

「そんなことはしない。今連れてきたのは子供たちが一つにまとまっていたほうが守りやすいからだ。今から僕たちはここを出る。その前にアオとキカにこれを持っていてほしい。」


そういってルイスが作った防御結界が付与された魔道具をアオとキカに渡した。

それを2人は首からかけた。


「これは防御結界が付与された魔道具だ。僕たちが居ない間で、どうしてもピンチになったらこれに魔力を流してくれ、そうすることで結界が張られる。いいか?」

「「うん。分かった。」」

「ありがとう。子供たちは、絶対に助ける。僕たちを信じてくれるか?」


僕がそういうと、子供たちが「信じる。」「ありがとう。」「信じてる。」と答えてくれた。


僕とルイスは応接室に行き、サレスと一緒に孤児院を出た。

出て馬車に乗り、孤児院から見えないところで止まった。


「サレス先生。あの孤児院の地下には、子供たちを拷問していたような跡がありました。それと部屋の中に居た子供たちは皆痩せており、酷い有様でした。このことを母様に報告します。」

「そうね。子供たちはすぐに助けましょう。」


サレスが魔法で母様に手紙を飛ばした。

飛ばして、数分で返事が返ってきた。

内容は、騎士団を向かわせる。子供に暴力を振るっていたら取り押さえておくこと。子供の保護を優先にと書かれていた。


僕たちは馬車から出る機会を伺っていた。

アオとキカに渡した魔道具は、使用するとこちらに合図が来るようになっているもので、使用時が分かり助けに行けるようになっている。


僕たちが孤児院を出て、1時間くらいした時、ルイスの持っている魔道具が少し光った。

合図だ。僕たちは、孤児院に乗り込んだ。


正面ドアを開けたとたん怒鳴り声が聞こえてきた。


「お前らはこんなことも守れんのか!地下から出てくるなっていったやんな?あぁん!?それにお前!あの小僧らを見張っとけっていたよな!そんなことも聞けんのか?俺に逆らって生きていけると思うなよ!それになぁお前らみたいな子供に何ができるっていうんだ。お前らはここでしか生活できないんだ分かったか!」


こんな大声で子供たちに怒鳴ったらトラウマになるだろ。

僕たちは声のする方へ急いだ。

ドアを開け中に入ると、アオが結界を張って、子供たちを守っていた。

院長は、結界を叩きながら怒鳴っていてこちらに気づいていない。


院長は、サレス先生によって拘束され、身動きが取れなくなった。


「アオ!キカ!みんな平気?」

「大丈夫?」

僕たちは、アオのそばに行き声をかけた。

僕たちを見た子供たちは皆、安心した顔をしていた。


「大丈夫。このお守りがあったから子供たちを守れたよ。ルイスありがとう。」

「うん。皆が無事でよかった。」

「今は、サレス先生が院長を捕まえている。この後騎士団の人達も来るから安心して欲しい。今までよく頑張ったね。」


安心したのか子供たちが泣き出した。


30分後騎士団たちが合流し、院長を引渡した。

これから公爵家に連れていかれて母様に罰してもらうことだろう。


「これから俺達はどうしたらいいのでしょう?」

「僕に一ついい考えがある。この領地の孤児院は、ここだけじゃない。僕らの家から近い孤児院の環境は良いからそこに移動するのはどうかな?」

「移動・・・ですか。」

「何かあるかな?」

「いいえ。」

「そこの孤児院には、リネットっていう優しい女性の人がいるんだ。子供たちも楽しくすごしているから安心していいよ。もう怖い思いはしなくていいよ。」

「ありがとうございます。」

アオは深々と頭を下げた。


こうして、子供たちは、騎士団が持ってきてくれた馬車に、僕たちは、公爵家の馬車に乗りリネットが経営する孤児院へと向かった。


リネットには連絡が届いていたみたいで、子供たちと笑顔で迎えてくれた。

無事、子供たちを預けた後、アオに用があったのでアオが居る場所に向かった。

アオは外で休憩していた。僕たちを見かけるとすぐに来てくれた。


「アレク様。ルイス様。子供たちを救ってくれてありがとうな。」

「皆の笑顔が見れてよかった。ところで一つ提案があるんだが、いい?」

「なんですか?」

「「公爵家の屋敷で働いてみない?」」

「えっ?俺が?」

「そう。僕たちの専属執事になって欲しいんだ。」

「うん。なって欲しい。」

「公爵家で働けば、お金がもらえるし、好きなもの買えるようになるよ。孤児院の子供たちにもプレゼントあげれるようになるよ。」

「俺でいいんですか?」

「「うん。アオが良い。」」

「精一杯働かせてもらいます。」


こうして、アオを連れて帰ることになった。

「質問なんだけど、アオって名前?」

「あの孤児院にいてるときは名前なんて無かった。いつしか俺の髪の色が青いからアオと呼ばれるようになったんだ。」

「そうなんだぁ。じゃあ僕たちが新たな名前を付けてもいい?」

「名前をくれるんですか?嬉しいです。」

「気に入らなかったらまた言ってね。アオの新しい名前は・・・」


「「ソラ」」


「どう?理由は、この空はどこまでも繋がっている。ソラにはこの世界を自由に羽ばたいてほしい。という思いを込めて、ソラにしました。」

「・・・ありがとうございます。とても気に入りました。俺、2人の完璧な執事を目指すよ。」

「「うん。一緒に頑張ろう。」」


家に着き、母様にソラのことを説明すると許可してもらい。ソラは、シンビジューム公爵家の一員になった。


こうして、ソラとの生活がスタートしました。


お読みいただきありがとうございました。

今週更新なかなか出来なくて、すいませんでした。

子供たちをどうやって救ったらいいのかずっと悩んでいて書くのに時間がかかりました。

これからも1話書けたら更新という不定期更新になるかと思いますが、温かく見守ってくれたらうれしいです。

これからもよろしくお願い致します。

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