24-24 ニューマン・ガーディアン①
軍隊に活を入れ、檄を飛ばし、新人を追加する。
とりあえずの戦力強化はこれでいいとして、別枠の強化を考える。
「直衛の防衛戦力の強化は必須だよね。遠距離からの狙撃をされるとかなり厳しい」
「……そうですね。そうですよね」
現状、俺の護衛というと、『ゴブニュート魔剣部隊』がその筆頭となっている。
以前は夏鈴だったが、夏鈴の戦闘能力が頭打ちになってからは人数のいる魔剣部隊を主力とするしかなかったのだ。
「じゃあ、こっちの進化を終わらせますかね」
『ゴブニュート魔剣部隊』 → 『ゴブニュート魔剣親衛隊』
『ゴブニュート魔剣親衛隊』:ヒューマン:☆☆☆☆☆:中:1ヶ月
ゴブニュート魔剣親衛隊を召喚する。親衛隊として護衛任務に就く彼らだが、剣士としての技量が高く、手にした魔剣で主の敵を切り裂く猟犬ともなる。
進化先の中から、やや防御寄りの選択をしてみた。
その結果、「護衛もできる」程度の成長を遂げる。
元がアタッカー、攻撃よりだったので、能力的には攻撃7の防御3といったところだろうか。
中途半端な感じがして、ちょっと残念である。
それでも彼らは俺の護衛を何年もしてきた古株である。
カード的な能力は駄目でも、これまでの経験で他より優秀な護衛となるだろう。
ただ、これだけだと足りないのも確かで、追加の護衛も新しく作る。
ゴブニュートにフリーマンを足し、ニューマンに。
ニューマンに杖や魔晶石などを渡し、アイテムブーストを狙う。
ゾアンにはならないだろうが、カーバンクルも抱かせておく。ゾアンになって欲しい訳では無く、一緒に居れば何かしらのいい影響が出るかもしれないからだ。
メインとなるのはあくまでも防御、護衛としての役割なので、最後に大きめの盾を合成する。魔法鉄製の大きな盾だ。
俺はディフェンダーにでもなればいいと願いを込めた。
『ニューマン』 + 『魔法鉄の大盾』 → 『ニューマン・ガーディアン』
『ニューマン・ガーディアン』:ヒューマン:☆☆☆☆☆☆:中:6ヶ月
ニューマン・ガーディアンを1体召喚する。ガーディアンは新たな世界を切り拓くべく、導く者を守り通す守護者である。手にした盾は、あらゆる攻撃を阻むだろう。
魔法に対し、とても強い耐性を持つ。
狙いは成功する。
ニューマンは『ガーディアン』という護衛をメインとするジョブに就いてくれた。
テキストを読んでもそれらしい事が書いてあるので、能力の信頼性は非常に高そうだ。
気になるのは、ニューマンという種族故の、「新たな世界」云々かんぬんという部分と、「導く者」というフレーズである。
俺がその「導く者」かどうか分からないので、そこだけは不安だ。
うん。
細かい事は考えても仕方がないな。
まず、召喚してから考えよう。
俺はさっそくニューマン・ガーディアンを召喚し……ちょっと、後悔する。
この女は、護衛としては優秀なのだが、かなり面倒くさい性格をしていたのである。