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カードクリエイターのツリーグラフ  作者: 猫の人
全国ネットワーク
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17-13 加齢・成長③

 ある程度やらかした所で、失敗してしまった連中をパーティとして一纏めにする。

 で、知力強化を行い、本を渡し、賢者系ゴブニュートとして進化させる。


 年長者が知識人かどうかは経験次第だが、年齢を重ねている方が知識を蓄えるという意味では有利なのは間違いない。

 細かいことは試してから考えれば良いのだ。



『ゴブニュート学究隊』:モンスター:☆☆☆☆:小:10日

 ゴブニュート学究隊を召喚する。この魔物はゴブリンであり、人間である。人と魔の、両方の特性を併せ持つ。

 学究隊は知識を求め、学び続ける者たちである。いずれ叡智を得る、その時まで。



 うん、これは成功。

 方向性として間違っていない。

 と言うわけで、やる事をやったらカード化解除。


「皆には、全国津々浦々で多くを見て欲しい。護衛と資金はちゃんと手配するよ」

「はい。ですが、戻ったその時は」

「ああ。もう一度カード化を行い、若返りだね」

「ええ。ええ。多くを学ぶには時間がいくらあっても足りませんからな」


 全国に隠れ里を作るにしても、現場の状況確認などが出来る頭の良いリーダー格は必須。

 それが用意できないようであれば、せめてサポーターを用意すべきだろう。

 彼らにはその役を担って貰うつもりでいる。


 その為、支援を行い、報酬を用意し、全国の状況を見て回って貰う。

 自分の足で旅をするため、1年かそこらは動き回ることになるだろう。九州や北海道方面を見て回るのなら、1年どころか3年とか5年を見込まないと駄目だろうけどね。


 護衛を付けはするが、下手すると旅の途中で死ぬかもしれない。

 それでも金を出すからあとは自分で頑張ってくれとしか言えないわけだ。

 なお、護衛もこのために用意した、カード化解除された戦闘系部隊の連中である。こちらも戻ってきたら再編し、最終的には軍隊化する予定。





 失敗しすぎではあるが、その分の情報は集まっている。

 蓄えられた知識の分だけ、確実な成功に近付いていく。


 そうして幾度も行った強化による加齢の検証は、このような結果を生んだ。



『ゴブニュート・ストラテジスト(夏鈴)』+10:モンスター:☆☆☆☆:中:1ヶ月

 ゴブニュート・ストラテジストを1体召喚する。この魔物はゴブリンであり、人間である。人と魔の、両方の特性を併せ持つ。

 ストラテジストは戦場を創り上げる者である。戦場を俯瞰し、命を駒とし、主人の先を照らすだろう。

 知識にとても優れており、魔力を多く内包する。また、身体能力もかなり高い。妖しいその魅力は、男を惑わすかもしれない。



 最後の一文が、これまで行った検証の成果である。

 妖艶な、女性としての魅力。

 物理的な外見変化は厳しいという事で、このような方法を採ることになった。


 はっきり言って、苦肉の策である。

 そして成長限界に達したため、これ以上の強化を出来なくなった感触がある。

 この先は――進化しかない。


 これで夏鈴の外見を大きく変えず、受け取る側の印象を少し変えて、変化の無い外見を誤魔化せるようになった。




 ただ、完全な成功とはいかなかった。


「持って数年ですね」

「いや、2年持てば良い方で、1年ぐらいとみるべきじゃないか?」


 ☆4つの成長限界の検証はこれまで行っていなかったが、10回が上限らしい。

 その可能性は考えていたが、これ以上は、何をやっても無理だ。

 一度カード化解除をしても、強化回数はリセットされない。パーティにまとめてから解散とか、どのような方法を採っても無理である。



 やってしまった感はあるが、こればかりは仕方がない。

 猶予の1年先に、次の進化をする。

 そのとき外見がどのように変わるか分からないが、そこはもう、受け入れるしか無いんだ。

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