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16-20 そして、また仙台へ

 用意された安全なルート。

 柔らかい寝床に井戸という水源、保存食は完備。

 寝る前に出す氷はその都度用意だが、それで快適な睡眠がとれるなら、そうするべきだ。


 人目につかないことを考えると、信用できないパーティが使えば殺人事件の温床になりそうな隠れ家は、本来の目的通り、ごく普通の旅の拠点として使われた。

 水無瀬少年は初めての大狼騎乗が堪えたのでグロッキーだが、概ね問題は起きていない。


 だが、ちょっとだけ想定外なのは。


「デカくなったからなぁ」


 魔剣部隊のサイズが大きくなったことで、部屋を狭く感じることだ。





 前回は道中で山賊に襲われたのだが、その理由が「外見で舐められたから」という理由だっため、魔剣部隊のサイズを大きくした。

 『強化』一回ぶんだったのだが、それでも20センチは背が伸びてしまった。今は160センチぐらいだろうか。

 身長だけではなく体つきも良くなり、いかにもなマッチョに生まれ変わっている。

 ちょうどタイミング良く強化に必要な経験値は貯まっていたのが彼らだったのでそのようにしたのだけど、これはかなりの想定外だった。


 なお、種族は変わっていない。



 これは推測だけど、魔剣部隊はこれまでに身体能力を伸ばしまくっていたのが原因だと思う。

 身体能力の向上分だけ、身長に補正が入ったのだ。体の大きさと能力のバランスをとったんだろうね。


 ただ、そうなると、夏鈴たちも身体能力の強化をしているから、注意が必要だ。

 夏鈴たちは顔が売れているし、下手に身長を伸ばせば人前に出られなくなる。身長はずっとそのままでいてもらうしかないかな。


 顔見知りが多い仲間というのは、そんなときに面倒なのだ。新人なら、多少変化したところで誤魔化せるんだけどね。





 当たり前だけど、みんなに俺の能力を説明する気はない。

 それをすればもっと自由に動けるだろうけど、情報漏洩後の、周囲の反応が怖い。

 取り込もうとされれば鬱陶しいし、下手なことをすれば間違いなく命を狙われる。


 いや、既に手遅れかもね。

 俺はわりと暴れているから、こういった力があると知られるだけで致命傷だ。

 やっぱり、秘密は墓の下まで持っていくべきだろう。

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