表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
カードクリエイターのツリーグラフ  作者: 猫の人
ゴブリン達との生存競争
41/729

1-25 残りのリザルト

 草原狼やらなんやら、他のカードでも多くの変化があった。

 『草原大狼』、初期に手に入れた『草原狼』を進化させたカードだけど、これがさらに進化した。

 『草原大狼の群長(むれおさ)』。

 ゴブリンで言うチーフのような、リーダー系のカードになったのだ。


 これで『草原狼』も『草原狼の群』へと重ねることができるようになった。

 こうなると3匹しかいない兎もリーダーができれば5枚一組にまとめることができる、と思う訳だが……そこまで兎を確保する気にならないので、この案は保留にしておく。



 魔法関係はまだ元になるカードを増やす時期なので、『コピー』で複製しただけだ。大きな変化はない。


 ただ、『ヒール』で手足の欠損や異常な回復状態が治せないので、『ヒール』1枚は回復効果をひたすら強化し、そういった酷い怪我にも対応できるようにしたいと思う。

 病気なんかの治療もできないと怖いし、今はまだ大丈夫だからと言って油断せずに備えたい。


 ゲーム的な思考だけど、『再生』とか『リジェネレート』とか、そんなスペルカードがあっても不思議じゃないから。

 『復活』とか『リザレクション』なんてカードがあったら、大騒ぎになるだろうねぇ。

 どうせ俺には使えないし、必要ないだろうけど。


 あ、自動蘇生系のカードだったら欲しいかな。



 そういう意味では、あの捕まった人たちとの出会いは俺にとって有益だった。

 最悪を想定する意味でも、この世界の現実を知る意味でも。


 『カード』という強いギフトがあるとはいえ、人間だから死ぬときゃ死ぬんだよ。

 それを忘れないように生きていこう。





 最後に。



『ヒューマン・スレイブ』:ヒューマン:☆☆:中:10日

 人間の奴隷を1体召喚する。最低限の知識と技術しか持たないので、何をするにも教育が必要。単純労働しかできないだろう。



 新しいカテゴリ、ヒューマン。

 モンスターではなく、ヒューマン。


 何がモンスターと違うのか分からないけど、ヒューマンはヒューマンらしい。

 その割にはカードの説明文には人間と書いてある辺りがよく分からないけど……気にしてもしょうがないか。



 そこはいいとして、気になったのはカードの絵柄。

 カード化する前の彼らとは全く違う絵が描かれている。召喚してみても性別だけ同じ全くの別人が出てきた。年齢も違う。捕まっていた人たちよりも、もっと若い。

 つまり、カード化された段階でカテゴリ的なものだけが残り、元になった生き物とは違う誰かが登録され、召喚されるのだろう。


 今まではゴブリンや狼、兎だけだったからさ。あんまり気にしていなかったよ。

 ゴブリンの顔の区別ってつかないし、個性があっても比較してなかったし。

 思考停止って怖いね。





 もう召喚してからいうのもアレだけど、これなら死んだ彼らを冒涜することは無さそうだ。

 気兼ねなしに使っていいだろう。


 俺はそんな結論を出したけど、この2枚のカードを他のカードとは別の場所に片付けておく。

 それでも、なんて考えてしまうから。

 もう少しだけ、気持ちの整理ができるまでは、封印しておくよ。


 ガキの俺にはちと重い。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ