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誕生と環境

遅筆です。

すみません。




何か音がする。


うーん。感触は寝かされているようだ。


本当に転生したらしい。


光があたっているのは感じるが、

視界はまだボヤけている。


ミルクを飲んだのか、お腹はいっぱいだ。



意識が遠くなっていく。

今はまだ寝るのが仕事のようだ。





どれくらいたったのか、


大分視界がはっきりして輪郭がすっきり見えるようになってきたが、

身動きがあまりできない。

意識があるのも自覚?区別?

できるようになってきた。

光があってぼやけた視界だけだと、

寝ていて夢の中なのか、起きているのか、

なかなか区別がつきにくいからだ。



それよりも、だ。



おれの両親はなかなかの美男美女みたいだ。


この世界の標準がどうなのかわからないが、少なくとも元の世界ではそうだ。



二人とも綺麗な金髪碧眼で、

男は長身で短髪で髭面、結構筋肉質で二十代半ばぐらい。


女はそれよりも少し若いくらいで男より少し身長は低いが細身ででるとこはでている。


自分の母親に、何を言ってるんだと思わなくもないが、

自分の容姿に少しくらいは期待してもいいのではないかと思う。



毎回抱っこされるのだが、父親やっぱり固くて少しごつごつする。


それに頬ずりが毎回チクチクして結構痛い。


頼む。頬ずりはやめてくれ。


ここは大泣きして拒否しよう。


「ぅぅぁあああ!アァッ!」


「ほらほら。あなた嫌がってるわよ。

アストラルが。」


おれの名前はアストラルらしい。


「アスは嫌じゃないよなぁ。」

と言ってまた、顔を近づけてくるので、


また、泣きごえをあげる。


すると諦めたのか、渋い顔で母親と交代してきた。


「ママのほうがいいわよねぇ。バパのお髭は痛いって言ってあげなさい。」


といってきたので。

返事する。


「あぅぁ。うぅ。」


あんまりうまくできないな。。


だが伝わったようだ。


「ほら。返事してるわよ?グラス。」


「え?そんなことないだろ。」


と覗き込む。


「ほんとよ。今答えたもの。」


「そうか。フランに似て頭がいいのかもしれないな。将来が楽しみだ。」


と言ってにんまりしている。


ごちそうさまです。


自分前世37歳ですから、

当たり前です。すみません。

グラスさん。


でも、毎回髭はマジ勘弁して欲しいです。

すみません。生意気言って。



中身おっさんだから、

仕方ない、仕方ない

という慰めがどこからか聞こえてきた気がするが気にしない。


気にしない。。



気を取り直すが。。


二人ともなかなかの親バカのようだ。


フラン母さんとグラス父さんか。

なかなかいい感じの両親だと思う。


現に今も息子の前でイチャイチャを

繰り広げている


あの世界神に少しは感謝しなくてはいけないな。


まぁ、次に会ったら、

飛び蹴りを顔面にキメるのはもう決まっているのだが。


それよりも、この家。

どうやら貴族家らしい。


なぜわかったかというと、


「これでバルドニア子爵家も、二人も息子がいて安泰だな。」などとグラスがこの前言っていたのと、ちらほらと使用人が見えたからだ。


そして兄がいるらしい。


まだ会っていないが。


そして、また寝る子は育つの格言通り、

しばらくはこのまま何事もなく過ごすのかと思いきや。


そいつは現れた。

夢の中に。




また、見たことのあるどこまでも白い空間だ。


もしや。

と思い前を見る。


そこに老人はいた。



おれは。。。

自分の身体を見た。


前の身体だ。


そう思った途端走り出そうとするも

一旦止まる。


老人もとい、世界神が両手手刀を身構えていたからだ。


「言い残すことはあるか?」

と俺が言うと。


「すまんかった。」

の返事。



「じゃ。」


と言って今度はグーパンに、

はぁ。と二度三度

息を吹き掛け構えると。


「謝っとるじゃろ。それに今回もあまり時間がない。」


うーん。。仕方ない。。

殴ってから飛び蹴りでも喰らわそうとおもったんだが。


今は時間優先か。。



手をおろして、

「それで?なんの用?・・・ですか?」

と問う。


一応敬語は後付けで付けてみた。

ぎこちなくなってしまったのは愛嬌だ。




「まずは、無事の転生おめでとう。

剣と魔法の世界へようこそ。」


「はぁ。」

気の抜けた返事しかでない。

あのやりとりのあとじゃなぁ。


「まずは、これじゃ。」

と言って、どこからいつだしたのか、

杖を向けてくる。


すると俺の右手首にの虹色のリストバンドが現れた。


「監査官用のリストバンドじゃ。正式名称はオーソライズドセルフなんちゃらかんちゃら・・・長いし翻訳できん言葉もあらからのぅ。今はリストバンドでえぇじゃろ。使う時はマスト、終わったらオーバーと、言えば消える。」


完璧に英語だな。

何で英語?まぁ、いいか。


ユーズじゃないんだ。。


「使い方は、ひたすらいじってみるのじゃ。」


おい。適当だな。

手首のリストバンドを弄ってみる。

メニュー画面が現れた。


まぁ。いじればわかるということか。


「あぁ、死んだら勝手に回収されるから大丈夫じゃ、もちろん専用になっとるから奪うこともできん。多機能な生活便利用品じゃな。それで監査も修正成果もそこに蓄積される。

あとはじゃな。あぁ、リストバンドは、それくらいで・・・おっと、1つだけいい忘れた。その中にある監査強制終了だけは押さないように。お主の世界で言う核ボタンと一緒だな。」


「押すと実際どうなる?」


「強制執行官が来て、色々あって、あとはチュドーンじゃな。」


そう言って手と手を衝突させてはじけるような動作をした。


ま、しないからいいか。

それにしてもチュドーンて。。


「次にスキルじゃが・・。」


と言って、いつか見たパネルのようなものを出現させて弄りはじめた。


おれもリストバンドに表示されているスキルをタッチしてみる。


言語翻訳だけが、あった。


だからこっちの言葉が聞いてすぐ理解できたのかと納得した。




「前回は色々あったからな、時間も限られておったからのぅ。」


あんたが・・。

やめよう。読まれるからな。


ちらっとこちらを見られた気がするが、

気のせいだろう。




「無病息災と頑健、心眼と・・・創造で・・・いや使えんか・・・」


何か悩んでるな。


じっと様子を伺っていると、

顔をあげ俺の顔をまじまじと見た。


「まぁ・・・シンプルにいくか。」


何を??


再びパネルに目を落とす。

何か操作しながら、



「あとはじゃな。そうそう。別の話だが、わしとはもうこれが終わるまで、接触は禁止とされておるからな、案内人を用意した。そこそこ役にはたつじゃろう。聞きたいことは、其奴に聞けば大抵ならわかるはずじゃ。誰かは会ってからのお楽しみということで秘密じゃ。」


まぁ。予想はつくよな。


「よし。」


パネル操作を終えたようだ。


「リストバンドで今入れたスキルもあとで確認してくれ。ステータスも同様に確認できる。他に何か要望はあるか?」


さっきの世界神の様子から

前世のことは網羅してそうなことは、 理解した。心眼がよくわからんが。


「心眼はレベルによって用途は色々だが、単純に言えば嘘発見じゃな、騙されにくくはなるじゃろうと思ってな。」


また、読まれた。。

俺も学習しないとな。


「あぁ、1つだけあります。

生き物に、好かれたいです。」


「無理じゃ!」


グーパンを胸の前で、握りしめる。

なんで即答なんだ?


それを見た世界神は、両手を掲げて

焦って、制止する動作をした。


「まて、まて。冗談、冗談じゃ。

なんとか、するもじゃ」


もじゃ??

ねぇ、今もじゃ、って言ったよね。


世界神はパネルを焦って操作している。


「よしできた。これでよいな?」


と確認されたので、


「はい。ありがとうございます。」

と答える。


「じゃあ。しばらくは会えんがよろしく頼むぞ。」


そう世界神が言うと

視界が真っ暗に変わり、

目を閉じていたのか、

瞼の裏ごしに、光を感じた。


朝になっているようで、

小鳥のさえずる音がする。


目を開けるといつもの寝かされている小さなベッドだった。








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