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カードクリエイターのツリーグラフ  作者: 猫の人
境界の国、出雲
524/729

21-2 出雲の国へ②

 出雲の国。

 それは現代日本でいう所の島根県東部。出雲大社のある場所だ。


 大蛇の話が伝わっているのは海を挟んだ出雲の国の、隠岐の島。

 そこで調査隊は大蛇の話を聞いたのだという。




 出雲の国と聞いて、どれぐらい遠いのかを調てみた。


「これはまた、遠国(おんごく)だな」

「距離にして、何㎞ぐらいでしょう?」

「400㎞ぐらいかなぁ。大体だけど」


 直線距離は片道約400㎞。時速60㎞で走ったとして、7時間近くかかる計算だ。

 大狼に頼れば3日ぐらいかな?

 気軽に行こうとは言えない場所である。


 ちなみに、黒岩の里のある中陸奥の国までだと500㎞ぐらい。

 そっちよりはまだマシであったが遠い事には変わりがない。



 途中の移動ルートは日本海側に出て海岸線沿いに動ければいいんだけど、そっちは人目に付きやすいので、やっぱり山中突破を図る事になる。


 山中突破はいいけど、それには懸念材料が多い。

 俺がそちら方面の道に詳しくない事で、ぶっちゃけ桃〇の移動ルートしか思いつかないからである。


 俺は大阪までの道なら分かるけど、そこから先は日本海側か、瀬戸内海側の道しか知らないんだ。

 記憶に無いだけで、あの辺りの山道とか、普通にあるのかもしれないけど。知らないのだから何ともならない。

 現地に派遣した連中を上手く捉まえて、道を聞くしかなさそうだ。


 神戸(こうべ)ぐらいは行けると思うけど、その先は未知。

 頭の痛い話であった。





「それ以外は大丈夫なんですか?」

「さて。大丈夫だと思うけど……どうだろうなぁ」


 村の事は、10日ぐらいは放っておいても大丈夫だと思う。

 もっと遠い仙台には2度行っているし、その間の経験で何とかなるはずだ。


 浅野とか桜井が居れば岐阜市関係の調整は問題無し。

 神戸(ごうど)町や大垣市、三河の国との話し合いも、今は急ぎの案件を抱えていない。

 俺が出雲の国まで『幽暗の大蛇』の調査に出かけると言えば、特に反対はされないだろう。


 物資と人員については言うに及ばず。

 こちらで問題が発生することは無い。


 大丈夫だよね、うん。



 俺は周辺に遠方に出かけるから、10日ぐらい留守にすると告げて回った。

 現地調査を長々とやって、どこまで意味があるか分からないし。期間を決めて調査して、何も分からなければ後任に残りを任せてしまう所存である。


 忙しいとまでは言わないが、そこそこ仕事を抱えているからね。

 1か月間ぐらい留守にするなら、もうちょっと準備が必要になるし、区切りは10日ぐらい。


 関係者各所に連絡をした俺は、仲間を連れて、久しぶりに旅へと出るのだった。


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