表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
カードクリエイターのツリーグラフ  作者: 猫の人
戦争とは最悪の政治行為である
518/729

20-22 救済⑤

「魔力切れとは、締まらないねぇ」


 浅野さんらを助けるべく、強化を施していた俺。

 しかし血玉を抜き取り進化させるには魔力が足りず、回復を待つ為に残りの作業は持ち越しとなった。



 魔力の最大値は順調に増えているけどね。

 ☆3のコピーを一回、強化4回のあとに進化2回は重いって。


 当初の予定だと、☆2だったから余裕がある筈だったんだけどね。

 ボコボコにしてボロボロになった我妻と浅野さんらでは、同じに扱えなかった訳である。





 二人同時進化の為に、回復した魔力をチマチマとカードに送る。

 ドールをヒューマンに進化させることは既に他で経験済みである。一回やって様子を見る必要など無いので、同時で構わない。


 2枚を進化待ち状態までするのにほぼ1日分の魔力注入をして、準備が整ったところでもう一度二人を呼んだ。



「1日だけの天国だったな」

「ええ。惜しいですね……」


 呼び出された二人は揃って暗い顔をしている。

 1日だけとは言え、若返った体が相当惜しいと見える。

 これから血玉を抜き取り若さを失うとあって、気落ちした様子であった。


 まだ若い俺には分からない話だけど、年を取ると若さの有難味がよく分かるんだろうなぁ。



「老化すると脅しましたが、元と同じぐらいか、もう少し若くすることも可能です。その、そこまで気落ちしなくてもいいですよ」

「本当!?」

「本当かね!?」


 俺が、まだフォロー可能だと言ってみると、二人は勢いよく顔を上げ、こちらを見た。

 ものすごい反応速度であった。食いつきが凄い。


「え、ええ。嘘ではありません」

「頼むわ!」

「任せた!」


 二人は生きる希望を取り戻したようで、昨日のように高揚した状態になった。

 どんだけ若さに飢えているんだよ。アラフィフだと、そこまで若くなりたいと願うものなのかね? 俺には分からないよ。



 二人はもう準備ができているという事で、俺は魔剣部隊二人に目くばせしつつ、進化をさせることにした。


「じゃあ、いきますね」


 俺がそうやって声をかけると、魔剣部隊の二人が、背中から浅野さんらの心臓付近にある血玉を剣で貫いた。


「な、なんで……」

「騙した、のか……?」

「いえ、殺す気はありません。最初に説明したとおり、血玉の抜き取りですよ。麻酔はありませんが」


 カードのテキストを見て、二人の状態を確認。

 無事に血玉が破壊できたのを確認してから、俺は二人を進化させた。



『ニューマン・ポリティシャン』(浅野):ヒューマン:☆☆☆:小:3日

 ニューマン・ポリティシャンを1体召喚する。ポリティシャンは、政治に関わるものである。10年、20年先を見据えて動くことを生業とする。



『ニューマン・ジェネラル』(桜井):ヒューマン:☆☆☆:小:3日

 ニューマン・ジェネラルを1体召喚する。ジェネラルは軍における最高指揮官である。多くの兵士を率い、一つの軍に束ねるだろう。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
[気になる点] 『ニューマン・ジェネラル』(浅野) ジェネラルも浅野になってますよ桜井では?
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ