11話
更新遅くなりすいません。
双子はまた少し大きくなりました。
僕たちが領地に来てから1ヶ月が経ち、父様と兄様、姉様は仕事と学校があるから王都の屋敷に帰った。
僕たちは、母様と領地で暮らすことになった。
領地では、いつも通りの勉強や剣術、体術など王都で学んでいたことの続きを勉強していく。
たまに領地内を歩いて領地内で暮らしている人を見たりしている。
父様と兄様、姉様は長期休みになると領地へと戻って来てくれていたし、母様が一緒だったから楽しく過ごせていた。
平和な暮らしが続き、僕たちは5歳になった。
僕たちの生まれが年の始めの為、学園の初等部に入学するのは、再来年だ。
僕たちが入学する学園には、寮がある。家が近い人は家から通っている人もいるそうだが、寮で暮らしている人が多いと兄様が来た時に教えてくれた。
僕たちが成長したので、行動範囲が少し広くなった。
今日は、屋敷から一番遠い孤児院に行く日。
朝からルイスとサレスと馬車に乗って孤児院に向かっている。
「今日行くところは、初めてのところですよね?」
「そうですね。少し遠いところにあるけど、しっかりとしている孤児院です。」
「そうなんだぁ。楽しみだなぁ。」
こうして僕たちは、お昼前に孤児院に着いた。
馬車を下りると孤児院の中から小太りの男性が出てきた。
「これはこれは、サレス様ご無沙汰しております。そちらの方たちをご紹介お願いしてもよろしいですかな?」
「アレス様。ルイス様ご挨拶を。」
僕たちはサレスの前を出て挨拶をした。
「お初にお目にかかる。私は、シンビジューム公爵家次男。アレク・シンビジュームだ。隣は、弟のルイス。貴殿の名前をお聞きしても?」
「これはこれは、丁寧にあいさつありがとうございます。私はこの孤児院の委員長をしております。デルダと申します。以後お見知りおきくださいませ。」
そういって一礼をした。
応接室に案内していただいた。
この孤児院に来た時から少し疑問に思ったが、建物にボロさを感じない。応接室は、今まで行った孤児院より少し豪華になっていた。
「サレス様。こちらが今月の報告書です。」
サレスは、報告書を受け取り、中身を軽く確認した。
「確かに受取ました。」
2人のやり取りを隣で見ていると、サレスがこっちを向いた。
「アレク様とルイス様。これからどうされますか?子供たちを見に行きますか?」
「はい。子供たちを見に行きます。デルダいいですね?」
デルダは、笑顔で立ち上がりドアの前に向かった。
「アレク様。ルイス様。こちらでございます。子供たちもさぞお喜びのことでしょう。」
ドアを開けるとそこには、10人ぐらいの子供たちが座ってお話をしていた。
「子供たち!公爵家の方々が遊びたいそうだ。粗相のないようにな。」
デルダは、子供たちにそういって僕たちを部屋の中に入れた。
「ここは子供たちだけの方がよろしいでしょう。アレク様。ルイス様。大人たちは応接室におりますので子供たちと仲良くするのですよ。」
「「はい。」」
「では、デルダ。行きましょう。」
サレスは、デルダを連れて応接室に戻った。
この部屋も少し綺麗な感じだ。子供たちの服も他の孤児院より少し綺麗な感じがする。
子供たちは、会話をやめ僕たちの方をじっと見ていた。
見た目で子供たちの平均は、8歳くらいかなと思った。
「初めまして、アレク・シンビジュームです。隣は弟のルイスです。この孤児院に来たのは初めてなのでいろいろ教えてほしいです。一緒に遊びませんか?」
僕がそういうと、子供たちのリーダー的な子がやってきた。
「遊ぶ?お貴族様がか?俺達を見て蔑みに来たんだろ?」
「そんなことないよ。なんでそう思うの?」
僕は少し理解が追い付かなかった。
僕の代わりにルイスが優しく答えてくれる。
「なんでもくそもねーよ。そういう奴らしか来た事ねーもん。」
僕はびっくりした。
「僕たちはそんなことはしません。初めて会ったから信用できないと思いますが、」
「信用出来ねーよ。苦労もしたことがないお貴族様に俺らの何が分かるんだ?信用がほしけりゃ院長を・・・」
「だめー!アオそれ以上言ったらだめだよ!」
一人の少女がリーダーの子アオに向かって叫んだ。
アオは悔しそうな顔をして俯いた。
「・・・ごめん。キカ。」
僕はルイスの方を向いた。すると目が合った。
『何かありそう。この部屋に結界張れる?』
『任せて!兄ちゃん』
ルイスは本を取り出し、アイテムを一つ取り出した。
ルイスは異空間に行った日から魔道具の勉強を始めている。
今では、簡単な魔道具なら素材があれば創れるようになっている。
今取り出したアイテムは、半径3メートルの防音結界が張れる物だ。
子供たちも興味津々。
「これはなんだ?」
ルイスは、アイテムを起動させた。水色の薄い膜が張られ部屋全体が防音になった。
「防音結界の魔道具だよ。これで院長に声は届かないから話したい事話していいよ。」
「すげー。魔道具って高額で貴族様しか持っていないって聞いた。」
「ボクが作ったんだ。教えて貰ってもいい?」
「あぁいいぜ。」
そこからアオとキカと4人で話をした。
この孤児院にはもっと子供がいるけど、地下部屋にいるという。地下部屋はお仕置き部屋ともされ、少しでも院長先生の言うことを聞かなかった場合連れていかれるみたい。
どんなことをされるのか聞こうと思ったが、地下部屋の話をしたとたん子供たちが辛そうな顔をしたから深く聞くのをやめた。
それとこの孤児院にはルールがあり、大人には逆らわないこと、貴族の命令は絶対だということ、女子は、顔を傷つけないことだそうだ。
少しでも破ると地下部屋に行きお仕置きされるみたいだ。
僕は地下に興味が湧いた。
どこから行けるのか聞くとこの部屋から出ないといけないらしい。この部屋から出ようと思っても扉は応接室に繋がる扉のみ。
『地下にいる子供たちのこと気になるから行ってきていい?』
『どうやって行くつもり?』
『エイメイに頼んで繋げてもらおうかなと思ってる。』
『分かった。こっちは任せて。気をつけてね兄ちゃん。』
『あぁ。行ってくる。』
ここにいる子供たちのことはルイスに任せて、異空間に入った。
あれからこの異空間もいろいろ変更して過ごしやすい感じになった。
「エイメイいる?」
「アレクどうした?」
「今、孤児院に来てるんだけど、子供たちと話していて、地下に部屋があることが分かったんだ。興味が湧いてね。今の僕たちの部屋からだと行けないからエイメイに地下部屋を見つけて貰って繋げてほしいなと思ったんだ。お願いできる?」
「分かりました。今から探してきます。」
エイメイはフードを被ると異空間から出ていった。
少し休憩しているとエイメイが戻ってきた。
「見つけたよぉ~。子供たちが居る部屋であってる?」
「あってる。ありがとう。では行ってくる。」
エイメイに感謝を伝えると異空間から出た。
異空間から出ると、地下部屋の扉が目の前にあった。
お読みいただきありがとうございます。
二日に一回のペースで更新するのが目標です。
どうぞ双子の異世界ライフをお楽しみください。