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23-17 北海道、再調査

 北海道の情報は入手できたが、もう一度人を送り込むことにした。

 情報が足りないと思うし、俺が感じる不安は、革命家の連中から感じていない気がするからだ。

 正直、中陸奥の国がこちらに寄こしてくれた情報に引っ張られて、駄目な方に意識を傾けてしまったかもしれない。


「つまり、革命家の連中とは全く違う、別の何かを探らねばならないのですね?」

「そうそう。下手をすれば、革命家の連中は隠れ蓑みたいなもので、こちらの意識を逸らす囮として、あんなアホな事を言いだしたんじゃないかと思う。言ってる事とやってることがチグハグすぎるし。

 または、それがただの前準備で、本命の作戦はもっと別の所にあるのかもしれない」


 革命は、大事件である事は間違いないんだよね。

 歴史の教科書に載るレベルの。


 でも、そんな事件だからこそカモフラージュには都合が良く、本命の事件はもっと別なところで進行中、かもしれない。

 まったく関係ない可能性も有るし、はっきりとは分からないが、革命そのものは俺にとって「どうでもいい」ので、情報収集は引き続き行う予定だ。

 何かあれば、適宜戦力の投入をしようと思う。



「今度は陸路になる。最後の津軽海峡をどうするかは現地に着いてから、各自の判断で行って欲しい」

「ま、船が出せないなら、しょうがないですな」


 五代に、前回と同じメンバーでもう一度北海道に行くように依頼する。

 しかし、3ヶ月もあるリキャストタイムの関係で大和は使えない。あの船はあと2ヶ月のクールタイムを要求している。

 そして、それを待っている時間は無くて、今から動くなら青森まで陸路一択だ。さすがに海峡を渡るのに船は必須だが、そこまでは歩いてもらうことになる。



「途中までの荷運びに、大狼の群れを一つ付けるよ。最後まで付き合わせると水と食料の調達が面倒になりそうだけど、途中で離脱するなら、いた方がいいだろう」

「……長い旅になりますから、多くの荷を運べる大狼は、助かりますが。はてさて、私どもで御しきれますかな?

 いや、私にも創様のように指示が出せるのですか? 言葉が通じぬので、どうにも不安なのですが」


 五代は、どうやら大狼が苦手な様子。

 群れを付けると言ったら、あからさまに顔をひきつらせた。


 俺は大丈夫だし、仲間たちもだいたい慣れているが、そりゃ、普通は巨大な狼を見たら怖いと思うよね。

 今まで、身内で怖がったのがいないから、まったく気にしていなかったよ。



 実際に触れ合ってもらい、大狼は怖くないと理解してもらい、それで話を進めることにした。

 人力だけでは効率が悪いし、魔法で水を用意できるのだから、荷運びをする動物はかなり有用なんだよ。使わない手はない。



「いえ、普通に馬を使えばいいのでは?」

「戦闘能力に不安があるので、却下。ゴブリンからでも逃げる生き物に任せられないでしょう?」


 「馬を使えば?」と言われるが、馬は訓練が必要だし、手持ちがないから、今は無理なんだよ。

 狼が怖いのはわかるが、野生の狼じゃないんだから大丈夫だって。


 あ。人に慣れているけど、馴れた訳じゃないから犬扱いすると本気で怒るので、それだけは絶対にしないようにね。

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