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第三章 勇者潜入する0.5
――薄暗い洞窟の最奥、松明の明かりだけがこの空間を照らしていた。
『……二人は見つかったのか?』
この空間に置かれた玉座に鎮座する大きな影……。
その影が目の前で頭を垂れる小さな影に問いかけた。
「申し訳ございません。鋭意捜索中でございます!」
小さな影は問いに答え、大きな影を見上げた。
『ライネス……二人は私の大事な部下だ。早急に見つけ出してくれ』
「はっ、この命に代えましてもッ!」
小さな影は畏まり、大きな影に平伏した。
「それでは、引き続き二人の捜索を行って参りますので、これにて失礼致します」
そう言って立ち上がると、大きな影に一礼してこの場を去って行く小さな影。
「……ふっ、馬鹿な奴め」
大きな影に聞かれない程度の声で呟く小さな影。
この場所から完全に離れると、小さな影は不気味な笑みを浮かべて語り出した。
「せいぜい、大人しくこの場で待っていると言い。自分の最後を迎える日を……」
小さな影はそう呟くと、奇妙な笑い声を上げながら、薄暗い洞窟の闇に消えて行った。




