表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
カードクリエイターのツリーグラフ  作者: 猫の人
全国ネットワーク
439/729

17-22 会議の後に①

 ちょっかいをかけてくる奴。

 そういった連中を手駒にするとして、どんな問題が考えられるか?


 俺が最初に思いついた事は、恨みなどまで引き継ぐことだ。

 平和愛好家の俺に喧嘩を売るのだ。そんな奴らは悪事を働くような連中に間違いない。

 そして、そいつらを配下にしたとき、そいつらがそれまで行っていた悪事の被害者から、俺まで恨まれないかという危惧である。

 正直、俺はそんな面倒を引き受けたくない。



「ご主人が組織のボスを潰したことを喧伝したら、逆に感謝されるかも?」

「創様は目立つことを嫌いますよ。必要であればそういった手も打ちますが、今回の話に必要でしょうか?」

「組織を乗っ取ったって、隠れているなら関係ないんじゃないの?」

「そうでもないわ。自分の組織の悪い評価をどこかで聞くだけでも嫌なものよ。

 それに、もしも、知られた場合が面倒なの。いつからその立場にいるか、誰も証明できないから。やっていない事までやった事にされるわよ」


 夏鈴らとその懸念を共有しあまりに酷い事をして、強く恨まれているような組織は止めておくことにした。

 取り込む相手は、小悪党程度で、まだやり直しができそうな相手に限定しておく。


 あんまり能力を重視せず、人格面で判断する事も決めておく。優秀でも、性格最悪な奴はさすがに要らん。

 その優秀さの分だけ、こっちが足を引っ張られるだろうからね。

 それなら能力的に劣っても、そこまで性根の腐っていない奴を引き込みたい。


 トップだけ入れ替えとかして、しばらく様子見をするというオプションも用意する。

 上だけが駄目だった場合と、中まで腐っている場合と、状況は色々と考えられるしね。

 パッと思いつくパターンだけでも抑えておく。


 全員参加の話し合いはしばらく続いた。





「じゃ、今日の話し合いはここまでにしようか」

「はーい」

「お疲れー」


 難しい話を終えると、全員が脱力した。

 机に突っ伏したり、椅子の背もたれに体重を預けたり。思い思いの方法でリラックスしている。


「はい、飲み物とお菓子」

「今日はクッキーですよ」


 夏鈴の手を借り、みんなに飲み物と焼き菓子を配る。

 コーヒー味のタンポポ茶や、普通の麦茶。砂糖入りの麦茶に冷えた酒。

 飲み物の好みはバラバラだが、茶菓子は共通。大皿にドバっと出す。


 頭を使った後は糖分補給という事で、会議の後はこれが習慣になっている。

 軽く摘まめる物と飲み物を出し、少し頭を休ませるのだ。

 これをするとしないとでは、会議に使うカロリーが大きく変わる。会議の効率化には必須なのだ。


 ……食べるの、終わってからなんだがなぁ。



 そば粉を少し混ぜたクッキーは、砂糖とハチミツで甘めにしてもなかなか美味しい。

 普通に小麦粉で作るよりもカリッとした触感になるので、好みは分かれるところだけど。


「そういえば、あの子はどうします?」

「あの子?」

「水無瀬君ですよ。縁は切らないのですよね? でしたら結局、彼をどうするのかと思いまして」


 休憩中、ゆっくりしている所で、夏鈴が俺に変な質問を投げかけてきた。水無瀬少年の話だ。


 いや、どうするもこうするも、普通に接するだけじゃダメなのか?

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ